テーマ:好きなクラシック(2301)
カテゴリ:声楽・オペラ
前回のブログを書き上げ、一息ついていたら突然山路先生の事を思い出した。
わずか38歳の若さで逝ってしまったテノール歌手「山路芳久」の事を… いつもブログを書く時に聴いている「Total Praise 」を取り出し CD「山路芳久 アヴェマリア/人知れぬ涙」をセットした。 1979年に日本人として初めてウィーン国立歌劇場の専属歌手となり、 その後、バイエルン国立歌劇場専属歌手として、W・ザヴァリッシュやK・クライバーらの 指揮のもとに活躍し、世界的なテノール歌手の名声を得ていた先生が帰国し 東京芸術大学で講師として教鞭をとることになったのが昭和63年。 時を同じくして私は東京芸術大学音楽部声楽科に入学し 幸運にも山路先生の門下に入る事が出来た。 日本を代表するテノール歌手としても忙しい身であり、 大学でのレッスンが休講になってしまうこともあったが、 そんな時は先生のご自宅での補講を行っていただけるなど 生徒に対しても真剣に接して下さっていた。 これからの4年間、素晴しい先生のもとで声楽のレッスンを受けられる事に感謝していた。 が、その年の12月19日深夜、1本の電話が山路先生の急死を告げてきた… 早朝、電車が動き出すや否やご自宅に駆けつけると 先生はまるで眠っているかのような安らかな顔で布団に横たわっていた。 わずか8ヶ月あまりの師事だったが、たくさんのことを学ばせていただいた。 今でも先生のレパートリを歌う機会があるとCDやテープを引っ張り出してきて あの美しいべルカン卜唱法、素晴しい歌いまわしを勉強させていただいている。 今私は38歳…先生が逝かれた時と同じ年齢になった。 これから音楽家としてどのような未来が待っているのだろうか… 今CD「山路芳久 アヴェマリア/人知れぬ涙」の5曲目「L'esule」が終わった。 ![]() ![]()
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はじめまして。
ブログを拝読させていただきました。 私は短大音楽学生の頃、山路さんのAve Mariaを視聴させていただきました。随分と昔の話です。その時、山路さんのテナーの声が素敵すぎて、ずっと耳から離れる事はありませんでした。 以前はCDを購入したのですが、色々あって手元に無くなってしまい。もう、山路さんの歌声を聴く事は出来ないかもと、半ば諦めていました。 自分は主婦をしていますが、最近になりふと山路さんのAve Mariaを思い出し、Amazonで購入できました!とても嬉しかったです。そして、門下生だった方の貴重なブログにも辿り着けて、運が良かったと思います。山路さんの事を書き残して下さりありがとうございました。永遠にファンでいます。もう二度とCDを手放しません。 (2020/11/22 02:38:46 PM) |
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