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行きかふ人も又

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2011.10.15
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  耽美が好きなのと、懐古趣味は関係しているのだろうか。
耽美主義が生まれたのは19世紀後半なのだそうだ。

歴史、写真、絵画、書物、映画、人形、アート・・・様々な分野の耽美。

観たこともないようなものが見れて、たのしかった。

映画はけっこう身近なタイトルが並んでいて、しぜんとこのての作品を偏愛して選んでいるものだなぁと思う。
書籍は、松岡 正剛さんと夜想 編集長による対談で紹介されている。こちらも読んだ作品が意外とある。

「杏っ子」「雨月物語」「死者の書」「外套」、永井 荷風、泉 鏡花、正岡 子規、嶽本 野ばら、王道をいく三島 由紀夫、澁澤 龍彦など。
まだ見ぬ読みたい作品も、たくさん紹介されていた。

おもしろかったのは、松岡 正剛さんによる、数学のなかにある耽美。切腹に魅せられた三島 由紀夫の、倒錯した性についての文章。
「仮面の告白」はどうやら真実だったらしい。

それにしても、意識しないで耽美なものを引き寄せていることがわかって苦笑い。


そういえば。気になっていた桜庭 一樹さんの「私の男」を今さらながら読んでいるのだけれど、これもまた耽美さを秘めていることに気づく。
この本を出版した当時、作者が、わたしも敬愛する作家・佐々木 丸美さんの影響を受けている――と聞いたことがあって、そういえば丸美さんも耽美だったなぁと、いまごろ再実感した。
これほど何度も読み返している作家さんは丸美さん以外いないのに、耽美好きルーツの一端さえ、よくわかっていなかったんだなぁ。わたしのばか。

懐古、耽美。やはりどちらもとてもすきだと思う。







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Last updated  2011.10.16 16:22:16
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