本屋さんで「和楽」を手に取ってみました。
美と知と心のハイライフマガジン「和楽」
ちょっとガサツな私には似合わない雑誌ですが、よく古典芸能の世界がとり上げられるので、気のついた時は、チェックしている雑誌です。
その最新号(12月号)で「人間国宝塾in金田中 開催! 第5回 野村万作 狂言師」の見出しが!
早速、ページを繰ってみました。
万作さんの好々爺とした笑い顔と舞台に座っているキリリとしたお顔などが拝見出来て、思わずコチラの顔もニッコリとなったり、引き締まったり。
随分昔に「月に憑かれたピエロ」という舞台に立たれた時の、小さいですが仮面&レオタード@モノクロ写真なども掲載されていて、私は初見でしたので、とても新鮮に感じました。
主に、厳島神社で演じられた素袴狂言「釣狐」についてのお話と写真が載っていましたが、ご家族について、芸を伝承していくという事に関して少しお話されてたりします。
お亡くなりになったお父様(6世野村万蔵師)に関しては、「親として全く評価に値しない人」と述べてらっしゃいました。
思わず、噴出してしまったわw
「親子1に対して師弟9」という間柄だったのだとか。
ご自分は、「ああはなるまい」と思っていたにも関わらず、萬斎さんに対して「押し付けで稽古してきた」と振り返ってらっしゃいます。
そして、「だから萬斎も自分の子に対して、私のようになるまいと思っているようですよ。」と。
けれど、萬斎さんは厳しくお稽古なさっているようです(~_~)
裕基くんは萬斎さんに「違う!」とダメ出しされて、目が潤むこともあるけれど、それは叱られて怖いからじゃなく、きちんと出来ない自分が悔しくてそうなるのだとか。
万作さんはご自分もそうだったので、そういう光景を見て「懐かしい」と述べてらっしゃいました。
芸能の。。特に古典芸能の家に生まれた宿命かもしれませんね。
萬斎さんは狂言以外も活躍されているから、萬斎さんの子ども時代のように、裕基くんが「パパの靴がある」といって、一喜一憂する事はないのかも知れないし、裕基くんは比較的お稽古好きみたいですから、万作さんのように「親子1師弟9」なんてことはないかも知れないけれど。。
でも、一般家庭の親子関係とは違う空気が常にあるように思いますね。
そして、迷ったり何かを判断する時の基準は、お父様ではなく故・観世寿夫さんなのだとか。
「月に憑かれたピエロ」の舞台でご一緒されてから、とても影響を受けたということです。
観世寿夫さんに素の「釣狐」を観て欲しかったと仰ってました。
観世寿夫さん。もし、ご存命なら今頃どんな能楽師としての功績を残してらっしゃるでしょうか。
53歳でお亡くなりになった当時でも「世阿弥の再来」と称されていたんですから、半端ないですよね。
ざーっと立ち読みしたのでうろ覚えですが、来年の1月に万作さんを招いて「人間国宝塾」が開催されるようですよ。
「和楽の読者ご招待」と銘打ってました。
ご興味ある方は是非とも「和楽」をチェックしてみて下さい。
それから、名古屋女子大学・林和利教授が、書籍「人間国宝 野村万作の世界」を出版されました。
★書籍「人間国宝 野村万作の世界」 林 和利著 明治書院
人間国宝野村万作の世界
万作さんの全てが載っている!完全版!みたいな感じでしょうか。
コチラも要チェックですね♪