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2006年03月09日
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カテゴリ:パニック障害
心の病でなくても、全部が全部自分の気持ちは人には言えないし、通じない。
そんなときには、私は7年前の発症当初に出会った詩を思い出す。
そして、『みんなみんな、こうなのかもな~』と思って、人生での孤独感を当たり前のことかもしれないと思う。

ということで、以下にその詩を書いておこう。

★★★
二番目に言いたいことしか
人には言えない

一番言いたいことが
言えないもどかしさに
耐えられないから
絵を描くのかも知れない
うたをうたうのかも知れない

それが言えるような気がして
人が恋しいのかもしれない

★★★

これは、事故で首から下は動かなくなってしまった、星野富弘さんの詩です。口に筆をくわえて、花の絵と、詩が書いてあります。
失礼ながら、正直、この方のファンとかそういうのでない。
ただ、この詩に出会って気づき、心の何かつかまれた。

発症当初、母の実家の叔母の家に療養に行ったら、叔母がこの方の美術館に連れて行ってくれました。
そのときにはきちんとした治療を受けていなかったので、病気の正体がわかっていませんでした。「死ぬほうが楽なのでないか」と本気で思い、症状もピークに近かったときに出会った詩だ。
それまで、他人の『詩』には、それほど大きくは感動しなかったけど、私はこの詩を読んで驚きました。
感動というより、先に涙があふれてきて、その涙によって、自分で初めて、『病気の正体』を感じ取ったのです。
思い当たりすぎて、「ドッキリ」したというのかな。

それと同時に、『少なくともこれを書いた人もそうなのか。私だけじゃなかったんだ』と悟り、ほっとしたのです。
今に比べて若かったから、病気じゃなくてもみんなこんな風な部分を持っているということもよくわかっていなかった。
頭で理解はしていても、みんなもそうなんだということを、「感じる」ことは出来ていなかった。

私は頭で「理解する」ことと、心で「感じる」ことは少し別かなと思っている。
感じることは自分が体験しないとわからない。
だから、感じることはとっても辛いこともある。
だから、病気で死をも覚悟してからここまで復活し、そのお陰で私はこれを『感じる』ことが出来るようになってきた。
ということで、『感じられない』うちは、気づかなくても結構人間は幸せなのである。


でも私は病気をきっかけに、この詩を心に刻んで、もう一度踏ん張ってみている。

「よーーーく考えれば当たり前のこと。
人生の孤独感は当たり前のこと。
それは、病気だからじゃなくて、みんなが感じること。
だから私は特別じゃないんだから、イジケるな!」と。

そして、私はこの詩のように生きてみたい。
最近は少しずつ出来るようになってきた気がする。
まあ、細かい内職のお陰でもあったりする(笑)。
私はアクセサリーを作るこの仕事のとき、『絵を描く』ように、自分のエネルギーを注いでいる。





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Last updated  2006年03月09日 18時41分17秒
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