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2022.01.19
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カテゴリ:映画
ドライブ・マイ・カー■♪音が出ます!

その先にあるものを、僕はまだ知らない。

舞台俳優・演出家の家福悠介は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていた。
しかし、妻がある秘密を残したまま突然この世を去ってしまう。

2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は愛車のサーブで広島へと向かう。
そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさきだった。
喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすうちに、それまで目を背けていたあることに気づかされていく。

舞台俳優の主人公・家福(かふく)に西島秀俊、ヒロインのみさき役に三浦透子を迎え、愛と喪失、希望の物語が紡がれる。

 映画を見ながら、いつもは笑っているか泣いている私だけれど、「ドライブ・マイ・カー」は、そのどちらでもなかった。
つまらないのかというとそうではない。

妻の浮気、夫の交通事故、検査で目が悪く、放っておくと失明するというドクター・・・。
(私は、主人公・家福が目が悪くなったから、運転手を雇ったのかと早とちり
したが、そうではなかった。)
次々に起こる事件に、179分という長尺の作品は、緊張感で退屈することがなかった。

また、変わって行く家福とドライバーみさきの関係が、上手く描かれていた。
例えば、はじめは、後ろの席に座っていた家福が、助手席に座る。
車の中ではタバコを吸ってはいけないといっていた家福が、みさきにタバコを勧め、一緒に吸うなどなど、会話だけではないストーリーの展開が面白かった。

 チェーホフの「ワーニャ伯父さん」、「ゴドーを待ちながら」が劇中劇として使われている。
どんなに後悔しても過去は戻って来ない。

「苦悩を抱えながら生き続けていくしかない」というチェーホフのセリフが、主人公、家福とドライバーみさきの気持ちにシンクロしていた。

 この作品は、日本映画として62年ぶりにゴールデングローブ賞を受賞した。
3月に発表のある米アカデミー賞を獲得するかにもということで、オミクロン株で大騒ぎの今でも、ヒットが続いている。
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Last updated  2022.01.19 00:01:39
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