カテゴリ:里山・歳時記
その古い神事を伝えて、現在でも綱引を神事として行っている土地が、まだあちこちにある。 綱引をするのは、南九州から南島にかけては、8月15日である。 綱はカツラを芯にしてカヤやワラで綯う。 綯い上がった綱は、神社の境内か海岸に巻いて置くが、ススキ、酒などを供え、線香を立てるところのある。 部落を、上組、下組に分けて引くのが通例である。 部落の者はすべて加わり、老人もこれを引くと長生きすると言って参加する風がある。 勝った方が実りが良いとか、里方が勝てば米の値が上がり、浜方が勝てば米の値が下がるなどと 伝えているところもあって、この行事が、本来、年占いであったことがよく分かる。 綱引が終わると、綱で土俵を作り、子どもたちが相撲を取る地域も多い。 東日本では、綱引は正月の十五日、ふつう小正月と呼ばれる日に多く行われている。 勝負の結果は作占いで、下組が勝てば米が安くなり、上組が勝てば豆が安くなると伝えられている。 盆綱引といって、七月の盆に綱引をする風習は、広くあちこちで知られている。 盆綱引にも年占いの意味があるが、そのほかに、これを以って、仏の出立ちを送ると言い、*仏のこし立て*とよんだりしている。 また、五月の節句や七夕に綱引をするところもあるが、その作法には、これらとよく似た点がある。 **仏のこし立て** 参考にした資料には、「仏の腰立て」とあったが、「仏の輿(こし)立て」の間違いではないかと思い、私(天地はるな)の考えで「腰」をひらがなにした。 ▲鹿児島市の上に位置する薩摩川内市では、今も綱引が行われている。 ■薩摩川内市にある入来麓(いりきふもと)■は、古い町並みの残るところ。 ▼そこで、「西郷札」を見た!! ■北海道歳時記:秋の彼岸■ ■北海道歳時記:秋じまい・庭じまい■ ■北海道歳時記:餅つき■ ■北海道歳時記:節分、豆占い■ ■北海道歳時記:ひなまつり■ ■北海道歳時記:半夏生(はんげしょう)■ ■北海道歳時記:北海道の七夕■ ■北海道歳時記:竹細工■ ■北海道歳時記:盆踊り■ ■北海道歳時記:節分ヤイカガシ■ ■北海道歳時記:雛祭■ ■北海道歳時記:雛おくり■ ■北海道歳時記:八十八夜■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2022.08.15 00:20:59
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