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カテゴリ:ヨット
オーストラリアでセーリングの旅をしたときの日記をもとに
書いています。 東京の、人ごみのなかで、暮らしていると 自分を見失うような感覚に襲われるのは 私だけでしょうか? 周りに流されず、自分の考えを持って行動し 自分の判断で決断する・・・。 それは時にはとってもたいへんなこともあるけれど 後悔をしない生き方をしたいと思ったら、 やっぱり、判断は他人ではなく自分でしなきゃねって 感じます。 ヨットの上で2年ほど生活していた私たち家族。 でも、私にとってナイトセーリングをするのは初めてでした。 自分に”やればできるんだ!” って自信をつけるための航海日記です。 ヨットの揺れ耐えながら、目をつぶり、少しでも 寝ておこうと努力した。 うつらうつらと、うつろな夢と現実の間を常に いったりきたりしている間に、私の番になった。 とうとう、1人きりでよるの海原を セーリングする瞬間がやってきた! いつもなら、デッキに出れば、静止している海が 横たわっているのに、今こうして私が見ている海は、 時々白いしぶきを上げて、流れていく。 Hawaikiの前方には、赤と緑のナビゲーションライト がついていて、しぶきがライトに反射して 赤く見えたり、緑に見えたりして、まるで 公園にある噴水のようだった。 マシューが一通り、見張り役の仕事を説明してくれた。 ”何かわからないことがあったり、不安なこと、それから、 見知らぬ明かりが見えたら、すぐにおこしてくれ。” そういって、私を1人残して、ヨットの中に消えていった。 わあ、私の見張り番がとうとうやってきた! 涙まで流して、不安でいっぱいになった、この見張り役。 ・・・はじめた瞬間から、私は大忙しだった。 船内のスクリーンに映し出されているレーダーをチェックし、 異常な物体がないかを確認。GPSをみながら、コースを確かめ 今のスピードを見る。 360度見渡し、何か怪しい光が見えないか、ほかに 船がいないかを調べ、またレーダーを確認。 ちょっと座ってみたが、数秒後、コースが気になり、コースチェック。 帆の具合を確かめて、ちょっとロープを引いてみたり・・・と 私はひっきりなしに、動き回っていた。 一時間近く、忙しくしていただろうか・・・ やる気満々だった私も、いい加減疲れてきた。 コースも外れてないし、レーダーにも何も異常はみられない。 ちょっと、休息を・・・と思い、腰掛けたとたん、 ヨットの揺れが気になりだし、突然気持ち悪くなった! こ、こまる!!! 今ここで、はいたりしたら、重大な見張り役という役を背負っているのに 船酔いなんかしてられない!<emoji code="h258" /> そう思い、私は、知っている歌を歌いだした。 歌い始めたら、な、なんと気持ちの悪いのがふっとんだ! 歌い終わるとまた気持ち悪くなるので、 次から次へと思い出せる歌を歌いまくった。 指差し確認をしながらも、歌い続けた。 なぜか、全て、日本の歌謡曲だった。 日本の歌謡曲なんて、最近ぜんぜん聞いていないのに、 こんなオーストラリアの、自然のまっただなかで浮かんでくるのは、 日本の歌だけ・・・。 面白くなるほど、いろいろ歌った後、ネタがきれ、 同じ歌を3回以上,歌ったりもした。 そんなことをやっているうちに、朝の4時半になり、 マシューと交代することになった。 ・・・と、まあ、私の生まれて初めてのナイトセーリングは こんな感じだった。思っていたほど、難しくもなかったけれど もっと、日本の歌謡曲のバラエティーを取り揃えておかないと 間が持てないことに気付いた。 夜、どうしても外に出たいというときは、 子供たちには、必ず命綱をつけさせます。 家事の合間に舵をとる私。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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