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カテゴリ:腕時計
機械式時計の保存方法に頭を悩ましています。
【ご注意です】 完全に個人の思い付き、興味、責任でやっています。 また、始めたばかりでなんの結果も統計情報も とれていません。 時計の状態によっては内圧と外圧の差で壊れたり、 パッキンに異常を来すことも考えられます。 真似する人がいるか分かりませんが、本ブログでは 責任がとれませんので、自己責任でお願いします。 機械式時計の保存は一般的に ・室温(20度前後) ・低湿度 ・直射日光が当たらない ・そばに磁場が無い(テレビなど) ・水気、薬品などに曝されない といったような普通の要求です。 しかし、全くムーブメントを動かさないと、 オイルが劣化(酸化)してしまいます。 そのため、一ヶ月に一回ほどはゼンマイをフル に巻き上げて、動かす必要があります。 (三ヶ月に一回という人もいます) もちろん、動かせば機械的な接触による摩擦で 摩耗していきますし、それに伴うスラッジが 発生します。 普通に使用している場合、3~5年でオーバーホール (OH)を行い、洗浄と注油、調整、場合によっては パーツ交換を行う必要があります。 機械と注油の関係ですが、手元にバルジューの 古い資料がありました。 この図で楊枝みたいなマークが注油ポイントです。 輪列、アンクル(爪石)、香箱で異なるオイルを 使うのが普通です。 低揮発・耐高圧なモービアス(Moebius)のシントV、 JISMAAなどですが、メーカの取説に従ったものを 絶対に使うべきで、特にクロノメータ機では慎重に オイルを選ぶ必要があります。 機械の中で一番忙しく働くのはアンクルの爪石です。 爪石は耐久性をあげるため、人造ルビー製です。 ↓1秒間に5回、歯車を止めます(脱進機) ↓歯車を開放したときです。 ちょっと見にくいですが、最新型(とはいえ10年前) のムーブメントであっても脱進機の機構は同じです。 振り子の等時性原理により同じタイミング(調速機) でゼンマイからの動力を止め、なるべく正確な 時間を作り出します。 ↓こちらは1秒間に8回、歯車を止めます。 歯車との接触時間が短いので、調速機へ与える 影響が少なくなり、より高精度化が期待できます。 問題の核心であるOHですが、クロノグラフですと、 もの凄く高いです 4万円程度から場合によっては12万円超という お値段になっており、びっくりしてしまいます 当然、その機械に見合った技術料(人件費)だと 思いたいところですが、それにしても高すぎます もちろん近年の機械は素材や機構の改良もあって メーカーの公式見解で「5~6年のOHでOK」 と言うムーブメントもあり、ひと昔前に比べると、 随分価値観が変わってきているのを感じます また、一時期の機械式時計ブームで非純正OH屋 さんが爆発的に増え、それでいてOH後の1年保証 まで当たり前に付けてくれます この30年でずいぶん事情が変わってきました。 そういう点ではOHの敷居はずいぶん下がって 便利になりました。 自分としては数本の時計をローテーションで 使って、OH周期を10年くらいにしたいです しかし、これまでの通説や実際の体験で10年間 OHをしないと、かなり時計は傷みます (HEUERのクロノを11年使い続け、相当傷ませた ことがあります・・) ”機械が好き”を大前提にしている機械式腕時計 業界であるため、購入者はOHの重要性について 「もちろん誰よりもようく分かってるよね」 という扱いを時計屋さんから受けることが多いです。 そのため、「10年もOH無しなんて壊す気か」 と確実に言われます。 実際、前に言われましたし。 しかし、やはり高いものは高いです。 機械式時計を意地になって高騰させたのは 世界で一番物価が高いスイスですし、その背景には 様々なグループ(スウォッチg、LVMHg)、投資ファンド からの戦略/圧力があります。 「もの凄く伝統的で素晴らしい普遍的な価値を持った 人類の英知=機械式時計、これを腕に装着できる 貴方はその価値を正しくとらえている賢者だ」 という常套句に騙されちゃいけないと思います ひとつの事実ですが、それにしては価格上昇カーブ の傾きが急すぎます。 機械式時計は精度で戦えません。 精度だけなら1,000円のクォーツに敵いませんし、 ファンクショナリティに於いてはAppleウォッチ などには未来永劫敵いません。 (戦おうとしていない相手ですが) 機械式の時計で 「素晴らしい精度に追い込まれている」 と思うムーブメントでも、1週間もすれば10秒は 狂います。 持てる機能もストップウォッチ機能や月の満ち欠け が分かる機能など、凡そ原始的な機能ですし、 それらの精度は特に高く無いです。 ほとんどの機械式クロノグラフでは、1/10秒すら 計れません(ベースクロックが8振動なので1/8秒) そのため、機械式時計は、そのメーカのレジェンド に必要以上なスポットライトを当てて、 価値を作り上げられています。 もちろん、機械だけで時を刻むという700年以上前に 人類の編み出した奇跡に対して価値は十分あると 自分は考えています。 単位時間当たりの生産性とか、時間の持つ価値や 可能性は当然、変わってきていると思いますが、 自分にとっての時間はさほど変わりません。 また、価値の定義をしっかりキープしておかないと、 いったん下がり始めた価値は、留まるところを 知らないので、あっという間に凋落してしまう 恐れがあるのも分かります。 1969年にクォーツ時計が出たときの再来です。 結果的に機械式時計は付加価値で定義していくか、 ゼンマイを動力にして動く機械、そのものに価値を 定義するかの二択になると思います。 自分は後者です。 そのため、驕りに近いような価格設定をするのは 誤りだと思います。 (前者はブランディングなので、持っていることが ステータスという付加価値です) ここで言いたいのは、過剰な価値の上乗せと それへの便乗がこの20年間続いていることへの 嫌気です。 質が良く、歴史もあり、目指している姿も素晴らしい 機械式時計はたくさんあります。 実際はグループ再編成や場合によって投資会社へ 買われるケースなどもあって、その目指している先を これまでも今後も、失いまくっていく事になると 思います。 それを避けるための付帯価値を上げ続ける必要性は 実は否定できません。 ここで話が巡回してしまい、自分の論旨は結論が 付かず、反芻してしまいます。 だいたいいつも同じような所でこの考えは停滞します。 結論を出したいわけでは無いので、何度でも自由に 考えようと思います。 結局、無駄にオーバーホールばかりせず、 機械式の時計を動かさずに止めて保存する方法を 色々考えてやってみよう。 機械式の時計はやっぱり好きなので、 なるべくローコストで機械にダメージを与えない 環境を検証してみよう、というだけのことです レシプロエンジンなどと違って、熱力学的には静的な 機械なので「室温でそっとしておけばよい」ですが、 酸化による劣化と湿度の悪影響を排除するため、 ”真空容器に入れる”にチャレンジしてみます 防水時計でもリューズのロックが外せるタイプ であれば、中の機械の気圧と同じにできるはず・・・ という考えにもとづいてトライです。 最も減圧できると言われている加藤産業の 真空容器を使います。 完全に「台所用品」として作られているのが 見た目からひしひしと伝わります 容器の蓋をしめます。 この際、ゴムパッキンには触らず、異物を 付着させないように細心の注意を払います。 あとは、ポンプを50回ほど引くだけです。 減圧する前は 温度:10.2度 / 湿度:58% です。 減圧後は、一気に湿度が下がり 温度:10.1度 / 湿度:41% になりました。 もちろん真空になる訳は無いですが、減圧に 伴い、真空乾燥の原理が働いたようで、 イイ感じです 試しに暖房が入った部屋に持ち込んだところ、 21.1度まで容器内の温度は上がりましたが、 湿度は44%でした。 このような感じで減圧環境にて保管します。 頑張れば、あと2本ほど入りそうです。 結果が出るのは5年後とか10年後になると 思いますが、自己満足でやることにしました。 温度や姿勢による時計の基本性能(日差)は 既に取得済みなので、明らかに精度が落ちて きたら、すぐにOHへ出すことにします 【最大10%offクーポン(要獲得) 2/24 20:00〜2/26 9:59まで】 真空保存庫用ポンプ VP-1B 【加藤産業: キッチン用品 容器・ストッカー・調味料入れ その他】【真空保存庫用ポンプ】【KATOU SANGYOU】 【最大10%offクーポン(要獲得) 2/24 20:00〜2/26 9:59まで】 真空保存庫 VM-1B 【加藤産業: キッチン用品 容器・ストッカー・調味料入れ 保存容器(材質別)】【真空保存容器】【KATOU SANGYOU】 時計 ベルト 18mm 20mm 22mm HIRSCH ヒルシュ James イタリアンカーフ 天然ラバー 300m耐水【お取り寄せ】 世界三大ブルーチーズセット【ブルーチーズ3点セット】 【送料無料】よなよなエール24缶 (1ケース) よなよなの里 エールビール醸造所 クラフトビール 地ビール ご当地ビール ヤッホーブルーイング公式 yonayona 軽井沢 24本 夜な夜なエール お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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