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音伽奏誌

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2006年05月05日
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1月にチケットを買って以来、半年近く
待ちに待った公開講座に行ってきました。

ショパンコンクールに史上最年少で優勝した後、
40代後半で、早くも巨匠の域に達している
世界でも屈指の超一流ピアニストです。

この方に、実は私、お会いして、
インタビューしたことがあるんです~^^

それは、シンガポールにいた頃のことで、
招聘元が、日本人会に来られたので、
「では、日本人会で宣伝いたしますので、
 代りにインタビューなんてできます?」と交渉し、
音楽同好会の仲間と馳せ参じたのでした。

ちょうどその頃、カーター大統領が来日された時も通訳した、という、
同時通訳のプロ中のプロの方が、駐在員の奥さんとして滞在されていたので、
その方のご協力を得て、インタビューできたのです。

その後、このインタビューの内容は、
日本人会会報上に掲載し、発表することができました。

この時は、リサイタルとローカルの学生たちへの公開レッスンの聴講、
そして、インタビュー・・・という形で接することができたのですが、

リサイタルでは、「葬送行進曲」全体を、
ひとつのクレッシェンドとして構築する・・・
という、ありえないようなものすごい試みをしていたので、
「ああ、この人は、アーキテクト(建築家)なんだなぁ・・・」
と、強い印象を持っていました。

そしたら、行ってみて知ったのですが、今回のレッスン曲は、
その「葬送行進曲」が第3楽章に置かれている
ショパンのソナタ第2番ではないですか!

しかも、その曲の冒頭では、
「この大きな曲を演奏するのは、
巨大な建物を建てるようなもので、
その土台となるような大きさを感じさせないと・・・」
という意味のコメントがあったのです!!

「建築家」という印象どおり、
演奏する際に、設計図を描いて演奏する・・・
というイメージを持ってらしたんですね!

もっとも、演奏の際には、熟慮して構築した後、
そのアイデア以外のことを本番で演奏することだってある
・・・という意味のこともおっしゃっていました。

そして、レッスンでも、講演でも、
緻密な知性、バランスの良い人間性、の中に、
ホンモノを求め続けている姿勢、あり方、
が、強烈に伝わってきました。

また、ソフトな語り口の中に、
本質をズバッと突いて、
問題点を炙り出していました。

それは、過去何十年か、
ものすごく進歩してきた日本の音楽教育で、
実は、置き忘れられたような部分です。

このことを指摘してくれて、
「良くぞ言って下さいました!!!」
という感じでした。私。

この夜は、コーフンして、
よく寝られなかったくらいです。
いやぁ、よかったよかった。

今日のような日本の会では、私なぞ
傍にも寄れないような存在ですからね~、
シンガポールでのインタビューは、
宝物のような思い出です。

ものすごくいい話をたくさん聴いたので、
その時の話は、またいつか・・・。






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最終更新日  2006年05月07日 21時56分13秒
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