臨床の現場より

　病院は本日から休みですが、救急疾患の患者さんには対応しています。
　head&neckの科の緊急疾患は呼吸困難、異物、鼻出血、めまい、咽頭炎等です。今日もこれから気管切開という手術が入りました。昨日までは通常業務でしたから、まだ入院患者さんがいるので、その処置に病院にきたところ、救急外来から連絡が入ったのです。
　総合病院の医者は、どの科であれ、こういう呼び出しや緊急が待っています。一般の皆さんは小児科、産婦人科が忙しくて、眼科、皮膚科、耳鼻科などは暇だと思われているかもしれませんが、そんなことはありません。少なくとも病院勤務医は常に呼び出し可能な体制に置かれ、自分や、家族や、恋人との時間などは常に犠牲になります。
　せめて、もう少し医師が多ければ交代制をしいて完全フリーの日を作れるのですが、悲しいかなそんな時代はやってきそうにありません。医者、とくに病院の勤務医という職業はまともな社会生活を送れる職種ではありません。

　それでも、目の前の患者を救うために、ついがんばってしまうのでした。