カテゴリ:オステオパシー
前回の続きです。
前回昭和35年の「療術行為に係る最高裁判所の判決」について述べました。 この判決で一番驚くべき事といえば それ以前は療術行為(現在整体、カイロなどと言われているもの)は「届出」を受理されたものだけが許されていましたが、この判決により人体に有害でなければ届出をしていなくても禁止、処罰の対象とはならない、という事です。 この判決に対してはいろいろな意見があります。 ・療術は誰でも自由にできるようになった。つまり開放された、という意見。 ・従来の医療体型がくずれてしまう危険性を指摘する意見。 ・だれでも自由に出来るようになれば、質の低下を招く危険性があるという意見。 このように様々な意見があります。 私の意見としてはやはり、最後の質の低下を招く危険性という事が一番の問題では ないかと思います。 現在鍼灸、マッサージ、柔道整復などの国家資格取得者は、3年間認定校に通い国家試験を受け合格しなければ、その資格は得られません。 ですからその国家資格の保有者ならば、最低限の基礎医学の知識と、実技が出来るはずです。 一方国家資格でない整体、カイロの場合は技術の差が大きいです。 例えばカイロプラクティックは日本でもよくみかけます。 しかし、国家資格ではないため日本では誰がカイロプラクティックを行ってもよいのです。 日本にもカイロの学校はたくさんあります。 もちろんしっかりした教育を行っている所もありますが、ひどい所では通信教育と実技講習3日間という所もあります。 また教材を送り、自分で勉強してわからない所を質問するというの所も存在します。 また日本とアメリカでは医療制度が異なり、カイロプラクティックはアメリカでは診断と治療の資格をもつ第一次医療として認めています。 専門の大学もありカイロプラクターになるには、インターンを含めると6年間位必要です。アメリカのカイロプラクターはレントゲンの撮影も出来ます。 日本人でもアメリカの専門大学を卒業して、国家試験に合格した後に日本に帰国してカイロプラクティックをやっている方もいらっしゃいます。 その一方で通信教育でカイロプラクティックを勉強しただけで、開業している方もいるわけです。 でも日本に資格制度がないため、看板だけでは区別がつきません。 実際私が把握している、日本で国家資格になっていない整体などは物凄い種類があります。 また同じ名前の療法であっても、その中にいろいろ流派があったり、様々なテクニックがあったりで、施術者によって全くやり方が異なってしまっている場合も多いのです。 例えばカイロではバキバキ関節を鳴らすテクニックもありますし、トムソンテーブルという空気圧を利用したドロップテーブルを利用するテクニックもあります。また骨盤の下にブロックのようなものを挟んで調整するやり方もあります。 以前に私の治療院に最初に来られた方がこんな事を言っていました。 「腰が痛かったからカイロに入ったら、関節を鳴らされて痛かった。もう行かない」 しかし、全てのカイロがそういうやり方でもないし、関節を鳴らすにしても、上手い先生がやれば痛くない場合もあるのです。また人によっては多少痛みを伴う治療でないと効果がない場合もあります。 ですから最近良く見かける、「ソフト~療法」などのように痛くない事を宣伝文句にしている所もありますが、必ずしも痛くない=良い治療 とは限りません。 私は鍼灸、マッサージ師ですが、国家資格になっていないいくつかの療法も治療に 取り入れています。主にオステオパシーですが、必要に応じて一部のカイロプラクティックのテクニックも使っています。 それは何故かというと、効果があるからです。 人間の体は複雑です。全ての人に同じ治療法が効果があるわけではありません。 そういう意味ではいろいろなテクニックを身につけておく必要があります。 続く もし役に立った、面白かったと思ったらクリックしてください! blogランキング 私が経営している治療院です トーエ治療院 お勧めサプリメントショップ 日払いアフィリエイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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