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2011.09.21
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カテゴリ:アメリカ映画

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 (あらすじ)慎ましい生活を送りながら、30年間に渡ってお気に入りの現代アートをコツコツと買い集め、いつしか全米きってのコレクターとなってしまった一組の老夫婦の人生を見つめたドキュメンタリー。

 入場無料の国立美術館にアート・コレクションを寄付したふたりの家は、1LDKのアパート。
この狭い室内に、ところ狭しと展示保管されていた2000点に及ぶアート作品は、大型の引っ越トラック4台分というからすごい。
子どもに恵まれなかった夫妻は、我が子のようにアート作品を愛する。
寄付したあとの気持は、まるで無事大学を出したみたい―だそうだから、なるほどーと微笑ましかった。

手当たりしだいではあっても、深い知識と洞察と審美眼を持つ夫ハーバートだからこそ、成せるコレクションセンス。
個性あふれる現代アートが、寄付後に上下左右間違えて飾られているのを見て、彼が飄々と指摘する場面などおもしろかった。

337766_01_02_02.jpg



監督はニューヨーク在住の日本人女性ジャーナリスト、佐々木芽生。こちらがデビュー作。
ドキュメンタリーの作風自体は、特にこれといって珍しさのないシンプルなものだけれど、夫妻の真似できない執着と徹底ぶりはとても伝わってきた。

アートをコレクションするというと、ちょっと敷居が高く思えても、夫妻のルール、自分たちのお給料で買える値段であること――これを聞けば、自分が気に入ったものを純粋にただ集めていく楽しみに、特別なことはないんだと気づかせてくれる。
<アート>との付き合い方を、よい方に再認識させてくれた良作だった。



監督・製作  佐々木芽生
音楽  デヴィッド・マズリン
出演  ハーバート・ヴォーゲル  ドロシー・ヴォーゲル

(87min/HERB & DOROTHY)







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Last updated  2011.09.24 09:55:43
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