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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:フランス映画
蠍座にて特集中の<ナチス強制収容所の記憶>。 先日の『パサジェルカ』が終了して、本日からは『夜と霧』が始まりました。 お休みの今日、さっそく足を運ぶ。 アウシュビッツの大量虐殺を告白した、レネ監督の短編ドキュメンタリー映画。 廃墟となった現在の収容所をカラーで、過去のアウシュビッツをモノクロのニュースフィルムや写真でモンタージュした名作。 わずか32分のなかに凝縮された虐殺の記録に、ただただ戦慄あるのみ。 どんな映像よりも、この短い作品を、年に一度でもテレビで放映すればいいのに。 そうしたら少しは、平和ボケしたわたしたちの意識も変わるだろう。 見せるべき作品だと思う。 『夜と霧』 同タイトルの本(V.E.フランクル著)もあるので、なにか意味があるのかと調べてみると、 『夜と霧』とは、ナチス・ドイツが反社会的活動を行っている者に対してスムーズに処理をするために造られた法令(wiki)――の名前であった。 スムーズに処理する、すなわち、強制収容所送りということ。 言葉にできない、とにかく観てほしい。 ほんとうに同じ人間がしたことなのか、責任はいったい誰にあるのか。 怖ろしい真実の告発に全身全霊を傾けた。それしかできない。 知っておくべき、人間のおぞましき一面。 国中が従った、だから逆らうことはできなかった・・・そんな言葉では言い逃れできない最悪な人類の歴史の一頁がここにあった。 監督/ アラン・レネ 製作/ アナトール・ドーマン 原作・脚本/ ジャン・ケイヨール 撮影/ ギスラン・クロケ サッシャ・ヴィエルニ 音楽/ ハンス・アイスラー ナレーション/ ミシェル・ブーケ (カラ=モノクロ/32分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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