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2024.01.27
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カテゴリ:映画
PERFECT DAYS

こんなふうに生きていけたなら

東京渋谷の公衆トイレの清掃員、平山(役所広司)は押上の古いアパートで一人暮らしている。
その日々はきわめて規則正しく、同じことの繰り返しのなかに身を置いているように見えた。
ルーティンは孤独を遠ざけるものかもしれない。
けれど男のそれはどこか違ってみえた。
夜が明ける前に近所の老女が掃除する竹ぼうきの音が響く。
それが聞こえると男はすっと目をあける。
少しのあいだ天井をみつめる。
おもむろに起きあがると薄い布団を畳み、歯を磨き、髭を整え、清掃のユニフォームに身をつつむ。
車のキーと小銭とガラケーをいつものようにポケットにしまい部屋をでる
ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースと日本を代表する俳優 役所広司の美しきセッション。
フィクションの存在をドキュメントのように追う。
ドキュメントとフィクションを極めたヴェンダースにしか到達できない映画が生まれた。
カンヌ国際映画祭では、ヴェンダースの最高傑作との呼び声も高く世界80ヵ国の配給が決定。

ドイツ人監督の作品だけに、
外人の目線はこうなんだろうなと思うところがいっぱい出てきた。
★竹帚での朝の道路掃除。
早朝、竹帚で道路をはく音。
外人からすれば、竹箒は珍しく、何より公共の道路を毎朝はくという行為が日本人的なのだと思う。
★街の中の神社。
東京という大都会にあって、樹木の繁る神社は、異空間。
そこに入る時のは、鳥居をくぐるのだが、一礼してから鳥居の端を歩く。
★銭湯。
これも「ザ・日本」。
★平山の部屋。
小さな6畳くらいの畳の部屋。
置いてある家具といえば、小さな箪笥と本棚くらい。
テレビもないし、机やパソコンもない。
茶室のような部屋だ。
★畳の上に布団を敷いて寝る。
ベッドは置いてなくて、畳の上に布団。
目覚めたら、布団をたたんで部屋の隅に。
小さな部屋でも家具が少ないから広く感じる。
 第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所が日本人俳優としては『誰も知らない』の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞した。
本作は同映画祭でエキュメニカル審査員賞も受賞している。
日本国内のキャッチコピーは「こんなふうに生きていけたなら」。
主人公の男に与えられた「平山」という名前は、『東京物語』や『秋刀魚の味』で笠智衆が演じた登場人物をはじめ、小津安二郎監督の作品に繰り返し使われる名前である。
ユニークな東京の公共トイレが沢山あった。
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Last updated  2024.01.27 00:32:18
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