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臨床の現場より

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カテゴリ:診療
 毎年、この時期になると花粉症がひどくなります。今年はとくにスギ花粉の飛散量が多く、普段ならば症状の出ない人も結構鼻水や目のかゆみで苦しんでいるようで、head&neckの外来でもたくさんの患者さんが来院されています。花粉症とは、花粉によって引き起こされる鼻や目のアレルギーの総称ですが、正式な医学病名ではありません。正式には鼻の症状はアレルギー性鼻炎ですし、目の症状はアレルギー性結膜炎と名づけられています。
 head&neckは耳鼻科ですので、主にアレルギー性鼻炎に対して処方をしますが、鼻の症状がある人は目の症状も併発しており、来院したついでにと目薬も処方します。すると、医療保険上は上記の二つの病名をつけることが必要になってきます。かくして、2月と3月の耳鼻科の病名で最多のものは「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」となり、第二位に眼科の病名が躍り出るという妙な結果になるわけです。
 それはともかく、この花粉症、当人にとっては大変です。鼻づまりで夜も寝れない、口呼吸になるのでのどは痛む、目がかゆくて充血し、ひどい人になると結膜(目の白いところにある粘膜)がぶよぶよにむくみます。いまや日本人の半分以上と言われる国民病ですが、程度は人それぞれで、少しかゆい程度で済む人から、生活に支障をきたすほどの激しい症状が出る人まで色々です。
 head&neck自身もスギ花粉症がありますから、効く薬を探すのは必死です。だって、外来で症状を出しながら処方しても患者さんは信じてくれませんから、自分自身効果ある薬を飲まないとどうしようも無いのです。
 少し専門的に話をしますと、アレルギー性鼻炎の治療にもちゃんとしたガイドラインと言うものがあります。まともな耳鼻科医ならばそんなものは読まなくても常識なのですが、開業の内科の先生方には役に立つ代物です。それにも記載がありますが、効果が強いのは飲み薬や注射のステロイド薬ですが、これは副作用が多く危険なので推奨されません。お勧めされるのは抗アレルギー剤といって副作用をなるべく抑えた内服を定期的に服用し、症状の強いときだけ点鼻点眼の外用薬を併用する方法で、これならば長期的に使用しても大きな問題は起きません。
 しかし、世の中には即効性を求める患者さんと、即効性にとらわれる医師がいるもので、いまだに「1シーズンに一度注射すれば大丈夫」という治療を実践されている方もいます。これは上記のステロイド注射で、長期行うと内蔵がぼろぼろになり、糖尿や副腎萎縮、月経異常、不妊などを引き起こします。スポーツでも禁止されているドーピングと同じで、身体には決してよいものではありません。
 
 というわけで、国民病の花粉症、専門医での診察をお勧めするのでした。





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最終更新日  2009.03.19 01:02:52
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