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カテゴリ:診療
head&neckの病院は私立なので、土曜日も外来があります。
就職した当初はこれ、結構苦痛でしたが、数ヶ月もすると土曜日は午前中仕事で当然という感覚になってきます。まあ、一応労働基準法の手前、土曜日は休日で、超過勤務として出勤している形になっていますが、超過勤務の月間上限は50時間という内規があり、土曜日の分の時間を入れなくても50時間は軽くオーバーしますから、サービスみたいなものです。 ふと考えると、我々の世代は小学生のとき、土曜日は午前中も学校がありました。半日だというだけでうれしくて、放課となった午後がやたら長く感じた記憶があります。土曜日の外来も似たような感覚で、昼で終わったあとの開放感がたまりません。 自分が研修医だったころは、休日は月に一度あるかないかで、給与面での待遇も最悪の時代でした。現在はずいぶん改善されて、研修医といえどもある程度の休みを取れるはずです。しかし、「鉄は熱いうちに打て」ということわざどおり、研修医の時は時間を惜しんで医療に打ち込む時期が必要です。 労働基準法上の休日と、自分のスキルアップのための出勤をどうやってバランスをとるのかは難しいところです。現在の研修医たちを見ていると、これは個人の自由によるようです。ある研修医は土日はきっちり休んで仕事は一切しない。別の研修医は暇を見つけては病院に顔を出して先輩医師の手伝いをしている。こういった個人差が、数年後には圧倒的な医療技術の差として表れる可能性があります。 個人的には、少なくともスキルを身につけた医師には年俸制が好ましいのではないかとも考えますが、査定し、されることに慣れていない日本人にとっては難しいかもしれません。 現在、小学校は土日休みですが、この子供たちが大人になると、おそらく土曜日は休みで当然という感覚でもって仕事をするのでしょう。新しく医師になる若者たちの気質にかすかな不安を覚えるのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.12.09 21:48:22
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