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先日、家に帰ると、物置の中に一冊の本が配達されていました。送付元は、「日本実業出版社」で、送られる心当たりがありませんでした。が、届け先のわたしの宛名の下に、友人の名前が書いてあるので、早速開封しました。すると、中から出てきたのは 著者の、宮越俊光氏は、わたくしと同じ年ですが、上智大学・大学院の先輩で、なんと、同じ年の復活徹夜祭に洗礼を受けました。現在は、日本カトリック司教協議会の典礼委員会の秘書という要職にあります。 『早わかりキリスト教』は、「知りたいことが全部詰まった1冊!」副題にあるように、おおよそ、キリスト教に関することが、コンパクトにまとめられています。各章のタイトルを紹介すると、 第1章=キリスト教とはどのような宗教か? これを見てもわかるように、キリスト教に関する基本的なことが網羅されています。今まで、このような入門的書物はあまりなく、聖書やキリスト教史、神学などのものも、欧米の翻訳がほとんどで、どうしても一面的な視点が否めませんでしたが、この本の中では、たとえば、十字軍についての記述では、「イエスの福音に根ざした出来事であったとはいえない」と、過去の反省も込められています。また、クリスマスや結婚式などでは、日本の状況に即した記述もされています。 全体は、見開き2ページが一つの項目で、写真や図解も入り、下段にはその項目に関する「一口メモ」があり、理解を助けています。後ろの索引を使えば、関連する項目を読むこともできます。さらに、巻末には、「日本で使われるキリスト教の言葉」が簡潔にまとめられており、簡単な年表も添えられています。主要参考文献も、最新の、専門家から入門書までがリストアップされています。 一言、添えるならば、著者の宮越氏自身が「まえがき」で書いているのですが、(わたくしもそうですが)「筆者はカトリックの神学を学んだため、本書の用語や記述はカトリック教会の立場からの者が多くなっていることをお断りしておく」とあるように、一人の著作の限界があることは否めません。また、項目の中に、専門的な言葉の解説がもう少しあるとわかりやすいかな、とも感じました。 とはいうものの、最初から一通り目を通すこともよし、知りたい項目を読むこともよし、キリスト教について知りたい人だけではなく、キリスト教の信者にとっても、知っておくべきことを、また、キリスト教について聞かれたときの案内書としても、手元においておきたい一冊です。 ぜひ、お近くの書店でお求めいただき、座右の書、クリスマスプレゼント、入門講座のテキストなど、いろいろと活用していただきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.09.29 20:13:42
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