今年も出会ったオトコ
疲れた。この土日は結婚式場での配膳バイトではなく、人材派遣からの紹介で家電の展示即売会の受付の仕事だった。昨日は、来場したお客に記念品を渡す係。今日は、会場内で一日中無料コーヒーを作り続けた。招待状を持っている客とはいえ、コーヒーのタダ飲み。記念品だけもらって帰る。こんな客も結構いる。そりゃそうだろう。量販店に行けば安く売ってんだからさ。そして、今回も来ていた、キモい独身店員。ズボンの丈も短いって。くるぶし出てるよ~。自分の家が販売代理店なのだろう。このキモい、ハッキリしない息子が客の相手じゃ、客も引くよなぁ、と毎回思いながら、その店員に睨みをビンビン飛ばし続けたリコ。飛ばし続けるには、理由があった。去年も同じイベントの手伝いをしたリコはこのキモ店員と同い年ということを知る。そして、同じことを知ったこのキモ店員は今年も妙にリコの視界に入るところをウロウロしては、リコの方を見、昨日も何度も用もないくせにウロウロするのだった。ウゼぇな。「誰かさ、アイツに紹介してやってよ」と他の販売店のオジさんも呆れ加減で言っていた。リコの近所の販売店のヨウヘイ君が「リコさんのこと『怖いから、いい』って言ってましたよ。昨日のコーヒー係の女の子を気に入ったみたいっすよ」あ、そ。このリコのビンビンの冷たい視線を読めただけ褒めてやろう。あぁ、どこもかしこも。どいつもこいつも。「そんな態度しちゃうから、男ができないんすよ」とヨウヘイ君に言われる始末。でもぉ、でもぉ、好きな男の前ではこんな態度取らないもん!ぷんぷん!そして、有ろうことか、イベントも終わろうとする頃に、キモ店員に話し掛けられた。「・・年いくつですか?S44年生まれ?・・何月生まれですか?若く見えますよね?」あのさ、去年も全く同じこと、あんたに聞かれたんだけど。でもって、今年も出てるよ・・鼻毛が!