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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
ジャームッシュ監督の大学卒業製作作品であり、デビュー作。 音楽、アンニュイな雰囲気、そして憎めない主人公、すでにジャームッシュらしさがちゃんとある。 仕事、税金、家、家族・・・・そんなものに縛られることなく生きる、16歳のアーリー。 失うものも守るべきものも持たない彼こそが、無敵に見えてくるからおもしろい。 社会的に弱い立場で、はみ出し者で情けないはずなのに、わたしたちの価値観を揺るがせるおもしろさ。 アーリーには冷めてはいるけれど、恋人がいる。会話のない部屋で、アーリーが突然踊り始めるシーンが好きだった。 超脱力のヘンテコダンスは、冷めた恋人さえ微笑ませる。 それから、摩天楼が遠ざかっていく、ラストシーンがとても素晴らしい。 終わりのない旅に出ることを決意させるのは、アウトサダーな人々との出会い。 どんな人の言葉にも耳を貸せる、心根の優しい主人公が持つ人間味に、ハッとさせられた。 今回はふとカウリスマキ作品を思い出した。持っているものを捨てたくさせるところとか。 カッコ悪さがカッコ良さである、ところとか。 ちなみに、作中に出てくる映画は『バレン』、本はロートレアモンの『マルドロールの歌』だった。ちょっと調べてみたくさせる。 監督・製作・原作・脚本/ ジム・ジャームッシュ 音楽/ ジョン・ルーリー ジム・ジャームッシュ 出演/ グリス・パーカー リーラ・ガスティル ジョン・ルーリー (カラー/75分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.05.16 17:12:24
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