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カテゴリ:医療制度
 さて5年前から、大学の医学部を卒業し、医師国家試験に合格した医師に、2年間の臨床研修が義務づけられました。この2年間の義務を果たさなければ保険医になることができません。つまり、臨床研修をしなければ美容などの自由診療以外の医療はできないので、必然的にほぼ全ての新卒医師がこの研修をすることになります。もちろん生理学や病理学などの基礎医学や、法医学や保健所の医務技官にこの資格は不要ですが、基礎医学だけで一生、十分な収入を得るのは難しいので、後々の事を考えるとこの研修は欠かせません。ですから、実質は医学部が8年になったのと同じと考えて差し支えありません。ただし学生と違う点は、臨床研修病院で、上級医の管理下に保険医療行為ができることと、保証された給料が貰えることです。この2年間の研修をどの病院でやるかは学生の自由に任されていますが、一つの病院で受け入れできる人数は限られており、これを全国規模で割り振る制度をマッチングと言います。マッチングの段階では学生は自分の希望する病院を順位付けして提出します。
 当然、学生も自分の将来がかかっていますから必死で情報をリサーチし、医学部の6年ともなると希望する病院の見学に出かけます。新制度施行前には無かったことで、かつては医学部というのは就職活動などせずとも医局へ入れば職が確保されており、それを恩として新卒医師たちは医局人事に従っている所がありましたが、今の学生は、他学部と同様にリクルート活動が必須になってきているのです。当然、症例も多く指導医も多い病院は競争率が高く、12名の募集に50人以上応募がきたりしますから、選抜試験をすることになります。こうして、マグネットホスピタルは誕生しました。
 ただ、昨今明らかになってきているように、日本の医療現場は極端なまでの医師不足ですから、市中病院であっても医師は欲しいし、研修医のほうもシステムの整った病院に長く居たいのは当然です。そんな思惑もあって、初期研修が終わった後も専門科の研修を引き続き同じ病院でしたいという若い医師は多く、その個々の評価で各科に就職していきます。専門科には各学会が主催する専門医制度があり、彼らはこれを受験する資格ができるまで「後期研修医」という名前で病院と契約し、病院固定の医師になるわけです。
 ところが、後期研修医を指導する立場の医師は多くは、前に述べたように医局人事で病院に配属されてきています。部長クラスはさすがに大学に戻ることを考えてはいない医師が多いのですが、医局員であることはかわりありません。大学医局と病院の板ばさみになるわけです。
 科によっては、かなり強硬な態度を取る医局もあります。例えば、後期研修医として入ってきた医師は医局に入局を強要するところもあります。後期研修医が折れればすんなりこれまでの体制で行きますが、部長や上司が医局人事に辟易しているところだと、全員が医局から退局してしまったり、逆に教授の逆鱗に触れて、反抗した医師以外の全員を引き上げるなんてことも起きます。
 現在、静かにマグネットホスピタルと大学医局が綱引きをしているわけです。しかし、マグネットホスピタルにもいいことばかりではありません。
 次回は、マグネットホスピタルの先駆けである、がんセンターの例を挙げましょう。

まだまだ続くのでした。



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最終更新日  2008.04.06 18:18:15
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