head&neckがいま診ている患者さんのうち、最高齢の患者さんは102歳の女性で、真珠腫性中耳炎のため定期的に外来を訪れます。施設に入所していて、孫ほどの年齢のヘルパーさん(といっても50代)がつれてきてくれます。明治38年生まれのこのおばあちゃんは認知症がありますが、「痛い」という言葉ははっきりと覚えているらしく、耳掃除を行うとしきりに「イタイイタイよ。もっとやさしくしてくれにゃあ」と愚痴をこぼします。最初に彼女を診た時、head&neckは男性か女性か判らず、というかてっきり男性だと思って(この時代の生まれの人の名前は性別不詳の方がおられます)、「おじいちゃんこっちに寝てくださいねー」といったら、「わしゃババアだ」とお叱りを受けました。
人間、生まれてから数年は男の子か女の子か見分けがつきにくいものですが、思春期になると、まあ特殊な人々を除いては性別は一目でわかるようになります。しかし、あまりにも年をとると、まただんだんと性別不詳になり、おじいさんかおばあさんか判りにくくなっていくことがあるのです。
ともあれ、それ以来、子供と老人を診るときはくどいほど性別を確認するようになったhead&neckなのでした。
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最終更新日
2007.12.13 22:30:40
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