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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:映画
本編の2年後に作られた大好きな『ヘヴン』を二倍に希薄したような、やや冗長なラブサスペンス。 詰め込み気味の130分が残念ではあったけれど、これを96分という密度の濃い作品『ヘヴン』に昇華していくティクヴァ監督のすごさを再認識できただけでも、観てよかったとおもう。 《あらすじ》 交通事故に遭い瀕死の状態だったところを、逃走中の強盗犯・ボド(ベンノ・フユルマン)に助けられた看護師のシシー(フランカ・ポテンテ)。その後、再会を果たしたふたりの運命は大きく変わっていく―。 精神病院で働く母のもと院内で育ったシシーは、大人になり、誰より患者たちに慕われる看護師へと成長する。良くも悪くも、病院での生活に縛られていたシシーが、運命の恋によって、はじめてしがらみという囚われの城から抜け出していく物語。それと同時に、過去にトラウマを抱えたゴロツキのボドも、偶然シシーの命を救ったことがきっかけで、新しい人生を歩み始める。やはり、キーワードは偶然と運命。 精神病院が舞台という私的偏愛シチェーションの特異な環境のなかで、よい意味で斬新な映像で見せる恋愛劇は、魅力的な俳優陣に支えられ、時おりハッとするような良い場面があった。 ラストの”逃避行”というキーワードもまた『ヘヴン』へと繋がっていくのです。 ● ● ● ● 監督・脚本/ トム・ティクヴァ 製作/ シュテファン・アルント 音楽/ ラインホルト・ハイル トム・ティクヴァ 出演/ フランカ・ポテンテ ベンノ・フユルマン ヨアヒム・クロール (カラー/130分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.12.02 22:33:52
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