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カテゴリ:日々のこと
昨日より横浜で麻酔学会が開かれており、当院の手術室も半ば開店休業状態です。もちろん待機の麻酔科医はちゃんと居て緊急手術には対応してくれますが、予定手術はお休みです。head&neckの病院は年間全麻酔科管理症例が7000件を超え、全国的にもかなり上位に入る施設ですが、それだけに麻酔科の先生に負うところも大きく、彼らが休みをとると外科系の医師は一気に暇になります。普段から自分たちの医療をいかに麻酔科に頼っているかを痛感します。
例えばhead&neckの科は週に3日、月水金で1列半の手術枠をもらっています。大きな病院なので、難しい症例が多く、ほとんどが全身麻酔でお願いしています。1列半というのは、午前から午後まで使用できる手術室が1部屋、午後から使用できる手術室が1部屋あるという意味です。年間に800件強の手術件数があるので、1週間に16件、つまり手術日は一日平均5~6件の手術をこなしている計算になります。head&neckは金曜日は朝から手術のために外来はありませんから、普段の金曜日は朝から晩まで手術室にいます。これまで何度も書いてきたように、手術というのは多かれ少なかれ医師に緊張を強いるので、手術日にはかなりのアドレナリンが分泌される身体になっているみたいです。偶然にも前に居た病院も、その前の病院も金曜日が手術日で、十年以上かけて身体に染み付いた習慣はなかなかはずれるものではありません。朝から病棟の回診と外来をいつも以上の人出をかけてこなすと仕事が無くなって、11時ごろにはなんだか通常業務が終わり、何となく落ち着きません。 普段あまり行かない病院の医師ラウンジに行ってみると、いつもよりも医師数が多い。。みんな手持ち無沙汰でうろうろしています。自販機のコーヒーは売り切れ、皆新聞なんか読んでいて、いつもガラガラのテーブルにもたくさん医師が座ってたむろしています。良く見ると全員外科系・・・。 少し目端のきく先生だと、この時期を利用して有給をとったり早めの夏休みをとったりしているようですが、あまり後先考えずに日々仕事に追われているとこんな時期があることをすっかり忘れてしまうので、実際にやってくると「あ、そうか」と気づくというのが真相です。 久々にゆっくり昼休みがとれたので、部下を連れて病院の近くの店にランチしに行きました。今日はお天気も良くて、外を歩くのが気持ちよかったのと、おいしい昼食をとれたので気持ちが朗らかです。午後には書類と病棟の事務等を片付けて、早々に全員に帰宅命令を出し、自分自身も6時には病院を出ました。 しかし、なんとなく朝のうちに分泌されたアドレナリンが消費されていない感じです。何かしようと思う一方、どうせまた来週は目一杯手術を詰め込んで忙しいのだからこんなときくらい早く帰宅しなければと考えたり。病院の玄関を出るときに外が明るくて「いいのかな??」と思ってしまったり。 自分も立派なワーカホリックだな、と思ったのでした。 ←参加中、一日一回のぽちを。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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