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カテゴリ:医療行政
ジェネリック医薬品とは、「後発品」「ゾロ」とも呼ばれています。例えばipodは先発品。その他後から出てきたデジタルオーディオプレーヤーはジェネリックですね。ただ、家電と違い、医薬品は身体の中に入り作用を及ぼすものですから、簡単に代替品を選んでよいか不安が残ります。そこで、以下のニュース。
2008.2.19 共同通信社より 先発医薬品と主成分は同じで効き目も同じとされる後発医薬品(後発薬)を患者が希望すれば、医師に頼まなくても、薬局で簡単に出してもらえるようになる。価格は先発薬より7割から3割ほど安いため、患者が後発薬を選べば薬代は少なくて済む。 後発薬はジェネリック医薬品とも呼ばれており、今は使いたい時に医師に頼んで処方せんの「保険医署名」欄に、署名または記名・押印してもらう必要がある。 これが4月からは、医師が後発薬に変更するべきでないと判断した場合に限り、署名や記名などをする様式に変わる。 医療費のうち、かなりの割合を占めるのが薬剤費です。国はこれを安価にするため、上の記事のように、値段の安いジェネリックを推奨しています。実際、アメリカやドイツはジェネリック率が高く、これを根拠に経済的メリットを前面に押し出しているようです。しかし、日本のジェネリックの定義はアメリカやドイツとはまったく異なります。 アメリカなどのジェネリックは製造工程、使用材料、製品管理の基準など全てを開発社にオープンにさせ、それと全く同様の方 式で同様のものを創ってある薬をジェネリックというそうです。 これなら、ジェネリックといっても「同等の作用」が認められるはずです。 しかし日本でのジェネリックは、主成分の含有量だけが同じならば、あとの製造工程や賦形剤などの製薬技術に関しては、規制がありません。 これでは、開発元の薬剤とジェネリックとの効果発現、副作用に違いがでるのです。例えば、いくら薬効成分が同じでも、胃の中で溶けにくかったりします。添加物も違い、ひどい場合は薬剤がそのままの形で便に出てきたり、下痢や便秘などの症状が強くでたりすることもあります。 こうした事実は、一般の方に知られていません。さらにお役人がずるいのは、「医師が後発薬に変更するべきでないと判断した場合に限り、署名や記名などをする・・ 」とありますが、これはつまり、 署名をしなかった→変更を容認した→その過失は当然医師にある・・ というロジックを持って責任を医師に転嫁している点です。これまでの多くの医師の考えでは、ジェネリックに変更した場合、値段や副作用を考慮して各患者さんが判断しているわけで、自己責任で行っていただいているという印象でした。しかし、head&neckは最近これに気づいて、ジェネリックOKに印鑑を押すのを止めました。逆に、4月からは「ジェネリック不可」に印鑑を押そうと思っています。 もちろん、信頼できるジェネリックもあります。先発品に関して言えば、やや法外とも言える値段設定になっているものがありますから(この辺はおそらく発売元の製薬会社に天下り職員が居るかどうかに関係ありそうです)、一概には言えません。ただ、ジェネリックの中には、すべて中国で生産しているような薬もあるということを知っておいたほうが良いと思います。 何を信用してよいかわからない世の中になってきつつあるとつくづく感じるのでした。 ←上ったり下がったり苦闘中。・・一日一回ポチっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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