[あれこれととりとめもなく] カテゴリの記事

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• ハードな一日

  今日は奈良県公立高校の入試。しかしながら早朝から大雪。みるみるうちに道が真っ白になった。昼からは大阪の校舎で講演会。昼は牛丼。終わって即行で深夜の公立高校の入試問題解説のため、テレビ局に入る。ちなみに解説は私ではない。スタッフとして問題をチェックする。今年の英語の問題ははっきり言って完成度が低いと思う。作成担当者が変わったか？模範解答を見ても、昨年までの解答の作法が踏襲されていないことが分かる。特色選抜で教育委員会は忙しかったのか？一通り問題をチェックした後、校舎へ移動して授業。猫ギター先生からメールをいただく。名文。この方はなんて文が上手いのだろう。ご自身のプロフィールに「わがまま・超短気」なんて書いておられるが、とんでもない。本当に細かく気をつかわれた文を書かれる。そして美しい。他にもたくさんのメッセージをいただく。授業終了後、生徒から手紙を２通貰う。教室の黒板には生徒からのメッセージが。帰宅して、なんと！みかみ先生と電話で話をする。ちょっとドキドキだ。ブログの内容とお写真からは早いテンポでお話をする人をイメージをしていたが、私の想像以上に早いテンポだ。それにしても頭の回転の速い方だ。こっちがバカだと思われないか心配になるくらいだ。それにしても２手も３手も４手も先を読んでおられるなあ。すごい。ハードな一日だったぜ。（おまけにアクセス数がすごいことになってしまった。）

  March 14, 2006

• 

  ポールサイモン

  猫ギター先生がサイモンとガーファンクルについて語っておられた。ああ、もう我慢できない。書かずにはいられない。私はＳ＆Ｇのサイモン、ポールサイモンの大ファンなのである。先日、私の教え子であり、同じ塾で働いていたＯちゃんがＳ＆Ｇに遭遇した話をしたばかりであるが、猫ギター先生に「明日に架ける橋」が人類が作った最高のメロディーとまで言っていただいたらもう黙っていられない。なんという賞賛の言葉であろう。思わず私はＰＣの画面に手を合わせてしまった。Ｓ＆Ｇはビートルズに比べて地味だが、実力のあるアーティストであった。これを聴いていただければそれが分かる。皆さんぜひ聴いていただきたい。実はこのアルバム、数年前に出た、お蔵入りになっていた３０年前のライブなのである。このアルバムで二人は「冬の散歩道」をギター１本で演奏している。あの曲をギター１本で？と思われるかもしれぬ。圧巻である。ギター１本であの曲をやれるとは思わなかった。早口の部分のボーカルは二人で演るために作ったとしか思えない。完璧なリズムだ。子音の発音一つずれることなく歌っている。私は気絶しそうになった。猫ギター先生、まだお聴きでなかったらぜひ聴いてください。詰め込んだ早口の歌詞である意味がお分かりになられるでしょう。追記：「サウンドオブサイレンス」はカラオケでは鬼門です。ファンの私でもやりません（笑）

  March 11, 2006

• アンパンマン

  三歳半の息子が書いたアンパンマンだ。頭の左上にグリグリっとした跡があるが、どうやらこれは頭が欠けたところを表現しているらしい。ゆえに「顔が欠けて力が出ない～アンパンマン」である。３ヶ月前より、ずいぶんと上手くなったものである。父親としてはこういうささやかな成長が何より嬉しい。先日、３歳半検診で、検査をしてくださる方の質問に上手く答えられないでいた。彼は「試される」のを嫌うのだ。だからワザと答えなかったり、「お名前は？」と訊かれて「バイキンマンですっ！」と言って、ニヤッとしていたりする。今はこの子の成長それ自体が嬉しいものだが、この春から幼稚園に入園する。そうしたら、成長が「他の子との比較」でしか見られなくなるのだろうか。それは子どもの成長にどんな影響を及ぼすのだろうか。発達具合の検査の際の質問に息子がちゃんと答えられるかどうかドキドキしていた。こんな仕事をしていたって、そんなことが気になったりするものだ。いたって小市民である。三者懇談にこられる親御さんの気持ちが痛いほど分かる。先生に自分の子どもが値踏みされているような気になるのだ。親御さんとの信頼関係をきちんと築いておかなければなあと思う。ちなみに３歳半検診だが身心共にまったく異常はなかったのだが、所見欄に「包○」と書かれていた（笑）頑張れ息子！

  March 11, 2006

• ＮＹとポールサイモンとわたくし（１）

  塾でアルバイトをしてくれていたＯ先生という女の子が大学を休学してＮＹへ一年間留学することになった。ＮＹテロの１年後のことだった。大学の先生以外にもう一通の推薦状が必要なので私に書いてくれという。もちろん英語である。そんなものを書いた経験がないので、ないしょで「英文履歴書の書き方」みたいな本を参考にして何とか書き上げた。あのテロの後、家族も渋い顔をする、それでもかの都市で学びたいという彼女の根性と行動力に私は敬意を払っていた。なんとか協力できるものならと思ったのだ。「前略～彼女はとても優秀で私の仕事をとても鮮やかに補佐してくれました。彼女はとても学習意欲が高く、長い間ＮＹで学ぶことを望んでいました。信じがたい悲劇と闘った都市は現在も厳戒態勢の中にあり、ご家族の中には反対をする方もおられますが、彼女はそれでもこの都市で学びたいと切望しています。後略～」何とか書き上げた推薦書を彼女に渡した。「先生、ありがとうございますっ！私先生にお礼しないと…」私は格好良くその言葉を遮り、こう言った。「ふっ。（伏し目がちに）そんなのいいよ。ＮＹの街を歩いているときにポールサイモンに会うことがあったら、俺のためにサインをもらっておいてよ。」ポールサイモンはＮＹ出身のミュージシャンで私は彼の大ファンだった。私が今英語を教えているのも、高校のころから彼の曲を聴きまくっていたからであろう。ライブのＭＣまでコピーしたものだ。私は自分の好きなものを人に押しつける悪い癖がある。彼女にも熱くポールについて語ったので、彼女は私のポール狂いを知っていたし、私の影響で彼女もポールのファンになっていた。（押しつけた方はとても満足だ。）「わかりました。必ず！」そういって彼女はＮＹへ旅立っていった。彼女がＮＹへ行って何ヶ月かしたころ、私の携帯に一通のメールが彼女から入った。「先生っ！今日大変なことが！」つづく

  March 9, 2006

• 本屋吟味

  街を歩いていて少しでも暇があると、つい本屋にふらりと入ってしまうのは活字好きの習性だろう。私もそんな「活字好き」の一人である。学生のときからデートの最中であろうと本屋があればふらりと入っていた。酷い話である。そんな私は本屋の「目利き」が利く。（と思っている）アマゾンや楽天で簡単に本が変えてしまう時代である。書店運営はかなり難しいであろうことは容易に想像できる。それでも工夫を上手くしている書店はある。陳列に技を利かせていたり、上手くポップで「いい本」の宣伝を行っている書店はこちらとしても情報収集ができるので通いたくなる。いい書店は必ず「力の入れどころ」というものを持っているように思う。絵本がやけに充実していたり、参考書の陳列スペースが他店の何倍もあるところなんていうのは、意図してそこを売り物にしているのだろう。そう思うと、ＴＳＵＴＡＹＡなんていうのは味気ない感じがする。何となく若者を中心に人が集まりやすいのだろうけれど、書店としての魅力度は低い。でも人が集まっている（ように見える）。よい書店＝売れる書店ではない。潰れそうな書店の特徴というのもある。アダルト向けの本やビデオの量が増えた書店はアブナイ。目先の利益率を上げなければならない状況に追い込まれているのだろうと思ってしまう。今までそのような書店があっという間に潰れてきたのを何度も目にしてきた。儲けが欲しい。→エロ本・エロビデオ→若干の売上増→ただし普通の客ドン引き→客足低下→アウト危険なことである。いっそのことアダルト専門店にすればよいのだが、それはなかなかできないのであろう。逆効果のことを行って店を潰してしまう。最近で言えば、中古ＣＤや本のスペースを設け始めるような店も心配になる。陳列スペースが減り、商品充実度が落ちるからだ。私のお気に入りだった地元の書店でそうなってきた店がある。とても心配している。頑張ってくれ！塾も同じ。よい塾≠売れる塾だ。用意周到に「よい塾」であり「売れる塾」にしておかなければならない。ところで、塾運営においてアダルト商品を置くに等しい行為というのは何なのだろうか。

  March 8, 2006

• 人生最大級のピーンチだった！

  いや、もうどうしようかと思った。今日はある校舎で『教育講演会』を行ったのだが、昨夜から「尿路結石」が痛み出し、一睡も出来なかった上、痛みがずっと引かず、電車の中でもうんうん言っていたのである。腎臓から膀胱までの間は３箇所細いところがあり、そこに石が詰まると腎臓が膨れ上がり、痛みが出るのだ。もう一つの痛みがある。それは尿管を石が傷つける痛みである。石が動くたびに痛むのである。今回は３つ目の関門での痛みである。膀胱の直前で、ここの痛みは、神経のつながりなのか、お○○○○の先が痛くなるのである。（実際にそこに石があるわけではない。）石が動いていないときは残尿管が常にあるのである。つらい、つらい…そんな状況で話ができるのか？焦りに焦った…参加者全員に電話してキャンセルとするか…いやそれはできぬ。朝近くに座薬を入れたので、会直前にはもう座薬は入れられない。そのまま講演会だ。神様、痛みが出ないようにしてください。本気で祈ってから、会に突入した。なんと！あれほどの痛みが話し始めるとすっと消えてしまった。人間の体がすごいのか、神様が救ってくださったのか、とにかく終わるまでずっと痛みがまったくなかった。神様ありがとうございますと会が終わって呟いた。その興奮でこのブログを書いているが、今段々と痛みが戻ってきた。ヘルプ！とにかくピンチだったが、乗り切ったぜ。

  March 4, 2006

• おそうじオバチャン

  今、ブログでとても教育的な内容を書こうとしていたら、テレビで木村充揮のライブをやっていた。ＮＨＫＢＳである。なんと『おそうじオバチャン』を演っているではないか！！『おそうじオバチャン』は憂歌団のデビュー曲にして、放送禁止指定を受けた知る人ぞ知る曲である。私は憂歌団が大好きなのである。時代も変わったもんだ。おそらく二十歳前の憂歌団のライブ映像まで流れている。『パチンコ』のシャウトは鳥肌ものだ。インタビューに加川良や泉谷しげる、上田正樹、有山じゅんじも出ていて、『出稼ぎブルース』まで歌っている。私にとっては超豪華なゲストばかりである。『１０＄の恋』なんて近藤房之助とデュエットだ。でも内田勘太郎のギターがないのだけは少し寂しいな。

  March 2, 2006

• アクセス数のお知らせ

  『アクセス数のお知らせ』というメールが楽天から来た。３０，０００アクセスとなりました、という内容だったが、３０，０００アクセスを踏んでいただいたのは、なんと猫ギター先生だった。光栄なことである。ちなみに２，０００アクセスのときはみかみ先生だった。ありがとうございます。人は数字が好きである。結果が数値化される（わかりやすく示される）ことは大切なことなのである。生徒を伸ばそうとしたら、絶えず、数値化、非数値化されたものに関わらず、評価をすることが大切であろう。長い目で見たときの成長の差は必ずある。

  March 2, 2006

• 次長課長

  次長課長が最近よくテレビに出ている。個人的には前から好きだったコンビだが、関西ローカルで昔から見てると、いかんせん「売れない芸人」のオーラがプンプンしていて、面白いけどこりゃ売れないだろうなあと思っていた。これは関西の人なら同意していただけることと思う。細木数子の番組で、二人が「僕ら、どうしても売れたいんです！」なんて相談していたときは、まだヘタレ具合がかなりあって「売れない芸人オーラ」がバンバン出ていた。カンニングの竹山にしても、次長課長にしてもある日突然のように「売れない芸人のオーラ」がふっと消えて、さも売れている芸人のようになる。雨上がり決死隊もそうだ。あれは売れてきたから消えるのか、消えたから売れたのかどちらなんだろう。事務所の戦略か？そんなに簡単に戦略仕掛けて売れる芸人ができるものか？この秘密を教育に生かせないかなと思う今日この頃である。俺なんてダメだと思っていた生徒がある日突然…

  March 1, 2006

• 「氣」について

  「氣」について書きたいことがいくつかあるが、慎重に書かないとオカルトめいたことになりそうだ。だから迷っている。ただ、「場」というのは「感情を記憶」することができるのではないかと思っている。塾の自習室は「勉強する」という「氣」で満ちている。だからその「氣」に引っ張られて、その場所へ行くと勉強する氣が起きるということは絶対にあると思う。だから皆自習室へやってくるのではないか。あるいは、そこで集中して勉強している子が「氣」を出している場合もあろう。教室というのは一番エネルギーの強い子が、たとえ無言であっても、周りに影響を与える。よいエネルギーも、悪いエネルギーも周りに影響を与える。そんな経験はいくらでもある。人によっては、そんなの「氣」じゃないでしょう。その場の「雰囲気」でしょうと言われるかも知れない。でも「雰囲気」とは「氣」なのだ。五感以外に伝えているものはあると思う。だから私は授業に行くと、「勉強する氣」を膨らませようと気を配る。勉強しようとする氣がそぞろだと、いくらわかりやすい説明をしてもダメだ。気が乗っていないので生徒の頭に入らない。そうなるとこっちの気も滅入る。「気」という言葉を私たちは頻繁に使っている。私たちの思っている以上に「気（氣）」は存在する。そんな気がする（すみません。）「勉強する氣」が充満した状態のことを、私は以前「教室の教育力」と呼んだ。その場作りが私たちの最大の仕事であると思う。分かりやすい授業よりも勉強する氣の充満した教室作り、その方が生徒は伸びる。塾で先生の話を聴いて「勉強やるぞー！」と盛り上がる。でも家に帰ったらてんでダメ。こんなことは日常茶飯事よくあることだ。当たり前だ。家ではゲームやって、漫画読んで、テレビ見て…「勉強する氣」がまったく存在しないのだ。せめて自分の机の一角くらいは「氣」が満ち溢れるようにしておかなければね。掃除しろよ、皆。

  February 25, 2006

• 大和軒のチャーハン

  私は中学高校を天理で過ごした。天理は一大宗教都市だ。行かれたことのない方はぜひ一度訪れていただきたい。聖地である天理教本部まで駅から一本の道でつながっている。駅を降りると１キロほど先の本部まで一直線だ。かすんだ本殿が見える。本部のまわりを「おやさとやかた」と呼ばれる天理教施設がぐるっと囲むように建設されている。本部との距離は１００メートルほどあるので、半径１００メートルで本部を囲っているのだ。天理の街で道にごみを発見するのは難しい。天理教の信者の人たちが清掃してまわるためだ。掃除は天理教信者の大切な修行だ。街には天理教のハッピを着た信者がたくさんいる。慣れていない人が見たらかなりのカルチャーショックであろう。午後２時になるとさらに驚くべきことが起こる。音楽が街に流れる。雅楽の調べだ。この音楽を聴くと天理教の信者は足を止め、天理教本部の方を向き、柏手を打って頭を垂れる。街の時間が一瞬にして止まる。さて、大和軒という大衆中華料理屋は、柔道の篠原選手や野村選手だって絶対行ったことがあるであろう、天理で知らなければモグリだというくらい大変美味しい飯が食える店である。今日天理へ家族で出かけ、そこで飯を食った。チャーハンは昔と変わらない味だった。旨かった。味付けは濃くない。具はチャーシューのヘタを刻んだものと安物のハム、ネギ、決め手は細かくサイの目に切ったタケノコである。これがシャキシャキして旨い。ついてくるスープは昔と味は一緒だが、溶き卵が入っている。こちらもいい。最近の店でレンゲはたいてい白だが、この店はプラスチック製の赤だ。レトロだ。感動だ。昔と変わらない。店の入り口は朱色の鮮やかな扉に変わっていて、お洒落になっていた。メニューも読みやすくなっていて力が入っている感じだった。変わらなければならないもの、変わってはいけないこと、どちらもきちんと見極めるのは難しい。大和軒は相変わらず繁盛していた。あ、そうだ。チャンポンも旨かったんだった。今度はチャンポンにしよう。

  February 23, 2006

• 自分にできること

  今、子育てというのは非常に難しい営みになったと思う。昔は子どもをどう育てるかという基準があった。「教育勅語」だ。あの通りに子育てをすればよかった。もちろん「お国のために死ね」というニュアンスがあって、戦後、それを完全に抹殺してしまったが、それ以外のところは誠に真っ当な内容だった。今はあれに変わる基準がない。皆、どう子どもを育てていけばいいのかということについて悩んでいる。親も教師も悩んでいる。悩んでないのは一匹狼の塾の先生くらいではないか。「子どもはのびのび育てるべきだ」いや「子どもは厳しく育てられなければならない」様々な意見があり、片方で正しいとされたことが、もう片方では否定されている。ますますどうしていいか分からない。また、昔は地域社会が子どもを育ててくれた。町は子どもだらけだった。大人は多すぎる子どもをしっかり叱ってくれたし、見つめていてくれた。八百屋のおっちゃんも駄菓子屋のおばあちゃんも子どもを見ていてくれたし、可愛がってくれた。悪いことをすれば、めちゃめちゃ怒る、怖いおっさんもいた。棒きれを持ってどこまでも追いかけてきた。高校生になってツッパッていても、町にはヤーさんがいた。暴力団新法以前は明らかにヤーさんと分かる人たちがいて、突っ張ってる高校生がいると、「にーちゃん、突っ張っとるのう。」と因縁をつけてきた。だから、ツッパリ高校生もブレーキがかかっていたのである。今は見るからにヤーさんという人が街から消えたので、若者の行動に歯止めがかからない。また、年寄りがいない家庭も多い。年寄りの知恵を借りることもできない。家に年寄りがいても、時代の流れが速すぎて、価値観が合わず、逆に苦労しているときの方が多かったりする。そのくせ、世間で子どもが何かやらかすと、それは家庭教育の問題にされる。親の負担、特に母親の負担は膨大だ。教師の頑張りだけでは子どもは伸ばしにくい。親の影響の方が大きい。それが私がこの仕事をしてきてずっと感じていることである。だから私は自分の経験、そして自分の勉強したことを生かして、子育てに苦労、心配している「親」に入れ知恵をして、「賢い親」になるお手伝いをしたいとずっと思っている。ごうまじまじ先生が「どの塾長にも負けません！…」で、誰にも負けないご自身のストロングポイントについて書いておられた。（すごいのでぜひ読んでいただきたい。）私が誰にも負けない、というより負けたくないと思っているのは「話すこと」だ。講演だの、スピーチだのは誰にも負けたくない。ごうまじまじ先生に習って私も宣言しておきたい。私は塾で子どもを教えることと並行して「子育てをする親のサポート」をライフワークにしたいと考えています。どこかの塾や学校、幼稚園などで、親を集めて勉強会だの、イベントなどで「子育てのコツ」「勉強できる子の親はここが違う」などの話を聴きたがっているなんていうことがございましたら、お声をおかけくださいませ。退屈させないお話をいたします。

  February 23, 2006

• いいのか？

  以下はニュースの引用である。自民党の山崎前副総裁は２０日、靖国神社がＡ級戦犯の分祀を否定していることについて「合祀できたものが、なぜ分祀できないのか」と述べ、神社側による分祀が望ましいと見解を示した。皇室典範改正については、現状では皇位継承者が少ないとの認識を示し「天皇制がなくならないよう、改正は必要かもしれない」と語った。（毎日新聞） - 2月20日18時40分更新「神社側による分祀が望ましい」これって国会議員が宗教に口を出し、信教の自由を著しく侵している行為だ。一宗教の教義に宗教活動に国会議員が圧力を加える。これは大変なことだ。国家権力の介入であり、弾圧につながる行為だ。朝日新聞と毎日新聞は一大キャンペーンを張って靖国神社を国家の介入から守らなければならない。山崎拓氏は「合祀できたものが、なぜ分祀できないのか」なんてとんちんかんなことを言っているのだから、神道に関して調べたりは一切していないのだろう。少し勉強すれば、これがどれだけとんちんかんな意見かはすぐにわかる。つまり何の勉強もせず、思いつきを言っているということだ。いいかげんな奴だ。マスコミも放置している。これもいいかげんなものだ。期末試験が近いので、生徒達の学校のノートを目にすることも多い。中２の生徒が靖国神社について何かをまとめさせられていた。時間がなくて読ませてもらってないのだが、まともなスタンスで教えられているのかどうかが不安である。

  February 20, 2006

• 

  風になれ！

  何を隠そう私はライダーだ。ライターではない。ライダーだ。私が大学生の頃、空前のバイクブームがあった。「あいつとララバイ」「バリバリ伝説」という漫画の影響が多分にあったと思う。タイトルがいかにも８０年代風なのがちょっぴり恥ずかしいが漫画喫茶に入ったら今でも読みたくなるだろう。熱い漫画だった。私はヒデヨシのファンだった。その空前のバイクブームの頃、私もバイクに乗った。ＦＺ４００の前期型の黒赤だ。ハーフカウルもお洒落。排気音は後に出たＦＺＲ４００よりも低くて格好良かった。前輪１６インチのクイックなハンドリングは正に…と言いたいところだが、４００ＣＣのバイクなんて初めてなのでよく分からなかった。楽しくて楽しくて毎日乗っていた。大学に行くのも３６キロの道のりを毎日バイクに乗った。恐らく大学４年のときの私は排気ガス臭かったろう。私のブルゾンは毎日トラックの排気ガスを浴びていた。バイクに乗ると、今まで電車で行っていたところへバイクで行けるようになる。駅と駅、つまり点と点でつながっていた場所が線でつながる感動は格別だった。トキメキというのはこういうことをいうのだろう。デートのときも道をバイクが通るとチェックをしていた。先にヒデヨシのファンと言ったが、それは「バリバリ伝説」の登場人物でスズキの「カタナ」というバイクに乗っていた。このバイクは凄く格好良かった。未来の乗り物という感じだった。こういうのである↓これがなんと２０年以上前のデザインである。なんというデザイン力の高さだろう。憧れていたけど乗れなかった。このバイクは１１００ＣＣで当時の免許では乗れなかったのである。話が長くなるといけないので、割愛するが、とにかく３１歳のときの私はこのバイクを買った。「１０代のトキメキ」ってヤツだ。１０年近くぶりに乗るバイクは私を興奮させた。最初バイクが届いて自分で整備を始めたが（中古で買ったので。というより、もう新車はなかった）気がついたら３時間という時間があっという間に経っていた。西名阪の大内山インターというところは休みの日になると、ツーリングのバイクが集まる。たくさんのバイクが停められていて、バイクの品評会みたいだ。カタナを停めると、時折私と同い年くらいか、少し年配の人が、「ほほうカタナですか。」と声をかけてくる。このバイクにかつてときめいた人はたくさんいるのだ。よくよく考えてみれば、あんまり二十歳のときから成長していないような気もする。男ってそんなもんだ。いや、今日の先のブログで一言バイクのことを書いたら、つい書きたくなりました。教育的な意味はまったくありません。

  February 19, 2006

• ブログ考

  ブログのよいところは気楽に書けることだ。メルマガは相手に送って読むことを押しつけている感じがする。ブログほど気楽には書けないだろう。ブログは開き直れるのだ。塾の通信に月イチでコラムを書いていたが、塾の看板があるので、いい加減なことは書けなかった。するとどうしても内容が万人向けになり、アクが抜けたものになりがちだった。そして書くのにも随分と時間が掛かった。自分の結婚式当日の朝までそのコラムを書いていたし、阪神大震災の１時間前も書いていた。（当時は「書院」で書いていた。）もう一度言うが、ブログは気楽に書ける。それが最大の魅力だ。それは書き手にも、読み手にもだ。数多くの塾の先生がブログを書いておられる。非常に勉強になる。一番の魅力は誤解を恐れずに言うと「荒削り」なことである。気楽に放たれた言葉は荒削りであるが、その中に宝石の原石が詰まっていることが多い。精錬されてしまうと、表面上は美しいが、何の足しにもならないこともある。教育論文は読み手の批判を考慮して、大胆に書けていないことが多い。早い話がつまらないのである。また一般常識で一見「教育的でない」と思われそうなことは、立場がある人ほど言えないと推察する。（でも野口芳宏先生は言う。私は大ファンだ。）師匠の先生のまるでコピーのような論文もよく見かける。勉強になることもあるが、師匠の先生の論の繰り返しであって魅力に欠ける。物足りない。ところで、「水晶」には大まかに２種類あることをご存知だろうか。「本水晶」と「溶解水晶」である。「溶解水晶」とは、一度溶解して不純物を取り除いてあるものをいう。ストーンヒーリングなんていうのが流行しているが、溶解水晶は「パワー」が随分と落ちるらしい。「原石」のパワーというのはあるのだろう。不純物にこそパワーがあるのか、それとも原石の構造自体にパワーがあるのか。それは分からない。不純物を取りのぞいて、自分自身の構造を変化させてしまっては、自分という「原石」のパワーは消失してしまう。ブログ界には「原石」のまま磨かれたパワーがたくさんある。その中にこそ「本質」があることも多い。批判は野暮だ。読まなければよい。

  February 18, 2006

• イヤな生徒

  猫ギター先生に教え子Ｔのことを素晴らしい生徒と言っていただいた。（ここを参照）教え子を誉められると嬉しいのは教師馬鹿故だろう。あくまで教師馬鹿だ。馬鹿教師ではない。猫ギター先生は興味深いことを仰っている。生徒を平等に扱うにはある種の修行が必要だとのこと。理想主義の視点では、教師たるもの生徒を平等、公平に見て当たり前というところから出発する。こんな馬鹿なことはない。あり得ない。人間の本質を無視している。プロとして鍛えを入れ、訓練してこそ、子どもを平等に見ることができるようになれる。いや「平等に見る」と言うのは結果だ。気持ちの持ち方としては、一人ひとりを伸ばそうとする責任感が芽生えるようになり、かつ行動できるようになると言った方が正確だろう。告白すると、イヤな生徒というのは存在する。可愛げがなかったり、口の利き方を知らなかったり、無神経だったり、わがままだったりと、様々にイヤなタイプの生徒というのは存在するのだ。でも、この子を何とかしてやんなくちゃなという気持ちは間違いなくある。「コイツこんな口の利き方して、きっと学校で先生に嫌われてんだろうなあ…誰も注意してくれないだろうな。内申点低くつけるだけなんだろうな。俺たちくらいはコイツとしっかり付き合ってやんないと…」こんな感じだ。何も優しくしてやるわけではない。「お前、口の利き方知らんのか」と言ってやるのである。思春期特有のイライラ感を好き勝手にまき散らして、周りを困らせてはいるが、自分が困ったことはないのでそんなことをやってしまうのだ。簡単に言えば、「甘え」だ。だから言ってやるのだ。当然最初は反発する。でもそんなこんなで毎日組んずほぐれつしてると何となく可愛くなってくるものだ。私の態度は非教育的だろうか。（あ、またこの終わり方）

  February 16, 2006

• ひらめきもしくは只の思いつき

  こんなテストはどうだろう。全部で５問しか解答してはいけないテスト。とても大切なポイントを確認する部分は配点が高く、１問30点なんていうのもある。逆にわりと難しいけど、３点という問題も。５問しか答えを書くことができないので、生徒は大切なところを必死で探す。遮二無二勉強するだけでは点数は取れない。100点から減点されていくテストではなく、０点からいかに点を取っていくかというテスト。生徒たちの普段の授業の受け方が変わってゆくだろう。こっちの腹を探るようになる。「先生、今の部分はとても大切なポイントだと思うのですが、どうでしょう？」メモの取り方も変わってきそうだ。少なくとも受身ではない。もうちょっと煮詰めてみよう。

  February 13, 2006

• あのときの思いを俺は忘れてないぞ！

  以下はニュースの引用である。社民党は十一日、東京・永田町の党本部で第十回党大会を開き、自衛隊について「現状、明らかに違憲状態にある」と明記した「社会民主党宣言」案を採択した。来年の統一地方選、参院選に向け、護憲政党としての存在感をアピールしたい考えだ。　福島瑞穂党首はあいさつで、耐震偽装、ライブドア事件を例に「小泉・自民党政治の末期的症状」と述べ、構造改革路線との対決姿勢を強調した。宣言案は、自衛隊を国境警備、災害救助、国際協力などの任務別組織に改編して「非武装の日本を目指す」ことや、（１）北東アジア地域の非核化と多国間の総合的安全保障機構の創設（２）比例得票数を議席配分の中心に据えた選挙制度への改革－などに取り組むとした。　旧社会党は平成六年、村山富市委員長（当時）を首相とする自民、さきがけとの連立政権に参加した際、自衛隊は「憲法の枠内」と合憲論に踏み込んだ。　今回の宣言は自衛隊が現在、「武力行使を行う米軍支援のためにイラクに派遣されており、『憲法の枠内』にあるとはいえない」との見解を示したものだ。　また、政治改革として衆院への小選挙区比例代表並立制導入に賛成したのは誤りだったと総括。党方針に従わず反対し、処分を受けた当時の衆参両院議員十七人のうち離党者を除く九人の名誉を回復すると発表した。　村山氏は十一日、党本部で記者会見し、自衛隊合憲を打ち出した自らの判断について「連立政権という枠があるのでやむを得なかった」と振り返り、路線転換した執行部を「これで良かった。情勢に応じて戦術・戦略が変わるのは当然」と評価した。　　　　　◇　■前原氏「非現実的で残念」　民主党の前原誠司代表は十一日、大分市内で記者団に対し社民党が自衛隊を「違憲状態にある」とする党宣言を採択したことについて、「村山富市首相の誕生で現実的な安全保障政策を取り入れ、一緒にやってきた同志と思っていた。現実的ではない党の考え方に戻ったことについては残念だ」との見解を示した。（産経新聞） - 2月12日2時51分更新自衛隊が合憲だとか、違憲であるとかは大いに議論すればいいし、政党として認めるところもあれば認めないというところもあっていい。がしかし、私は村山富市元首相を許せない。阪神淡路大震災が起こった際、一国の首相として、リーダーとしての自覚と覚悟が足りず、直ちに行動を起こすことができなかった。おろおろしたまま思考停止をしてしまった。また、国家が危機に直面し、多くの命が危険にさらされているというのに、自らのイデオロギーに縛られ、自衛隊の出動命令に致命的な遅れを生じさせた。もし、あのとき地震発生直後、できるだけ早く自衛隊を出動させ、道路を封鎖し、交通のコントロールをしていれば、一体何千人の命が救えただろう。自分が自衛隊の出動命令を出し、道路を封鎖し、国民の行動を制限することなど、まったく想像もできなかったのだろう。私は関西に住んでいて、友人もたくさん暮らしていた。ニュースを見ながら、アイツが死んだらどうしよう。あの子に何かあったら…と、通じない電話を前にどれだけ焦ったことか。当時のマスコミは明らかに左寄りだったので、あんまり政府に対する責任追及が厳しくなかったように思う。今自民党（中心）政権で同じ対応をしたら、どれだけマスコミは厳しく追及しただろうかと思う。村山元首相、反省するなら、自衛隊を合憲としたことではなく、あのときの国家のリーダーとしての自身の行動に対して行っていただきたい。社民党は議席数が減り、助成金が減ったので、党の職員をずいぶんとリストラしたという。労働者の党がリストラとは…。自分の党でできないことが国家レベルでできるのか。党に対しても色々思うことはあるが、あまり言わないことにしよう。

  February 12, 2006

• あっ

  猫ギター先生が本当に猫ギター先生になっている。みかみ先生が言いだしっぺだが、勝手に「猫ギター先生」と呼んでてよいものだろうかと思っていたが、安心した。というより皆がそう呼ぶので根負けされたかもしれない。猫ギター先生が私の思うことを例によって、私よりきちんと仰ってくださった。これ。「感情的になる」ということが必ずしも「負」のものではないことを再発見できた。「感情性豊かに怒る先生」を目指そう。うん、かなりストンと自分の中に落ちたぞ。ちょっと自分が進化した感じだ。私の生徒がこれを読むと、これから先生はもっと怒るのかとゲンナリするかもしれない。もっとも最近はそこまで怒ってないか。ところで中２の生徒が私のブログを結構読んでいて、猫ギター先生のファンもいる模様。

  February 10, 2006

• ささやかなしあわせ

  深夜家に帰ると、三角に折られた千代紙が、同じ方向に向けられて１０個置いてあった。たわむれに私が息子に教えたのだけれど、彼はその場では何だかよくわかってなくて、聞いてないようだった。「ちぇっ」と内心思っていたのだけれど。きれいに角を揃えて折れたのは、まぐれの１個だけ。でも、お前、手先器用だな。秩序立てて並べるのも大好きだな。聞いてないようでも、お前の頭の引き出しのどこかにはしっかり入ってるんだな。お父さんは昨日とても疲れてたけど、とてもしあわせな気分になれた。ありがとうね。

  February 9, 2006

• ライブドアブログから来てくださった方へ

  今までライブドア版を読んでくださった方々へぜひ私がリンクしている全国の塾の先生、そしてそれらの先生方がリンクなさっている方々のブログをお読みになってください。それが私が楽天に引っ越してきた理由です。全国は広いです。

  February 2, 2006

• 雨…

  昨夜からずっと雨が降っている。熱を出している息子がふと外の雨を見て「お空が泣いてはるう」と言った。熱が息子を詩人にしたか熱は下がってきてもう心配はなさそう…

  February 1, 2006

• アクセス数

  日曜日のアクセス数は日曜日にも関わらずいつもより少し多かった。なんでだろう。昨日のアクセス数も一つしか書かなかったのに多かった。タイトルにあざとく「東大寺学園」なんて入れたためかと思ったら、猫ギター先生が日記の中でリンクを入れてくださっていた。それでか、納得。猫ギター先生へつづき楽しみにしています。私の意見も書きたいと思っています。

  January 31, 2006

• 

  河原町

  午前中塾で仕事をして、あんまりいい天気だったので、洛南高校の下見がてら車で京都に行った。（こんなの完全な理由付けだ）タイミングがよくて渋滞にも引っかからなかった。国道２４号線を北上する。木津川沿いの道は気持ちいい。京都ぶらぶらはＢＧＭはいらない。雑踏の音までも楽しみたい。よってiPodは車に置いておく。JUJIYAで楽器を見る。ギブソンＪ－４５の限定品を試奏させてもらう。とてもいい音だ。新品のギブソンなんてダメと思っていたが、さすが限定品。レギュラー品とは全然別物の音だ。ちょっと欲しい。京都河原町は来るたびに潰れる店があって、新しくできている店がある。近年はこれが加速している感じだ。時代の変革期なんだと思う。梶井基次郎の「檸檬」に出てくる丸善ももうない。どうやらカラオケになるようだ。喫茶店でコーヒーを飲む。本当はイノダコーヒーで飲みたかったが、何となく違う店にいく。コーヒーを飲むとＢＧＭが欲しくなる。ああっiPodは車の中か！慣れてないとこれだから困る。やはり携帯しておくべきだった。気取るんじゃなかった。帰ってから猫ギター先生のブログを読んだら、何と先生が京都に来ている！ニアミスだ。もしかしたらすれ違っているかもしれない。一度お会いしたかったな。ま、とにかくいい息抜きだった。明日からもがんばろーと。

  January 29, 2006

• そりゃそうだわ

  アクセス数を気にしているわけではないのだが、昨日はいつもよりちょっとアクセス数が少なかった。よく考えてみれば当たり前だ。日記のタイトルが「狂気」だ。誰がこんなもん読むんだ、というタイトルだ。まして「中学生ママの日記」のテーマに投稿してしまっている。まあ、なんというか受験直前というのはこっちも狂気走っているのか、競馬でいう「入れ込み過ぎ」と言おうか、ちょっぴり恥ずかしい。でも一面そんな自分が好きだったりする。などということをまた臆面もなく言うところも恥ずかしい。そんな自分は…

  January 29, 2006

• 先生は名探偵

  数年前のことだ。塾にいたずら電話がよくかかるようになった。ある先生を呼び出し、その先生が電話に出ると、ふざけた口調でからかうようなことをいうのである。呼び出す先生は毎回違っていて、数人の先生宛にかかってくる。どうやら中学生、しかも私が主任をしている学年であるらしい。週に何度もかかってくるので、私は腹が立つのを通り越して、「よーし、絶対にホシをあげてやる」と心に誓った。「俺に挑戦してくるとは100年早いわ！」てなもんである。まず表を作り、電話が掛かってきた曜日と時間帯をまとめた。この辺からもうホームズ気取りである。こういうことをすると色々わかってくるものだ。まず、やってるヤツは部活動をしている子ではない。電話をかけてくる時間帯が一定で、部活をしている子はかけられない時間なのである。意外に単純である。簡単にアシがつくことをやってしまっているのだ。まさかばれることはないと思っているのだろう。在籍している生徒の中から部活動をしていない子をリストアップすると、そんなにはいるものではない。そしてこの手のいたずらをしそうなヤツを考えると、ほぼ定まってしまうのだ。学年集会を開き、このようないたずらをするヤツがいることを生徒に伝え、もうこれ以上やらないというなら、武士の情けでやったヤツは探さない。ただし、これ以上続けたら必ず見つけ出すぞ、と厳しく言っておいた。すると授業終了後、なんと大胆不敵にもこのイタ電がかかってきたのである。職員室には緊張感が走り、スタッフは皆、腹を立てていたが、私はふっふっふと含み笑いをしていた。彼ら（複数だ。電話の向こうに他の仲間の気配がしたという）は墓穴を掘ってしまったからである。集会をやった日は全クラスの授業があったわけではない。２クラスしか授業はなかった。にも関わらず、授業終了後にかかってきたということはクラスが絞り込めたことになる。塾がなかったクラスの生徒とすれば、わざわざ外に出かけ、公衆電話をかけたことになる。仲間と落ち合ってそこまでやることはないだろうし、タイミングがよすぎるのである。（公衆電話であることはコインが落ちるときのブーッという音をスタッフが聞いていることから分かる。）声で男子であることは知れるし、親に迎えにきてもらっている生徒は除外できる。仲間と一緒に帰り、部活動をしていない、今日塾へ来た生徒、これがこのいたずらをやったヤツである（犯人と書くと語弊がありそうなので書かない。上で「ホシ」なんて言っているが。）さて、翌々日、彼らが塾へ再び来た日に、私はクラスへ入っていってこう言った。「あの日、授業が終わってから、また電話がかかってきた。武士の情けでやったヤツは探さないと言ったにも関わらず、再びやったということは先生たちに対する挑戦だと受け取る。しかも俺はやったヤツを見つけた。」この間、クラスの生徒の表情をじっと観察していた。すると「見つけた」と言った瞬間に一人の生徒の目が、私が目星をつけた生徒の方をニヤリと見たのである。やはり、である。これは私の最後の確認だったのである。さて最後の仕上げに、この話を聞きながら、これもまたちょっとニヤニヤしていた女子を呼び出して訊いた。「おまえさあ、やったヤツ分かってるだろ。」というと笑いながら即答で、「うん、田中君。」と言った。男は男をかばうものだが、残酷なことに女子は男子をかばったりしない。実にあっけらかんとしたものである。この手のいたずらは絶対一人でこそこそやらない。やったことを絶対に周りに言って回っているはずだとふんでいたのだ。後の話は省略するが、彼らがこっぴどく叱られたのは言うまでもない。こういうことを見つけられないと、教師の権威は少しずつ下がる。それが全体に広がると生徒たちのためにならない。ある保護者が子どもから、途中この話を聞いて、「アホな子らやなあ。見つけ出されるのも時間の問題やな。kamiesu先生相手に。」と仰ったそうだ。これも信頼である。犯人探しまでして、なんとひどい先生だと思われるかもしれない。だが、中学生なんてこれくらいのことをするものである。（といってもこの仕事をして初めてのことだったが）教師に挑戦してくるのである。それを軽くひねってやるのも我々の仕事なのだろうと思う。ましてや、これくらいのことが解決できねば「いじめ」なんていう問題はとても解決できまい。これも教師の必要不可欠な力量と言えよう。とかなんとか言いながら、ちょっぴり楽しんでいたということも最後に白状おくが。《生徒の名前はもちろん仮名。》

  January 20, 2006

• 『神座』のラーメン

  大阪や奈良に『神座』というラーメン屋がある。神殿風の店作りで国道沿いに店舗を多数構えるチェーン店だ。昼どきはいつも大行列ができている。先週の日曜日に志望校対策授業というのがあって、授業をいつもとちがう校舎で行ったのだが、どうも熱っぽいので早引けをさせてもらった。寒気がしてきたが、幸い食欲はあったので、この『神座』でラーメンを食べて、体を暖め、薬を飲んで寝ようと考えた。いい考えだ。車を停め、店に入ると、いきなり店員が笑顔で、ご注文は何になさいますかといきなり言う。こちらが戸惑っていると、笑顔で「当店は先にご注文をお聞きしております。」とのこと。続いてこちらが一人なのを見てだろう。「お一人さまカウンターへどうぞ。」と誘導される。店はすいていたのだけれど。席について店を見回すと、店員が厨房の人を含めて、皆インターコムをつけている。近代化されたシステムだ。ラーメンが来た。５年ぶりくらいに食べる『神座』のラーメンだ。『神座』のラーメンはあっさりとした出汁に白菜と豚肉が入っている。奈良には白菜ラーメンで有名な『彩華』という店がある。『神座』のラーメンは『彩華』のあっさり風だ。食べてみると、出汁は旨いが、白菜の炒めと煮込みが足りない。私はがっかりした。白菜を入れる意味を考えてほしい。白菜という野菜は熱を入れて甘くするべきものではないのだろうか。全然甘くないのである。店はそう聞くと、シャキシャキ感を大切にしています、とでも言うのだろうが、甘みを引き出してこそのシャキシャキ感であろう。だから旨いのであり、そこが腕の見せ所のはずだ。ふとテーブル席を見ると、ニラと唐辛子をごま油で和えた薬味が置いてある。私の席にはない。少し離れたカウンターの上にもあるが、私の席の回りにはない。「ちっ」と思いながら、ラーメンを食べ、食べ終わったころに店の女の子が私の回りのカウンターにニラの薬味を置いていった。中身の補充か何かで下げていたのだろう。食べ終えかけた私に何の悪びれる様子もない。何かこうリズムの悪い店だ。不満がいっぱい残った。特に入店したときだ。こちらは店に入る。席につき、さあ何食べよ、と考える。ラーメン店の湯気の中で考える。これがラーメン店のリズムであろう。それが入店するなり、何になさいますか、だ。調子が崩れる。店はガラガラなのに、同じことをするのである。満員のときにお客様を待たせてはいけないという発想で店はお金をかけ、客をできるだけ待たせないシステムを作った。お金もかけた。店員全員がインターコムをつけている気合いの入りようだ。お客を大切にしたいという理念はあるのだろうが、全体的に何かおかしい。トップの思いがスタッフ一人ひとりに伝わっていないか、マニュアルが一人ひとりのスタッフの力を鈍らせてしまったんだろうと思う。気がつけば効率しか考えなくなっている。店の名前『神座』は『神の鎮座まします場』という意味だ。おそらく「神」とは「お客」と思い、この名前をつけたんだろうと思う。高き理念がそこにはあったのだろう。でも、それをスタッフ全員が共有することはあれだけの店舗を構えると難しい。それでも何とかして、という思いでマニュアルを作った。けれども、それがよけいに一人ひとりの力を鈍らせてしまう。怖いなと思う。自分たちの仕事を見たときも、このようなことがないようにするのは至難の業だと思う。ラーメンの神様はきっと「へいいらっしゃい！」と言う威勢のいい声と湯気、旨いスープと麺のハーモニーがあれば、降臨するはずだ。少々汚くても、親父が一人でやっていてもそんなことはどうでもいい。大きな店など必要ない。ラーメン一杯が私をとてもブルーにしてしまった。まあ熱もあったのだけれど…

  January 19, 2006

• 教え子に髪を洗ってもらった

  今日教え子に髪を洗ってもらった。久しぶりに行った馴染みの店に教え子の卒業生が就職していたのだ。まだ少しぎこちないシャンプー。そしてマッサージ。ＡＢＣから教えた子が成長し、社会の厳しさを知り、懸命に働いている。そんな姿を目の当たりにすることは少ない。だから何というか…身が引き締まったな。

  January 12, 2006

• 忙しいと必ず…

  忙しくなると必ず京都の街を歩きたくなる。三者懇談をしているとき、移動で車を運転しているとき、授業をしているとき、河原町の風景が脳裏をよぎる。いや、もちろん集中していないわけではない。しっかりと授業をしているのだが、意識のどこかに京都の風景や、いつも歩く道の風景が映像になって出てくるのだ。京都は私の心の港なのだろうか。で、結局暇ができても行かないことが多いのだけれど。イノダコーヒーであの独特のコーヒーを飲んで、新京極を歩き、車で宝ヶ池へ行き、ぼーっとして北白川の天下一品本店でラーメンを食って、東大路通りの終点近くの蛸虎で蛸珍味を食べたいのだ。京都京都京都…いかん。忙しさが極致に達しているようだ。

  January 10, 2006

• すっかり忘れてた

  ああ、今日自分の出演したテレビの日だったのに、すっかり忘れてた。見損ねた。見ていただいた方、どうだったでしょうか。

  January 8, 2006

• 今日は教え子が家に来た

  大学を卒業する年の教え子（卒業生）が今日は家に遊びに来てくれた。男１人、女４人。みんな立派に成長してくれている。いろんな話がでるのだが、「あのころ」の自分たちが受けた授業について話題が出る。「しごかれる」というのは大切なことだと皆が口を揃えて言う。楽しかったと言ってくれる。きらきらと輝いている彼らの大切な人生の一瞬を共にでき、さらに懐かしさで尋ねてくれる。こんな幸せなことがあるだろうか。幸せを幸せと自覚して…明日からまた頑張ろう。

  January 3, 2006

• 授業したいぜ。

  今日は家内姉さん宅で宴会。お年玉を甥っ子、姪っ子に渡す。少しずつみんな成長している。息子とひと月違いで生まれた女の子が息子に好き好き光線。カタギのような時間の過ごし方だ。いろんな塾の先生のブログを読んでいると正月も授業をしている先生がおられる。休みは嫌いではないが、授業をしたくなる。生徒に会いたくなる。それが正しいことかどうかは分からないが。

  January 2, 2006

• あけましておめでとうございます

  元旦の午前零時半から、大神神社で神役奉仕を行った。平成十八年元旦大神神社繞道祭御神火まつりに参加させていただいたのだ。本格的である。半纏を羽織り、鉢巻をしめ、厄年の男性がの松明を挙げ、三輪山山麓十八社、大神神社の摂社、末社を巡るのだ。御神火は大きな松明が３つ、これは男が二人ないし、三人でないと担げない。残りの７０名ほどは一人ひとり小さな松明を持ってその周りを走る。御神火は元日の零時から大神神社の宮司が神事に則って、禁足地に入り、木をこすり、切り出される。一つ問題だったのは歩きながら巡るのではなく、走って廻るという点だ。全行程は間違いなく、６キロ以上あったろう。全行程で２時間だ。いやもうキツイなんてもんではなかった。日ごろの運動不足が崇り、息は絶え絶え、足はガクガクである。この苦しさこそが厄払いだと思い、何とか乗り切った次第である。そう、これは厄払いの儀式でもある。私は今年本厄だ。運の悪い奴に教わる生徒も可哀相である。運のよい私でいなければならぬ。それ故の今回の参加である。走りながら、神様に今年の誓願を立て、我が教え子の受験の順調であることを祈願した。自分のスイッチをONにする作業だ。こんなことを言うとかっこよいのだが、実際はとてもかっこ悪かった。最後、松明を持って、大神神社に戻る。御神火まつりのクライマックスだ。しかし最後の最後はしんどい。しかも参道を走る。要は見物人が山ほどいるのである。そんな中を息も絶え絶え、足はガクガクである。その中には私の教え子もいそうである。かっこ悪いったらありゃしない。それにしても苦しかった。そこまで体力がないはずはないのに。最後の方は「あ～、これは神さまからのメッセージだなあ」と思うことにした。今年も自分の限界までもがかなければならないのだ。そうしてこそ道は開けるのだと、そう思うことにした。生徒諸君はみっともない自分をこれほどポジティブに昇華していく師の姿を見習ってもらいたいものである。まつりがすべて終了し、その後の直会で権宮司様がおっしゃった言葉が印象的であった。今年のテーマは「魂」だ。これでいこう。本年もよろしくお願いいたします。

  January 1, 2006

• ２００５年が終わる

  まもなく２００５年が終わろうとしている。２００５年は自分にとって大いなる学びの年であったように思う。このブログを始めたことも「学び」であった。このブログを通じて多くの人と知り合い、意見を交換することができた。これは間違いなく私の財産となった。短い期間ではあるが、私はこのブログで「嘘」は書かなかった。ことさら一つの事実を「大げさ」に書くこともしなかった。虚栄を廃した精一杯の自分の教育論だった。来年もこのスタンスは崩さずにいたい。さらに、さらに子どもの教育に携わる者として、成長できるよう修行を続けていこうと思う。２００６年は自分にとって間違いなく変革の年となるだろう。ライクアローリングストーンだ。来年もよろしくお願いします。

  December 31, 2005

• 今日…

  今日帝国ホテルに行ったら、Ｋ－１の記者会見があって、Ｋ－１選手がたくさんいた。ある先生はホイスグレーシーと握手をした。曙とトイレで一緒になった先生もいた。清原も？なぜかいたらしい。いや、ただそれだけですが。

  December 30, 2005

• 身勝手に書かれた返信

  みかみ先生のブログにあった文章だ。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆日常、思いつくことは誰にでもあるだろう。でも、思いつきは思いつきだ。思いつきを想いへ転換させなければ、ただの思いつきで終了してしまう。ブログでもよくある。ちょっとした思いつきを書き始めたのに、だんだん熱い想い変わってくるのである。ちょっとしたいい思いつきは、必ず熱い想いに変えておかなければ、その思いつきは自然消滅してしまう。だから、いい思いつきは僕も熱い想いへ変えるようにしている。どうやって変えるのか…ブログなら簡単だ。長い文章にすればいい。その思いつきに関して、長い文章を書いていけば、自分でも気づかなかった表現が出てくるときがある。これはもう想いへと変化している証拠だ。さらには、同じ言い回しを繰り返す。するとだんだん文章が熱くなってくる。書いているうちにどんどん熱くなってきて、想いへと変わって行く。想いに変わったら、モチベーションが高まるので実行が容易になるだろう。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆正に我が意を得たりという文章だ。書いていると「思いつき」が飛躍して、熱い想いに変わっていく。ノッてきたときの感覚は何かこう宝物を発見したような気分だ。私は、何かことを起こし、それを実現するには「熱い想い」ではまだ足りないと思っている。みかみ先生はそれを文字にはしておられないが、同じ気持ちでいるはずだ。断言できる。先生のブログを読んでいればわかる。ことを起こすときに必要なもの、それは「熱い想い」を通り越した「狂気」だ。みかみ先生はその「狂気」を持っている。私は子どもを伸ばす方法を見つけるためなら「狂いたい」と思っている。あいつおかしいんじゃないの、と言われたっていい。ブログを書いていると「熱い想い」が時折「狂気」に変わっていきそうになる。最高だ。

  December 29, 2005

• 携帯電話

  １９のころ、つきあっていた彼女と梅田のＢＩＧＭＡＮの大画面の前でデートの待ち合わせをした。ちょうどクリスマスのころだったと思う。僕は奈良の中華料理屋でバイトをしていて、終わったらソッコーで梅田に行くことになっていた。さあバイトも終わり近くになり、その後のことを思い、少しそわそわしていると、店長が僕の後に来るはずの他のバイトが急にこれなくなったから、あと３時間続けて入ってくれと言う。「いや～、無理ですよ。この後、僕用事があるんですよ。」「すまんっ！時給はずむから！店がまわらないんだよお！」しょうがないなあと憤慨しつつ、それでも実際店がまわらないことはバイトの僕にも分かったので、承諾せざるを得ない状況だ。急いで彼女の下宿に電話をすると、彼女は出ない。しまった、もう出た後かと思う。何度かけても出ない。やっぱり出た後だ。よくよく考えれば、デートの前に街をブラブラするなんてよくあることだ。困ったなあと思いつつ、仕事を進める。上の空だった。２時間後、彼女の下宿に電話をするも、やはり出ない。大急ぎで梅田へ向かう。怒ってるだろうな、心配してるだろうか、もういないだろうな。でも行かなきゃ。電車の中でも走りたいくらいだった。長い長い時間だった。ＢＩＧＭＡＮの前に行き、彼女を捜した。あんなところできょろきょろとあからさまに人を捜す姿はきっとみっともなかったろう。しかもバイト後で油くさかったろうし。彼女はいた。２時間も待っていてくれた。彼女は紀伊国屋書店の入り口の方を見ながら立っていた。「ごめん、遅れて！」と声をかけたとき、彼女はほっとした顔をした。「実はさあ、バイトが…」といいかけたとき、彼女は「分かってるって。（店に）離してもらわれへんかってんやろ。待たせてんからご飯おごってや」と悪戯っぽく言った。ご飯おごってや、は彼女の気遣いだ。僕は申し訳ないのとほっとしたのとでとても複雑だった。そして、同時にとても幸せな気分でもあった。彼女の僕に気づいたときの表情はとても素敵だった。昨日、電車で校舎を移動しているときに、駅のホームで女の子がデートに遅れる旨の電話を彼氏にしていた。あっけらかんと、あっさりと伝えていたのが、印象的だった。あのときの僕のような失敗は今の子にはないだろう。携帯電話という文明の利器がある。便利なものはあった方がいいに決まっている。だけど、あのときの僕の幸せな気持ちになることも彼らにはない。不便だったけど、それはそれでよかったような気もする。あ～あ、こんなこというなんてオジンの極みだ。でもいい。ちなみにバイト先の店長がはずんでくれたという時給は、普段の時給プラス１０円だった。

  December 27, 2005

• 猫ギター先生へ

  注）すみません。今日のこのブログは私信になります。皆さん、お許しください。猫ギター先生（みかみ先生に習ってこう呼ばせていただくことにする）に私のことを書いていただいた。私はとても恐縮している。このブログを書き始めて少ししたころ、気軽に他の塾の先生ってどんなことを書いてるのかしら～と思って軽い気持ちでブログ探索をした。衝撃だった。すごい人たちがゴロゴロしているのである。ガーン。私は直感した。個人がネットワークされ、時代は変わる。そう思ったのである。ブログというものが定着して時間が経つというのに、悠長なことではあるが。私は自分のぬるい文章を速攻でリライトし始めた。いかん、こんな文を書いていたら駄目だ、という思いで、焦りながら、すでに書いたものを書き直した。なにかこう親に媚びたというか、形式的というか、まあ、個人のブログなのに勤務する塾を引きずったような語り口なのである。もっと「個」を前面に押し出さなければ駄目だ。何たって「個」のネットワークなのだから。もっと好き勝手に、そして独善的にならねば、「一匹狼」達の気迫に負ける。そう思いながら一気に書き直した。実は、その書き直し、全部はできてなくて、いくつかそのままのものが残っている。根がいいかげんだ。ご覧いただくと、文体が違うのですぐに分かるはずである。一番私に衝撃を与えたのが猫ギター先生だったのである。ちきしょーこいつすげえ！面白い！くそー、というのが最初の感想である。で、どうしても私はこの人とコンタクトを取りたいと思った。が、しかし、ご存知の方も多いであろうが、猫ギター先生のブログはコメント欄もなければ、トラックバックも、そしてメール欄もないのである。その理由はブログにも書かれていた。さて、どうしたものか。悩むこと数日、私はひらめいた。楽天のブログをやっている人が楽天のブログにアクセスすると記録が残ることを発見したのである（そんなことも知らなかった）。私は何年か前、楽天で音楽系のブログを書きかけて数日して挫折したことがあり、ほったらかしになっていたブログがあったのである。これだ。ここにメッセージを残し、頻繁にアクセスすれば、いつか猫ギター先生は気づかれるにちがいない。私はライブドアでブログを始めたにもかかわらず、楽天ブログにログインし、メッセージを残し、猫ギター先生のブログにアクセスを続け、毎日待った。私のブログのアクセス記録に「kasami8さん」の名前を見つけたときは小躍りし、やがて猫ギター先生が私のブログをリンクしてくださったときは、認めてもらったようでとても嬉しかった。まるでストーカーのようである。不気味に思われて退かれたらどうしようと思うが、それくらい猫ギター先生はすごい。彼のブログのアクセス数がそれを物語っている。皆よく分かっている。彼のブログは知性があって、毒があり、自由だ。猫ギター先生に紹介された今日の私のブログのアクセス数はとんでもないことになっている。うーん、凄い。私は大手塾に勤めているが、塾が大きいことのメリットは、正直もう無いような気がする。私は塾で若い連中に、猫ギター先生のブログやみかみ先生のブログを読むように言っている。大手に勤めようとする若い連中は「安定」を求めている者も多い。胡座をかいたら駄目だと口を酸っぱく言っている。でも、一匹狼で勝負をしてきた人に勝つ、などというのは並大抵ではない。だからブログを書くときは緊張する。最近個人塾の先生方が結構読んでくださっているのだ。いいかげんなことは書けない。その緊張感がとてもいい。授業をしていても、絶対に負けたくないと気合いが入る。いい感じだ。猫ギター先生、だからね、今日は嬉しかったんですよ。またいつかよかったらメールください。私、悪いヤツじゃありませんから（笑）

  December 21, 2005

• 猛者踊り

  岩手県立盛岡第一高校という学校がある。岩手県でも屈指の進学校である（らしい）。この学校の学校の伝統行事に『猛者踊り』なるものがあるという。これが信じがたい行事なのだ。私はこのイベントを初めて知ったとき、あまりの衝撃に盛岡まで確かめに行こうかと思ったくらいだ。入学式も済んだ５月にその行事は行われる。新入生男子全員が裸に腰蓑をつけ、全身、赤、青、茶色、緑のいずれかの色にペイントを施し、竹槍を持って、市内を踊り歩くという。驚くのはこの後だ。このときの新入生男子の髪型はモヒカンでなければならない。もちろんカツラなどではない。リアルモヒカンである。先輩たちが頭を剃ってくれるのだという。その髪型を決して女子には当日まで見られてはならないという暗黙の掟があり、この『猛者踊り』の前になると、男子は布やタオルを頭に巻いて登校し、近所の人はその光景を見て、「あ～、今年ももうすぐ猛者踊りの季節ね」などといっているらしい。何が悲しくて、入学早々モヒカンにされなければならないのか。実はこの行事脈々と受け継がれているらしい。盛岡一高は現代においてもかなりバンカラな校風を残しているらしく、応援団が新入生歓迎式で、袴にたすき、扇子を持って歌を歌ったりするらしい。そもそもこの『猛者踊り』、かつては『土人踊り』といったらしい。ボディペイントも昔は黒一色だったらしい。（らしい、ばかりだ。でもしょうがない。見たわけではないから。）そしてこんな歌を歌っていた。（今も歌っているらしい。）ノーナマニサパヤンプリマノーナマニサパヤンプリマノーナマニサパヤンプリマウササノヤマガダギキタイナウリピネウウヤワウウヤワテンヤワウーヤナウイレゲトイレゲミテニガニワシゲマニサマヨウイマシゲレアロレロレローレロレサソワーキョエーキョエーヤナアウーさすがに『土人踊り』は差別的だと、抗議が１９８８年に各所から起こったらしい。が、ここからがすごい。盛岡一高生徒会は「これは伝統行事である。差別的な意識はない」とこれを突っぱねた。アエラなどにも批判されるが、同校はこれとも戦った。一時は『土神踊り』と改名する案も学校内部から出たらしいが、「それは批判そらしの詭弁に過ぎない」と同校生徒会はこれを却下した。すったもんだのあげく、１９９２年、『猛者踊り』と改名することで決着した。様々な意見はあろうが、私は、現代の高校生が社会を相手に堂々と渡り合う姿勢に感動を覚える。素晴らしい校風である。同校のＨＰを見ると、生徒会のページがやたらと充実している。自治の校風があるのだろう。この『猛者踊り』自体にもあこがれてしまう。歴史があるからこそ、社会の理解があるからこそ成り立つ祭りである。岩手の中学生は葛藤するだろう。いい高校に行きたい→それなら盛岡一高→でも一高に行けば、５月にはモヒカン→それは嫌だ→でも一高行かなきゃ大学いいとこいけない。（奈良の人は一高を奈良高校に置き換えるとわかりやすい。）これがいいのである。葛藤は人を育てる。私立高校が来年からこんな行事をやるといったら、応募が激減してしまうだろう。盛岡の人は何十年も『猛者踊り』を見て、受け入れているからこそ成り立つのだ。若いときのこのような自意識を一度崩壊させるような儀式は大切だ。ましてや勉強ができるヤツならなおさらだろう。だいたい勉強が出来るヤツはプライドが高く、失敗することを恐れる傾向にある。こういう儀式を経て、変なプライドや過剰な自意識を一度粉砕しておくと、精神的に大きく成長するだろう。現実、毎年数人はモヒカンを拒否し、髪を切らないという。しかし、段々皆が髪を切り、頭にタオルを巻き出すと髪を切っていない方が恥ずかしいのだそうだ。これは理解できる。髪を切らなかったヤツは「ヘタレ」扱いされるに決まっているし、それは３年間、髪を切ることができなかった「ヘタレ」の烙印を押されるだろう。勉強のできるお利口さんが高校へ来て、キツイ洗礼を受ける。恥ずかしくてたまらないが、この儀式の最中からもう怖いものはなくなるだろう。一皮も二皮もむけるにちがいない。ニートや引きこもりが減りそうだ。「男」を育てる最高の儀式だと思う。盛岡の男は幸せである。この日記抗議は一切受け付けない。ライブドア版も同じ文だが抗議は受けつけない。

  December 16, 2005

• グラサン先生

  今日かみえす先生はサングラスをかけて授業をします。ごめんね。結局、今日は会議を全て休んだが、授業には出た。結膜炎はもう感染の心配はなさそうだが、絶対目には触らないよう細心の注意を払った。しかしながら、目は真っ赤である。この目はもうホラーだ。ドラキュラの牙をつけてみたくなる。生徒にしてみれば、この目で説教された日にはたまったものではないだろう。で、冒頭の文章を各教室に板書しておいた。グレーのセーターに黒ジャケットでサングラスである。なかなか迫力がある。授業に集中すると、サングラスをかけていることなど忘れてしまう。熱く語っていると微妙にいつもと生徒のリアクションが異なる。あっそうだ。サングラスか、と気づく。「ひょっとしてこわい？」「ん～というより微妙に違和感が…」との返事。結局目を見せるとそんなにホラーでもないというので、いつもの眼鏡で授業を再開する。右耳が中耳炎で聞こえないからもう少し大きな声で読んで、とお願いをすると、いつもは声の小さな女の子が頑張って大きな声で読んでくれる。続く子も皆大きな声だ。何だかじーんとしてしまうが、「なんだ、大きな声で言えるじゃん。普段からその声出せよ」とも思って複雑になるが、じーんとしていた方が幸せなので、その気持ちに浸る。実は今日も本当は休みたかったが、数学のＨ先生が前日家でクリスマスの飾り付けをしていて誤って骨折をしてしまい入院してしまったのである。でない訳にはいかなくなったのである。私はこういうときは神様が行けといっているのだと解釈をしている、だから辛くない。使命感に燃えてしまう。そして何かいいことあるかなと期待までしてしまうのである。中３の私のクラスは代講が立ちにくいのでめったに休めない。灘、東大寺を受ける連中のクラスだ。それなりのノウハウや技術がいる。特に英作文の指導が難しいだろうと思う。この時期になると減点をされない、しかも書きやすい作文の仕方を教えるのだ。ちなみに私はこれを「ヒキョーな英作文」と呼んでいたのである。だからみかみ先生の「ヒキョーな化学」というのを見たとき、同じようなことをいう人がいるなあ、と思っていたくらいだ。これはもうタイトルで勝っている。つい手にとってしまうだろう。売れるのは当たり前である。子どもを教えるときも上手くネーミングをすると頭に入りやすいので、キャッチーな名前づけをすることは大切だ。さて授業でその「ヒキョーな英作文」(もう使えないなこのフレーズ）で解答をしてみると、シュン君が固い顔をして首をひねっている。「どうしたシュン？」「いや、感動して…」素直なヤツである。ちなみにこの子、フランス日本人学校帰りである。感情表現が素直でかわいいヤツである。そんなこんなで一日が終わった。別に特にいいことがあったわけではなかったが、私の一言がどこかで生徒の力になっていることを願う。なぜならそのために今日は授業をしてきたのだから。なーんて少し自分に酔わないとやってられないくらい疲れた一日だった。同じ内容でライブドア版です。

  December 14, 2005

• 女子高生への助言とみかみ塾

  なぜこんな時間にブログを書いているかというと、今日は塾を休んだからである。朝起きると目が開かない。まぶたが両目ともへばりついて開かないのだ。あれっと思っていると、右の耳に激痛が走った。「痛っ！」ああ、風邪がこじれて耳にキたなとその時点で悟る。何とか目をこすって目を開き、洗面所へ行くともういけない。両目とも真っ赤である。目にもキた。体はふらふら。ふと「こりゃ今日は授業できないな」ということが頭をよぎる。病院は好きではないのだが、これはもう観念して行かなければいけないと判断してかかりつけの「吉川医院」へ行く。「風邪と中耳炎と結膜炎ですな。ええ薬出しときます。よう効きますわ。お風呂は厳禁ですよ。注射もしときましょ。」そんなわけでダウンである。騙しだましやってきたツケが出た。一流は休みの日にダウンするものだが、その休みの日がここ２週間無かったのでこうなったというのは言い訳だ。結膜炎では感染の心配があるので、自宅での生徒の答案の採点も念のためさける。そんなわけで今日はネット上のすごい塾の先生のブログを読む。「愛をこめて・・・みかみ塾裏日記」こういうときでないとできないだろうとばかりに、このブログを一気に最初から読み始めた。このみかみ先生はすごい。この人ただ者ではない。負けた。私がこういうことを言うと私の教え子の中には「え～kamiesu先生がそういうこというとショック。」なんて言ってくれる子もいる。すごい人の基準が私なのだろう。でも世の中は広いのである。ネットは、特にブログは世の中を変えつつある。ＨＰではまだインターネットの世界は敷居が若干高かったが、ブログは一気にこの敷居を下げた。広島のkasami8さんといい、このみかみ先生といい、あっという間にすごい人の存在を知ることができた。つづきはこちら

  December 13, 2005

• 偉大なる野村謙二郎選手に捧ぐ

  少し前のことになるが、広島の野村謙二郎選手が引退をした。引退のスピーチをテレビのニュースが映していたのであるが、私は不覚にもそれを見て涙をぽろぽろとこぼしてしまった。続きを読む

  December 4, 2005

• 心斎橋

  社内イベントが「ホテル日航」であったので、久しぶりに心斎橋へ行った。続きはこちら

  December 1, 2005

• 撮影終了

  撮影が終了した。まあ、いろいろと頑張ってみたが、なかなか難しい。チャレンジはしてみた。ただ、もっと気持ちがフリーにならなければ好き勝手はなかなか言えない。修行が足りないということか。続きはlivedoorブログで…

  November 28, 2005

• 明日はTV撮影…

  明日は午前中、教育講演会を一つ行ってから、奈良TVへ行ってテレビ番組の撮影を行う。ちなみにその後、校舎に移動して授業をする。ハードスケジュールだ。livedoorブログで続きを…

  November 27, 2005

• ニックネーム変更

  livedoorのブログと合わせるためにニックネームを変更しました。yasuji_joyからKamiesuです。変更終了までタイムラグがあるとのこと。よろしくお願いします。

  November 26, 2005

• 僕とバイクと尾道と

  先日「世の中は広い」で述べた「勉強ができない理由・できる理由」のkasami8さんからリンクをいただいた。感謝。kasami8さんは尾道で個人塾をされている。尾道といえば、１８年前にバイクでソロツーリングで１回だけ行ったことがある。バイクを尾道駅近くのモスバーガーのそばに止め、坂を上って神社だったか、寺だったかへたどり着き、海を見た記憶がある。海があっていきなり山がある街だ。大林宣彦監督の尾道３部作で見た尾道は素敵な町だった。その雰囲気を味わおうとしたのかもしれない。奈良には海がない。ゆえに海は私にとって「非日常」だ。「勉強ができない理由・できる理由」ぜひ皆さんもご訪問いただきたい。ただし、タイトルと関係ない日記が多いことは申し上げておく。

  November 23, 2005

• 世の中は広い

  自身でブログを始めるようになり、他の人は一体どのようなことを書いているのだろうと、軽い気持ちでブログ探検に出てみたら、敬意を表すべき才能あるいはバイタリティーに数多く出会ってしまった。個人塾を自身の才覚と感性で運営している凄みは大手の塾講師にはない迫力だ。うーん凄い。特にここだ。↓http://plaza.rakuten.co.jp/musiccd0408/このブログはメール欄もなければ、コメント欄もトラックバック欄もない。鋭い感性を持ち、深い知性を秘めながらしかも露悪的。きちんと自分自身が売り物になっているところが凄い。今、ライブドアでブログ『見上げれば青い空』を作成している。自分だけが覗いているだけでは、何だか失礼のような気がするので敬意を表して記す。（本当はコメントくらいさせていただきたいのだが）

  November 16, 2005

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