|
カテゴリ:こんな医者います
今年就職した二人目の後期研修医K2先生は、もともと当院の前期研修医として2年間働いていた女性医師です。出身大学もhead&neckと同じで、どうやらhead&neckが大学に助手として勤務しているときにポリクリで耳鼻科を回ってきたときに色々と指導したらしいのですが、こちらは全く記憶にありません。各科ローテート中も耳鼻科のことを忘れずにいてくれたらしく、医師になって3年目で晴れて耳鼻科医としての一歩を踏み出したわけです。
さすがに2年間同じ病院にいるとシステムは熟知しているので、雑用は鼻歌交じりでこなします。その分、自分の学びたいことや手術見学の時間が取れるわけで、同じ病院でそのまま研修を続けるメリットは大きいなと思います。 K2先生は吸引マニアです。外見はかなり美人女医なのですが、彼女が何より愛しているのは蓄膿の患者さんの鼻汁をずるずると吸引して掃除することです。術後の患者さんでは鼻汁に血液が混じり、粘調度はかなりあがりますが、このねばねばの鼻腔を掃除させるといつまででもやっています。患者さんが涙目になろうが時間がたとうがお構いなし。最期のひと吸いを終えるまであきらめません。とはいえ、研修医なので技術的にはまだまだ未熟です。こちらが見かねて「おい、そろそろ替わろうか」というと、何とも悲しそうな顔をします。その顔をみると、なんとなく悪いことを言ったかなという気になって、「じゃあもう少しやる?」と聞くと、顔を後ろにぱあっと光が差したような満面の笑顔で「はい!」と答えます。 ・・飲み会では、K2先生はうちの科一番の酒豪です。ビール、日本酒、焼酎、ワインとなんでもOK。今日は飲みに行きそうだなという雰囲気を感じ取ると、夕方から決して水分は取りません。夜のビールの最初の一口のために、長い忍耐を自らに科し、仕事が終わりそうになると自分から率先してお店の予約に走ります。生ビールを注文するときの声は何より嬉しそうで、長らく待ちわびた最初の一杯はほぼイッキに飲み干します。周りの男どもがべろんべろんに酔っ払っても、一人しゃっきりとしてお会計を徴収し、撤収した後は自転車で元気に帰宅してゆきます。 末恐ろしい女医さんなのでした。 ←参加中、一日一回のぽちを。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[こんな医者います] カテゴリの最新記事
|