「グローブをはめてブクロでブログを描いたら、それは血煙のプロローグだった」
何故か知らぬが、ブログを描いてしまう。もう2年くらい、描いてるような気がする。すでに、目的も、目標もなく、「王さまの耳は、王さまの耳」と、深い井戸の中に、叫んでいる。だからといって、最初、目標があったかというと、別になく、やはり、深い井戸に向かって、唇を動かしたときに、垂れてしまう、小さな唾液の粒が、ぽちょんという、波紋となって拡がるのが、面白いかったのだろう。自販機に120円入れて、ボタンを押すと、必ず缶コーヒーが出てくる、都会のコミュニケーションに近い。たとえば、夜、新宿から、相模大野まで、歩いて帰るとすると、道標となるのは、自販機だ。誰もいない、薄闇に光っている、自販機は、宇宙に漂うブイだ。誰もいない、アスファルトを延々と歩いている。だんだん、さみしくなる。いろいろな記憶が、煙幕のように、海馬を包囲しはじめる。知らぬ間に、ひとりごとが多くなる。徐々に、危ないひとになっている。「2+2=1」「2+2=1」などと、つぶやきはじめたら、イエローカードだ。そんなとき、糖分&水分の補給に、自販機は、使われる。だが、すでに、5,6本目だ。こんなことじゃ、成人病まっしぐらではないか。なぜ。コインを入れてしまうのか。ガラガラゴットン。こちらからのINPUTに、正確に反応するOUTPUT。最・最・最低限のコミュニケーションが成立する。すると、安心してまう。そして、必要もないのに、自販機コミュニケーションが、目的地につくまで、延々と繰り返される。ぴちょん、ぴちょん。深い井戸の中に、しずくが落ちる。周りは、しずまりかえっている。地球は自転している。聞こえるはずもないけど、耳鳴りが大きくなる。がちゃこん。がちゃこん。歩くたびに、空き缶が、地上に、殖えてゆく。