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2010/02/21
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[三 番 叟]

      三番叟:野村萬斎  千歳:野村遼太  後見:高野和憲・深田博治
        笛:一噌幸弘  小鼓頭取:大倉源次郎 脇鼓:上田敦史・吉阪一郎  大鼓:亀井広忠


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今回の舞台は、橋掛かりも能楽堂の柱に見立てたものも何も無く、舞台一面に白板が敷いてあるのみ。
そして、後ろには反響板の役割になるのでしょうか、黒い板が5枚ほど並んでいました。
時間になって、囃子方のおしらべの音が奥から聴こえて来ました。
いよいよ始まるんだ~と、こちらの心の臓もドキドキと早鐘を打ちまくり(≧∇≦)
深田さんが舞台の袖からちょっと姿を見せて、火打石を打って、舞台を清めます。
時代劇などで馴染みのある火打石ですが、実際に目にするのは始めて。
本当に火花が散るんですね~。そんな所にも感動したりして。
そして、舞台の奥でも火打石を打つ音が数回聞こえて来た。
千歳、三番叟、囃子方、後見。。全てにお清めの儀式をなさってるんでしょうね。
かすかに匂って来る独特の切り火の匂いがとても懐かしい。最近、こういう匂いを感じたことなかったから。
会場全体がシーンとしていて、唾液を飲み込む音でさえ響いてしまいそうな緊張感で一杯。
暫くしたら左の舞台袖から、面箱持ちを兼ねた千歳の野村遼太君を先頭に、三番叟の萬斎さん、笛方の一噌さん、小鼓方の吉阪さん、源次郎さん、上田さん、そして、大鼓方の広忠さん。
そしてそして、後見の深田さんと高野さんが舞台に登場されました。
千歳の遼太くんが面箱の紐を解く間もピーンと張り詰めた緊張が続き、瞬きさえも出来ない状態( ̄∀ ̄;)
一噌さんの笛の音が響いて、いよいよ三番叟の始まりです。
笛に続いて、源次郎さんがリードする小鼓が前奏が始まり、暫くしてようやく広忠さんの大鼓の音がカーンと響いて三番叟を立たせます。
紫色の素袍姿の萬斎さんが、舞台中央に進んで一気に客席に向かって突進!(←ホントにそんな感じでした)
昨日も書きましたが、余りにも近すぎて、どこに視線を向けてよいのやら迷いまくり。
そんなに思いっきり真正面からお顔なんて見れませんとも。
だから、視線を外して狂言足袋の縞を確認してました(笑)
囃子のテンポが段々アップすると、萬斎さんの舞いも力が入ってパワー全開。
囃子か舞いか、どちらが先に仕掛けているのかそのバトルも見どころ、聴きどころ♪
DVDで何度も萬斎さんの三番叟を見たけれど、やっぱりライブは違う。
舞台上から、見えない物凄い力が放射線状に広がって会場を包んでゆく。そんな感じです。
途中、花道をドドドーと突っ走って、会場の奥の奥まで言祝ぎの風を送り込む萬斎さん。
舞台上もそうでしたが、花道で踏み鳴らす足拍子が物凄い音と振動で響き渡り、丹田がキューっとなった。
体内にたまった悪いものが浄化されていくような、心地よい響きです。
終盤の烏跳びの跳躍も、毎度のことながら高く強く軽やかでした。
素袍の袖を広げた時は、鳥の翼の如く大きなパワーが宿ってるように見えました。
その所作でドーっと囃子方に向けて「イヤー」と大声を張り上げてるのを見たとき、「萬斎さん、闘ってるな~」って思ったら、本当に囃子方と闘ってらっしゃったんですね(笑)
囃子の音に負けられない! 三番叟の舞いに負けられない! 囃子方の中でもそれぞれバトルはあるでしょうし。
そんな力いっぱいのパワーを受け止める観客も大変~( ̄∀ ̄;)
舞いに合わせて、照明も強くなったり柔らかくなったりして、ホールならではの演出も良かった♪

揉之段が終って、後見のところに行って汗を拭き拭きされる萬斎さん。 ホントに凄い汗でした。
装束の中も汗まみれなんでしょうね。
そして、後見の手を借りて黒式尉の面を付けます。
ここで、ようやく遼太くんの出番。
揉之段の間はひたすら一点を見つめて、舞台上で辛抱強く鎮座していた遼太くん。
後見から受け取った鈴を、三番叟に渡します。
この面箱持ちと三番叟のやり取りを萬斎さんは「カラオケでマイクを受け取るシーン」に思えて仕方ないのだとか(笑)
「どうぞ、歌って下さいよ~」『いやいや、いいよ~』「そんな事言わずに、ほらほら~」『いや、やっぱりいいよ~』「どうぞ、マイク受け取って下さい~」『そう?そんなに言うなら歌うよ~。』
ってな感じ(爆)
確かに、ここの問答は聞いていても、「どっちでもええやんか。どうせ舞うんだから、早く舞えば~~?」って、思えてしまいました。
そんなこんなで鈴を受け取った三番叟の鈴之段が始まりました。
種を撒き撒き、大地を踏み固め、揉之段に比べると穏やかな舞いですが、とっても高揚感があるというか、ラストへ向けてのテンポアップは本当に気持ちが良い♪
最後は、面と鈴を箱の上に置いて、静かに退場~となりました。

揉之段で畦や地を踏み固め、鈴之段で種を撒き耕す。
五穀豊穣を祈る、おめでたい三番叟。
間近で見られて幸せ♪でした。


あれあれ。。もう、こんな時間かぁ。
『蝸牛』も『トーク』のレポもまだ書けてない。
今日はとりあえず、萬斎さんの『三番叟』のレポだけにします~。






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最終更新日  2010/02/21 11:37:45 PM
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