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テーマ:■ムービー所感■(484)
カテゴリ:韓国映画
妻と一人娘を持つ平凡なサラリーマン、オ・デス。彼はある日、突然何者かに誘拐され、小さな部屋に監禁されてしまう。15年後、突然解放されたデス。いったい誰が?何の目的で? デスは偶然自分を介抱してくれた若い女性ミドの助けを借り、監禁組織のなぞを探り始めるのだったが、、。すべてを企んだ男・ウジンとの対面により、さらに悲劇のゲームが幕を開けてしまう―――。 おそろしくエゲツない、救われない物語だ。 内容も映像も、どこかハリウッドの二番煎じを思わせるが、原作は日本のマンガなのらしい。 ある日突然、理由もわからず、15年も監禁されたオ・デス。その理由は、過去にあった。 答えを探して否応なくゲームに挑むこととなった、彼の野獣のような風貌は、見たい心を触発する。 知り合ったミドとともに、真相を探るうち、ふたりの間にはいつしか愛(のような感情)が芽生え、ついに結ばれるのだが・・・。オ・デスもミドも、気づかぬうちに、すべて謎の男・ウジンによって操作されているのだ!その怖ろしさ。 ウジンはなぜそこまでオ・デスを憎んでいるのか?! 驚愕の真実が明かされるラストまで、目を逸らせなかった。 痛々しいシーンの連続で満腹になったところへ、なお怒涛の暴力シーンとあざといほどのどんでん返しが突き付けられる。 理由を知らされず15年ものあいだ監禁される恐怖、精神の崩壊、自殺未遂・・・ただでさえ恐ろしい。そもそも監禁組織なんて存在があると想像するだけで恐怖だ。 凶器は金槌、人を操る催眠術、ありとあらゆるおっかな所のオンパレード。さすが日本アニメ原作というべきか(?) ウジンとデスの接点が初めてわかる、後半の回想シーンまで、オチすら予想できなかった。しかも、このシーンはエロくて、ウジンの過去は意外にも切なくて、流石、韓国映画はこれでもか! というほどあらゆる素材をぶち込んでくる。 本編を語るのに欠くことができないキーワードは近親 相姦(ネタバレ反転)だろう。ネタバレになるので、これから観ようと思っている方は反転しないほうがベターです。 その禁断のキーワードがダブルでやってくるとは、、、オ・デスとミドの関係が好きだっただけになかなかショックだった。 ミド役には、先日の『トンマッコルへようこそ』で少女ヨイルを好演していたカン・ヘジョン。本作でもかわいくて、存在感抜群。 デスを演じたのは、役所広司似のチェ・ミンシク。彼の濃厚な本能炸裂の演技と、ボサッボサの髪はインパクト絶大です。 パク・チャヌク監督の作品は『JSA』以来、久しぶりの鑑賞でした。なんとなく、この作品やその他のタイトルを眺めると、日本でいう黒沢清監督に似た匂いを感じるのだけれどどうでしょうか。 監督/ パク・チャヌク 原作/ 土屋ガロン・作 嶺岸信明・画 『オールド・ボーイ』 出演/ チェ・ミンシク ユ・ジテ カン・ヘジョン (カラー/120分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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