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カテゴリ:ヨット
ヨットの上での暮らしをつづった日記です。
2005年1月20日、午前9時20分。うっすらと雲が丘の頂上をおおっている。 さあ、今日の予定は、セーリング。その次はセーリング。 それから後もセーリング。 何時にどこにいかりを下ろすかは、予定にはまだない。 ただ、グレートケペルアイランドあたりまで、 たどり着きたいな・・・という大まかな計画。 何もかも、天候まかせ、風まかせ。 いかりをあげ、さあ出発!! ミズン、メイン、ジブをはり、Hawaiki(ヨットの名前)は 南へ南へと走り出した。 東からの風が、帆に気持ちよくあたる。 海の上をすべるように走るHawaikiは、まさに 風と一体になっている、凧のようだ。 暗くなりかけた頃、パーシーアイランドのそばを通りかかった。 ”あの島のそばに、いかりをおろしてもいいんだよね。”とマシューが言う。 そんなことを言って、一度奮い立った私の勇気を、 くじけさせようとする。いや、ここはYESと言わずに、 このまま突き進もう。 私の心は、もう、ナイトセーリングをするんだ! きっと大丈夫だ!とかなり強気になっていた。 素晴らしい夕焼け!! オレンジ色のペンキが、空一面にこぼれたように 染まっていく。 雲が静かに動くと同時に 空の色もだんだん濃くなり、 空に描かれた絵を次々に変えていく。 夕焼けにさよならをし、次第に暗闇の中に 突入していく。 月が薄い雲に覆われて、淡い光を放っている。 さあ、ついにきた! 真っ暗な海の上を前進するときが! 今夜の子供たちのベッドはシーバース。 つまり、セーリングをしているときに寝るベッドのこと。 左右に転がっても、絶対に落ちることのない、 Hawaikiの中で、一番安全な場所。小さな子供だったら、 2~3人、軽く寝られるくらいの大きさだ。 セーリングしているとき、船内に入るのは、 あまり心地のいいものではない。 外にいるときよりも、揺れを感じ、 ウッと気持ち悪くなってしまう。 それを知っている、あいらとキアヌは暗くなっても、 なかなか船内に入ろうとはしなかった。 でも、もし、このくらい海の中に間違って落ちてしまったら・・・ おーーーっ、考えただけでも、ぞっとする!!! そこで、子供たちを即、シーバースに送り込み、 私はまず、夜中からのシフトに備えて、 休息をとることにした。 つづく・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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