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臨床の現場より

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カテゴリ:診療
 本日はやや専門的な内容になります。明日は今年初めてのロングオペの予定が入っています。術式は、「咽喉頭摘出・右根治的頚部郭清・左保存的頚部郭清・遊離回盲部移植による食道音声再建術」となります。(長い!)
 下咽頭や、喉頭といった場所に癌ができ、摘出以外に根治させる方法が無い場合、手術で喉頭といって、声帯がある場所を一緒にとらざるを得ませんが、患者さんの声は失われます。つまり、術後は一生声が出せなくなってしまうのです。この声を再建する方法の一つとして考えられたのが上記の術式で、回盲弁という弁を使って、食物の誤嚥を防ぐのと同時に声を獲得するものです。勿論、元通りの声が出るわけではなく、だみ声になりますが、声の性質としては、声帯の形だけではなく、口の中の形態や鼻の形が密接に関係していますから、なんとなく本来の声に近い感じになります。
 この術式を考え出したのは外科の先生ですが、現在ではもっぱら耳鼻咽喉科・頭頚部外科で行われます。head&neckはおおよそ25例の手術の経験がありますが、おそらくは本邦有数と思っています。原理は単純なのですが、術式にちょっとしたコツがあり、いい声を出すために小細工の類のことを追加してあります。音声再建には、ボイスボタンという器具を使う方法もありますが、交換の手間やコスト、合併症などを考えると、個人的にはかなり優れた再建術式と思っていますが、なぜか全国的には主流にならないようです。
 おおよそ12時間かかる手術なので、そうそう連日できるわけもなく、また先日書いたようにhead&neckの体力が年齢と共に低下してゆけば耐えられないでしょう。しかし、今のところは県下ではこの手術の第一人者として、不幸にも声をうしなう運命にある患者さんに、一人でも多くまた音声を獲得させてあげたいと思っています。

 たまには宣伝をしてみたのでした。

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最終更新日  2008.01.15 23:21:58
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