テーマ:音楽のお仕事♪(1696)
カテゴリ:声楽・オペラ
5月28日に行われるコンサート
「オペラへの招待状2」 のプログラムがようやく決まりました。 生誕250周年記念にちなんでのモーツァルト・プログラムで という企画でしたので選曲に悩みました。 1部のアリアプログラムはすぐに決まりましたが、 2部のミニオペラ(オペラハイライト)が悩みの種でした。 モーツァルトのオペラはバリトン、バスが ストーリーの重要な役割りを担っているんですよね。 私はテノール! テノールが居なくてもストーリーは進んでいく 結果…「コシ・ファン・トゥッテ」に決まりました。 16年前に私が Ferrando役、家内が Dorabella役を演じたオペラです。 懐かしい~ まだ若い二人でした 登場人物は6人!なんとなく他の役のパートも覚えているので 1人あたり3役づつこなす事にしました。 ※本音は…夏に大きな舞台が3つ(オペラ2つにゴスペルライブ)あるので今から新曲はさらえない… 足りないハーモニーは響き音楽院(こちらのホールで歌わせて頂きます)の細川夫妻の ピアノ伴奏とヴァイオリンに補って頂きましょう 急いでチラシのデータ作成もしました。今回はシックな感じです。 「コシ・ファン・トゥッテ」は邦題では「女はみんなこうしたもの」 簡単に言うと 恋人交換 の話しです。 簡単すぎ? では真面目に解説! 時は中世のナポリ。FerrandoとGuglielmoは軍人で友人同士。またDorabellaとFiordiligiは姉妹。 それぞれFerrandoはDorabellaと、GuglielmoはFiordiligiと婚約者同士です。 二人の男性は共通の友人である老哲学者Don Alfonsoに 「女に貞節は無い、君達の恋人も同じ、女はみんなこうしたものだ」とあざ笑われ激怒し 自分達の恋人が貞節であるか否かを確かめるために賭けをします。 二人は軍隊の出征の為、戦地に向かうことになったと偽り恋人に別れを告げます。 そしてアルバニア人に変装して悲しみに暮れている互いの恋人に言い寄り、 陥落できるかどうかの賭が始まります。 二人の猛烈なアタック(毒を飲んだり、短剣で自殺しようとしたりなりふり構わない!) にはじめは固く拒否していた姉妹も次第にこころを動かし始めます。 Don Alfonsoに買収された姉妹の女中Despinaもこれに拍車をかけるようにけしかける。 まずはFiordiligiが陥落し、そして終にDorabellaも相手を受け入れてしまう… Don Alfonsoに勧められるがまま結婚を決意する新しい2組のカップル。 そして婚礼が始まり、結婚式を挙げようとしたその瞬間! 軍隊が出征から戻ってくる。姉妹は慌ててアルバニア人(に変装している)恋人を隠す。 そこに変装を解いたFerrandoとGuglielmoが軍服姿で戻ってきて結婚証明書を見つけてしまいます。 心変わりを責められ青ざめる姉妹、死を覚悟したところで ついに賭けの芝居の種明かしが始まります。 姉妹は、騙されたことを知り、Don Alfonsoを責めるが、 「若者たちに愛の真実を教えるためにしたことだ」と諭され、 再び元の恋人同士に戻り幸せを手にします。めでたしめでたし… ダ・ポンテの脚本である「コシ・ファン・トゥッテ」はモーツァルトの私生活とも重なります。 ナポリの2人姉妹と同じく彼自身も、アロイジアとコンスタンツェという姉妹に恋をし、 そして妻コンスタンツェの不倫疑惑では、大いに苦しんでいました。 このオペラはモーツァルト自身の問題でもあり、彼は深く共感することができ、 彼は私生活をオペラ創作によって昇華させたのです。 過去には恋人の交換ということで「不道徳」とされてきたこのオペラですが、 最近は再評価されているようです。 演じて楽しい!観て楽しいオペラです。 CD DVD
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Last updated
2006/04/02 10:25:56 AM
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