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行きかふ人も又

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2010.05.16
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カテゴリ:イギリス映画

 わたしは毎日、コーヒーばかり飲んでいる。
子どもの頃、砂糖とミルク入りで飲んでいたのを合わせたら、人生の大半にコーヒーが共にあったといっても、過言ではないと思う。
豆の品種や生産地にこだわりはなく、行きつけの豆屋さんで、その都度飲みたいのを買ってくる。無くなれば、缶コーヒーだってなんだって飲む。
最近は缶だと、ブラック以外はほとんど飲めなくなってしまったけれど。

そんなコーヒー愛飲家のわたしを、ちょいと考える人にしてしまったドキュメンタリー映画。
年間売上800億ドルを超える、石油に次いで世界で2番目に取引金額の多いコーヒー。
ここにきてくれる方の中にも、愛飲家はきっと多いことでしょう。

フェア・トレードについてはあまり知らないけれど、いつか通った珈琲教室で、サステイナブルコーヒーについては、少しだけ教わったことがあった。
その時の先生が開いているHP情報によると――
サステイナブルコーヒーの定義は。
オーガニック、フェアトレード、シュードグロウンを目指すもの。有機無農薬、公正な交易、環境保護が三本柱なのだそうだ。

330149_01_01_02.jpg


コーヒーの原産地は、主に南米やアフリカなどの発展途上国で、生産国と輸入国との間には大きな格差と不公平があるのは、みんなが知っている。
それを是正しているのが、本部をイギリス・ロンドンに置く国際コーヒー機関なのだが。
協定の破たんを機に、いまコーヒーの価格は、30年前の値まで下落してしまった。 おかげで生産者は貧困に喘いでいるというのだ。
愛飲家としては、聞いていて気持ちがいいわけがない。

本作では、エチオピアに焦点を当てて、農協の責任者である男性の仕事を追いつつ、裕福な輸入国の日常風景をシニカルに、対比して映し出す。
世界のコーヒー市場を支配する、大手企業をやんわりつついてみたり、バリスタ選手権の模様を流してみたり。
スタバ1号店を取材した映像は、なんとも気の毒。ノー天気な店長から感じられるのは、企業の利益追求体質で、スタバを見る目が多少変わってしまうかもしれない。

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・世界第3位の輸入国である日本が持つフェア・トレードのシェアは、レギュラー・コーヒー市場においてわずか0.2%。
・消費者が大勢いるからこそ、ひとりひとりの日々の選択が、世界に大きな影響をもたらす。

そう言われちゃうと、黙っていまのまま、コーヒーを飲んでちゃいけない気になってくる。
エチオピアの人々が喘ぐ、責任の一端の一端は、自分にあるような気にさせられちゃうよね。
つい、単純で、オンランショップのサステイナブルコーヒーを探してみると、エチオピア産ばかりではなく、ブラジルやマレーシアやコロンビアや東ティモールなどいろいろあった。
たまーには、ネットショップで買い求めることにしよう。100グラム500円~800円なら、べらぼーに高いわけじゃない。このたまーにを、続けることが大事なのだろうし。


 ra_logo2.gif レインフォレスト・アライアンス認証コーヒー

ちなみに、最近コンビニのコーヒーに、このマークがついてるのをよく見かける。
<レインフォレスト・アライアンス認証>のマークなのらしい。アメリカ・ニューヨーク州の、サステイナブルを目指す団体のマークなのだそうだ。


---------コーヒー-----------



監督/ マーク・フランシス  ニック・フランシス

(カラー/78分/イギリス=アメリカ合作)









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Last updated  2010.05.19 17:20:20
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