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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
アメリカ映画史上初の長編映画であり、あたらしい映像手法がたくさん取り入れられた記念碑的な古典。 南部と北部のふたつの家族を軸に、南北戦争の直前から戦後のアメリカを描く。 グリフィス監督が白人贔屓であったために、内容から容易に黒人差別が見てとれるのは、いまでも気持ちのいいものではないが、映画のあたらしい幕開けを目撃する楽しさがある。 南部に親友のいる北部の家族、北部に恋人のいる南部の家族。戦争によって引き裂かれていく人々のドラマを壮大に描いた叙事詩には、ユーモアもあり、娯楽作品としてたのしいひとときがある。 リンカーンによる奴隷解放宣言や、同氏の暗殺や、KKK(クー・クラックス・クラン)の誕生などなど、歴史的な事実がしっかり織り込まれているので、見ながら学べる作品でもあるのだ。 先日の『チート』と同じ1915年製作。もちろん映画史に燦然と輝くのはこちらだけれど、私には情感ある短尺な『チート』のほうがより楽しめた感じ。しかしどちらも素晴らしい。 『國民の創生』が残念だったのは、ラストシーンでキリストが現れて宗教的なニュアンスで幕を閉じてしまったことだ。 監督/ D・W・グリフィス 原作/ トーマス・ディクソン 脚本/ フランク・ウッズ D・W・グリフィス 撮影/ G・W・ビッツァー 音楽/ ジョセフ・カール・ブレイル 出演/ リリアン・ギッシュ メエ・マーシュ エルマー・クリフトン ロバート・ハロン (モノクロ/154分/THE BIRTH OF A NATION) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.12.01 17:34:38
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