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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:アメリカ映画
アメリカのアニメ「アバター 伝説の少年アン」を実写で映画化した、壮大なファンタジー。 『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズと、スケール感は似ています。 氣・水・土・火の4つの王国には、それぞれ“エレメント”を操る使い手ベンダーがいて、なかでも、4つのエレメントすべてを操ることができるアバターは、世界に調和をもたらす唯一の存在だった。 今世となり、アバターとして生まれたのは、氣の国の民アン。まだ幼い彼は、重い宿命に耐えきれず、修行を逃げ出し姿を消してしまう。 アバターが消えたそれからは、火の国が反乱を起こし、氣・水・土を支配しようと各国で戦が始まる。世界の調和は崩れてしまったのだ・・・。 100年後、偶然、水の国の兄妹カタラとサカによって、氷の中で眠っていたアンが発見され、命を吹き返すところから物語は始まる。 今度こそアンは、アバターとしての宿命と向き合い、世界に平安を取り戻すことができるのか――。 デビュー作『翼のない天使』以来ずっと、オリジナル脚本で、奇抜なアイディアとサプライズが見どころの作品を撮ってきたシャマラン監督が、初めて原作のある作品を撮ったという。 なるほど、内容を追う感じが、いつもとは違う。 <第一章 水の国>ということは、シリーズ化していくつもりなのでしょう。 『ロード・オブ・ザ・リング』は、三部作すべて3時間の長丁場だったけれど、シャマランらしく、これほどのスケールを2時間弱にまとめているのがうれしい。 文句ないCGと、カンフー映画のノリがあって、なかなか楽しめた。 もちろん短尺なだけあって、編集がブツ切れに感じたり、笑いどころか?というほど可笑しな点も多々あるのだけれど、許容範囲が大きくなるのは、シャマラン節がまだ好きだからだ。回を追うごとに、シャマラン離れと幻滅する層が拡大していくのはしかたない。でも、わたしにはまだ気になる存在。 悪役である火の国の王子ズーコ(写真・上)を演じたのは、『スラムドッグ$ミリオネア』で主役を演じたデヴ・パテル。じつをいえば、彼のことが気になって観たのでもある。 山崎まさよしに続いて、この風貌は好みなのだ。 火の国の王である父親の計略に嵌まり、国を追放されたズーコ王子は、伯父であるアイロ(ショーン・トーブ)と行動を共にしている。 父と違い、心優しい一面を持つズーコは、アバターを捕らえなければ国に帰ることはできないのだが、アンに対する情を捨て切れず、敵にも味方にもなりきれないで苦悩している、、という難しい役どころ。アクションの見せ場も多い。 少年アンを演じた、当時13歳のノア・リンガー少年も、テコンドー黒帯第1級とかいうからすごい。カンフー映画が好きだと、きっとより楽しめると思う。 蛇足ではありますが、アンの乗る空飛ぶアニマルは(写真・中)ネコバスに見えませんか。キツネリスが登場したり、なにげに宮崎アニメを連想させる場面が多かった気が。原作アニメからそうなのか、オマージュなのか、わからないけれど。 監督・脚本/ M・ナイト・シャマラン 撮影/ アンドリュー・レスニー 音楽/ ジェームズ・ニュートン・ハワード 出演/ ノア・リンガー デヴ・パテル ニコラ・ペルツ (カラー/103分/THE LAST AIRBENDER) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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