『宇宙嵐のかなた』 A・E・ヴァン・ヴォクト
大好きな浅倉久志氏の訳本なので手にとってみました。1945年に発表、日本では1970年に翻訳されたもの。古さはぜんぜん感じないけどあんまりよくなかった。美貌の地球人女艦長vs素晴らしい肢体と能力を備えた亜人類の食うか食われるか(女艦長=地球帝国軍の傘下に入れ、亜人類=イヤだ、の戦いね) の攻防戦!こんな派手な内容にもかかわらずキャラがぜんぜん立ってなくてストーリーのメリハリが乏しくつまらない。せめてアイデアみっちりな設定だけで語ってくれたらそれなりに面白かっただろうに、突然主人公ラブロマンスおっぱじめちゃうし。(しかもラストは離婚破棄調停場面って…)カタチ(設定)だけの主人公がどんな感動的なセリフ言ったって白けるだけだっての。古い作品はそれなりになんでも面白いものと思ってたけど例外もある事が分かった1冊でした。