あなたならどう答える?英会話超初級編
ちょうどバイトが決まった日にY姉さんより電話がかかってきて、昔働いていたレストランの話に花が咲いた。このお話はまた後日ということに。ハワイにいた頃Y姉さんには本当にお世話になった私。一時期私とY姉さんはアダルトスクールなるものに通い始めた。アダルトスクールとは最寄の学校の校舎を借りて、大人の皆さんが勉強するのだが、いろいろなコースがある。コンピューターとか英会話とか。ほとんどのクラスが無料で受けられる。私達は英語のクラスを受けたのですが、これまた色々な段階がありまして、「とりあえずこのクラスで」と受けたクラスは発音重視のクラスであった。そこの生徒は30人ほどいたが、ほとんどベトナム出身の人達だった。そこでお決まりの自己紹介が始まり、みんなの話を聞いていると、ベトナムから移民してきて1ヶ月という人や、1年未満の人が多くびっくりした。なんと日本人のお坊さんがいたり、日本からハワイへ嫁いで来た女性もいました。みんな頑張っております。初日はなんてことなく終わり、みんな同じようなエリアに住んでいたこともあり、同じクラスの人達が同じ方向へ歩いて帰って行った。次の週、Y姉さんは仕事があり欠席することに。私は一人で参加したのですが、休み時間ベトナム人男性数人にいきなりぐるりと囲まれた。 「な、な、なにっ?」と思っていたら、仕事で日本人のお客さんと接触する事が多いから、日本語を教えてくれとのこと。そういうことなら全然OK早速何でも聞いてくれ、と言うと 「年は何歳ですか?」 「日本の何処に住んでいるんですか?」とか、どこがお客さんとの会話だよ?という日本語を知りたがる野郎ども。 「あんた達、これ本当に仕事で使うのかよ?ナンパだろ?ナンパ!」という私に「いや、本当に仕事で使うんだって」という野郎ども。ナンパという名の仕事か?とりあえずこちらに被害が無ければいいや、と教え続ける私。授業終了後、一人で歩く私に同じクラスの男の子が話しかけてきた。どうも帰り道が同じらしい。この男の子は自己紹介で1ヶ月程前ベトナムから引越してきたと言っていた子である。英語がまだ上手く話せず、しどろもどろな二人の会話。突然彼が 「I'm glad to meet you.」と言って右手を差し出してきたので、私はお決まりの 「 Me,too.」と返事をして、彼の右手を取って握手をした。驚いたのはここからである。いきなり彼は私の右手を両手で握り、ぶんぶん揺すってものすごい笑顔で 「 Oh!!You too?」と言うではないか! 『ちょ、ちょっと待て。なにかどえらい勘違いをしてないかい?』"I'm glad to meet you"で"Me,too"と答えるのは"How are you?""I'm fine ,thank you"と同じような決まり文句ではないのか!?とかなり考え込んでいる私に、彼はまたしても、今度は確認するかのように 「 I'm glad to meet you! 」と言ってきた。 『ちょっと待てよ!ここで"me,too"と答えたらまたおかしな事になるんじゃないか? でも”me,too"以外にどう答えたらいいの?どうしたらいいの~~~』それ以外どう答えたらいいのか分らない私は、やっぱり答えてしまった。 「 Me,too 」と・・・・。すると奴は、やっぱり既に握っていた私の右手を両手で握り,ブルンブルンと揺さぶり 「 You ,too ?」分っていながら、またしてもやっちまったよ~だってこれ以外どう答える?「 No,I am not 」と答えるべきであっただろうか。翌週もY姉さんは仕事で、私一人で行ってみた。休み時間は日本語知りたい野郎どもの相手をして、帰宅する時間ふと教室のドアを見ると、あの" You ,too! "男が立って待っていたこりゃいかん!と思った私は、近くにいた日本語教えて野郎の一人をとっ捕まえて、機関銃のように話し出し、教室のドアを通り抜けた。"you,too"男はあっけにとられていた。とにかく脱出成功それ以降アダルトスクールへ行くのを辞めた。ある時偶然"You,too"君を見かけた。とあるスーパーマーケットの制服を着ていて、カートを集めていた。仕事し始めたんだ、と思ったら嬉しくなった。外国へ行って一から生活し始めるのって大変だ。言葉のハンディだってある。移民の人たちが比較的暮らしやすいハワイでも、やはり大変だと思う。そんな彼も今では英語上手くなっているんだろうな。しかしちょっとした恋愛話でも(これ恋愛か?)なんでコントみたいになってしまうんだろ?自分は"Me,too"と答えます!という方はクリックお願いしま~す→