テーマ:好きなクラシック(2327)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2023年10月1日(日)14:00開演 入場料:6,930円(C席 4階1列) 【主催】(財)新国立劇場 令和5年度(第78回)文化庁芸術祭オープニング・オペラ 新国立劇2023/2024シーズン オペラ「修道女アンジェリカ」 プッチーニ作曲 全1幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉 オペラ「子どもと魔法」 ラヴェル作曲 全2部〈フランス語上演/日本語及び英語字幕付〉 会場:新国立劇場オペラパレス スタッフ 指 揮 :沼尻竜典 演 出 :粟國 淳 美 術 :横田あつみ 衣 裳 :増田恵美 照 明 :大島祐夫 振 付 :伊藤範子 舞台監督:髙橋尚史 合唱指揮:三澤洋史 合 唱 :新国立劇場合唱団 児童合唱:世田谷ジュニア合唱団 管弦楽 :東京フィルハーモニー交響楽団 出演 『修道女アンジェリカ』 アンジェリカ:キアーラ・イゾットン 公爵夫人 :齊藤純子 修道院長 :塩崎めぐみ 修道女長 :郷家暁子 修練女長 :小林由佳 ジェノヴィエッファ:中村真紀 オスミーナ :伊藤 晴 ドルチーナ :今野沙知恵 看護係修道女:鈴木涼子 托鉢係修道女1:前川依子 托鉢係修道女2:岩本麻里 修練女 :和田しほり 労働修道女1 :福留なぎさ 労働修道女2 :小酒部晶子 『子どもと魔法』 子ども :クロエ・ブリオ お母さん :齊藤純子 肘掛椅子/木 :田中大揮 安楽椅子/羊飼いの娘/ふくろう/こうもり:盛田麻央 柱時計/雄猫 :河野鉄平 中国茶碗/とんぼ :十合翔子 火/お姫様/夜鳴き鶯:三宅理恵 羊飼いの少年/牝猫/りす:杉山由紀 ティーポット :濱松孝行 小さな老人/雨蛙 :青地英幸 感想 新国立劇場の2023/2024シーズン開幕でダブルビルの新制作公演があるとのことで、夏日の中、初台まで出掛けた。 いきなり入り口で手荷物検査がるとの表記があり、階段に赤絨毯は無く、誰が来られるかと思っていたら、秋篠宮皇嗣同妃両殿下がご来場とのアナウンスあり。2階席は、客席に入る廊下の両サイドに机が出され、チケットの再チェックをしていた。 開演時間になると、文化庁長官の都倉俊一氏による文化庁芸術祭オープニングの挨拶があり、ようやく「修道女アンジェリカ」の公演スタート。 幕が開くと修道院の室内や庭の設定で、白や黒を基調とした壁や床はあるが天井は設けられておらず、その装置と人々が左右に動くことで、瞬時に次の部屋に転換されていく。衣装も白と黒を基調。 最後の演出は黒い十字が描かれた奥の壁が斜めに手前倒れて来て、その中央から赤い光がアンジェリカに注ぐことで、天に召されたことを表していた。 長めの休憩の後の「子どもと魔法」は打って変わって、誇張された衣装を着た登場人物達の周りを色取り取りの大小の造形が動き、映像と組合せてメルヘンの世界を表現している。 劇場の装置を上手く使って、瞬時に場面が変わるので、途中で幕は降りず、音楽が途切れない。 演出に費用と時間が掛かっていると思われる。 通常ダブルビル公演は、歌手も両作品に出演することが多いが、今回は齊藤純子が公爵夫人とお母さん役で出ている以外、全て別な歌手になっている。 両作品とも主役は海外の歌手を呼んで来ている。アンジェリカ役のキアーラ・イゾットンは、修道女たちとの重唱では、声が異質に感じたが、後半の独唱では生き別れた子どもを思う心境をドラマチックに歌い良かった。子ども役のクロエ・ブリオはお得意の役らしく、子どものわがままや不安な心境を演技と歌声で上手く表現出来ていた。 その他の日本人歌手の皆さんも、日本のオペラでは主役や重要な役を歌う方も多く、これだけ揃えられたのは新国立劇場の力(財力、補助金)でしょう。 音楽もプッチーニとラヴェルでは随分違うが、それぞれの良さを聴けたように思う。 ダブルビルのオペラ公演は、同じ作曲家の作品であったり、同じ国(言語)の作品であったり、「道化師」と「カヴァレリア・ルスティカーナ」のように同時代でストーリーが近い作品を並べることが多いが、今回はストーリーに母親と子どもが出てくる共通点はあるものの、それ以外は関連性が無い。 関連性の無い作品を歌手、演出もあえて関連性を持たぜず別物として上演することで、オペラの多様性を楽しめる贅沢な公演だったと言えるでしょう。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.10.10 21:55:52
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