『スローターハウス5』 カート・ヴォネガット・ジュニア
それは、こう始まる― 聞きたまえ― ビリー・ピルグリムは時間のなかに解き放たれた。随分と久しぶりの読書感想です。ヴォネガットといえば、まぁとにかく、猫のゆりかごさんのところをご覧下さい。時間のなかに。ゆきあたりばったりに、解き放たれる。 制御不能。戦場、プール、パーティー会場、戦場、精神病患者を収容した病棟、トラルファマドール星、戦場・・・ビリーの時間旅行(というほど悠長なものではないが)は、従軍牧師助手として参戦した第二次大戦を中心に語られる。捕虜となり、連れて行かれたのは・・・ ドアに大きく【5】と書かれた、屠殺場(スローターハウス)。そして、ドレスデン空襲。 壊滅。 見つめる作者の眼。あらゆる出来事を行き当たりばったり、自分の誕生と死を何回も見て自分がどのような道を歩むのか、あらかじめ分かっている。トラルファマドールの時間感覚自体が全く非日常的であり、想像するのも困難であるわけだが。・多くのすばらしい瞬間の深みをそこで一度にながめることができる・楽しい瞬間をながめながら、われわれは永遠をついやすずっとこのままでいたい。だが、もし本当にずっとこのままでいたら、気が狂ってしまうかもしれない。時は流れているから、名残おしく、残酷で、救われる。“そういうものだ。”と言うしかなくて、これではやっていけないと思うが、それでも構わない気もする。未来に対する思いを持つことが出来るのなら。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・さて、常にも増して、まとまりのない短文を連ねただけになってしまった。ほんとただの覚書(?????と思っても攻撃しないように)私みたいに軸が定まらずに、あっち行ったり、こっち行ったりだと読めば読むほど感想が書けなくなる。何もわかってないのではないか? と。まぁ、きっと誰だってそんなものだ(本当にそうですか?みなさま)と都合よく解釈して適当に書いてしまうけど。別にこれで食ってるわけじゃないんだし(笑)そんなことはともかく、「そろそろ感想書こう!」と本をひらいてみる度に、ふと読み返したくなる、という非常に困った(?)シロモノでした。普段ほとんど再読しないのに、何度チョロチョロ読んだことだろう。“いい読書じゃ”と自己満足(笑)『SLAUGHTERHOUSE-FIVE』 by Kurt Vonnegut,Jr. 1969『スローターハウス5』 カート・ヴォネガット・ジュニア (ハヤカワ文庫)1978年発行