東京日帰り旅行
今年の旅行のしめくくりは、仕事/遊びで何度も行った東京旅行。しかも日帰り。当初は、海外出張に行ったときにラウンジが使えたらいいな、というのがきっかけだった。しかし、転職して行き先が変わったので、この目的が達せられるかは微妙(笑)振り返ると、いろいろなことがあった。好奇心が強いくせに見ず知らずのモノが苦手な、猫型な性格の私にはひとつひとつが貴重な経験だった。今日は予約をしていないので慌てることなく伊丹空港へ向かう。途中、雪が降っているのが見えた。寒う~。えらい日に行くことにしてしまった。天気が悪ければ揺れるだろうなぁ。伊丹空港で回数券を買おうと券売機に向かう。それらしき選択肢が見当たらなかったので、係員に尋ねると、とても丁寧に教えてくれた。飛行機でよかった、と思う瞬間だ。でも、2階の便利なカウンターがスーパーシート客用に変わっていたのは、怒っている人もいるだろうなぁ。ここのカウンターの機械とは相性が悪くて、係員の人を慌てさせることが2度あったが。今日は預けるほどの手荷物を持っていないのでそのまま搭乗口へ。手荷物検査場に、パソコンを持って初めて通過した。こっちはちょっと緊張していたが、当然向こうは慣れたものだった。検査でパソコンを別にするのが面倒くさいけど。いつものように階段を降りて搭乗口へ...とその前に、せっかく使えるのだからラウンジを見ていこう。入り口では係員が他の客の応対をしていた。横を通りすぎようとすると、予想通り呼び止められた。航空券を見せて通してもらう。中は一般客向けの待ち合いロビーと違い、調度品は豪華だ。しかも休日の朝のせいか、人は少ない。セルフサービスの無料ドリンクとパソコン用の電源があるのがありがたい。しかも無線LANも使える。周りを見ると、スーツを着た土曜日も仕事の人もいたし、業界紙に目を通している人もいた。少し離れたところにいる初老の紳士のパソコンの壁紙は、女性と一緒に写っている写真だった。パソコンを広げて、コーヒーをすすって(かなりアメリカンで私の口に合わなかった)、パソコンを少し触ったらもう出発の時間だ。ラウンジでパソコンをいじるのは、乗継ぎでもない限り難しそうだ。飛行機に乗り込む。東京便はジャンボジェットのことが多いのだが、今日はトリプルセブンだ。予想通り空いていて、B777の中央列は人がまばら、という感じだった。夏休みならテーマパークへ行く家族連れを多く見かけるのだが、今日は半分位しか乗っていないのでは。飛行機は定刻にドアクローズ。巨体はのろのろと滑走路の端に向けてタキシングを開始する。滑走路の手前で一旦停止。まもなくANAの飛行機が着陸してくる。滑走路が空くのを待って、離陸位置まで動いていく。離陸を告げる警告音が鳴る。エンジン音が大きくなり、いよいよ離陸だ。燃料を満載すると外国へ行ける機体だが、今日は1時間弱のフライトなので、滑走路の真ん中あたりで地上を離れる。伊丹空港を北に向かって離陸すると例外なく左ターンする。今日のフライトは心なしかターンの回転半径が小さいような気がした。今日は風がきついのか、B777の巨体もぐらぐら揺れている。まもなく雲に入って外は見えなくなった。しばらく飛んで見えた町並みは雪化粧を施されていた。その後も、普段は真下は海だと記憶しているが、陸地の上を飛んでいる。ドリンクサービスが終わった頃、操縦席からのアナウンスがある。静岡県焼津付近を飛んでいるとのこと。まもなく降下を開始するが、揺れることが予想されるそうだ。機が降下を開始すると、機体の揺れが大きくなった。大島の上空を通過したあたりで雲に突っ込み、機体はがっくんがっくんと揺れだ。横揺れや、乗り上げるような揺れなら平気だが、下にすとんと落ちるような揺れは苦手だ。房総半島の上空に差しかかった後も機は揺れ続けた。スクリーンには何も写っていない。いつもは客室乗務員が手動で切り替えるようだ。今日は機が揺れているので切り替えができないらしい。羽田に着陸するときは、まっすぐ空港へ行かずにあちこちと方向を変えながら空港へと向かう。そのうち機は直進するようになった。地上の風景はどんどん大きくなる。ビルの高さと同じ高さになった、と思ったら機は滑走路に滑り込む。いつもはモニタで空港を捕らえるところを見ることができるのだが、今日は見れなかったので少し不安だった。時計を見ると定刻だ。地上を走る新幹線だったら遅れただろう。羽田空港の到着口は一階だが、帰りの便の予約のため2階に向かう。券売機のところで、回数券のフォルダーを開くと、係りの人がチェックイン機の方ですと教えてくれた。飛行機の地上係員は大抵の場合困っているような人には声をかけてくれる。これが新幹線だと....というわけで、去年から飛行機のファンになってしまった。予約を無事に済ませ、友人との待ち合わせ場所へ向かう。事前に調べた乗り換え案内では、京急の方が安いと出ていたが、きっぷを買うのが面倒なのでSuicaが使えるモノレールへと向かう。すっかりJR東日本の思うツボだ。ホームに着いた時には出発直前だった便を見逃して、次の便に乗る。4人かげのボックス席で落ち着く。すると、次の出発までにぞろぞろと人が乗り込んで来る。ボックス席がすべて埋まった頃に5人の家族連れがやってきた。私が座っているボックス席には私以外誰も座っていない。そこで空いている隣のボックスに黙って移動した。親は恐縮していたが、子供にとって親と離れている時間は不安なものだ。ましてや見ず知らずのお兄さん(?)がいると緊張するだろう。モノレールの中ではもっぱら睡眠の補給に務めた。モノレールから山手線に乗り換え。京浜東北線の快速とどっちが早いかと思ったが、今日は寒いので入ってきた列車に乗り込む。待ち合わせ時間の少し前に両国駅に到着。友人に到着のメールを送り、本を読みながら待つ。いつものパターンなら、奴は少し遅れてくるはずだ。案の定「すいません、もうすぐ着きます」との返事。友人と合流し、昼食をマクドナルドで、と思ったら大混雑していたので近くのモスバーガーへ。彼は私のかばんを見て「ノートパソコンでも入っているんですか」ときた。うっ、図星だ。モスバーガーで自慢のZを見せる。彼は関東でパソコン関係の仕事をしているので、設定をいじって、いろいろとアドバイスをしてくれた。ほぼ標準の設定にしているのだが、バッテリ駆動時はコンボドライブを使わないようにするとバッテリの持ちがよくなるそうだ。またソニーのPCでは、メモリスティックを使わない設定にすると、CPUの省電力状態がもう一段低くなると教えてくれた。腹ごしらえを終えて、今日の一つ目の目的「平賀源内展」を見に江戸東京博物館へ。ここは以前、別の展示会を見に来たことがある。平常展の、太秦映画村のような江戸と東京のジオラマも見どころだが、今日は特別展のみだ。平賀源内展は空いていた。平賀源内とその時代、といった感じのないようで、江戸時代につくられた精密な図鑑などの展示があった。でも、個人的にいちばん面白いと思ったのは、現代版エレキテルかな。併設の計量展も見る。メートル原器やキログラム原器の実物および模型を見ることができた。キログラム原器は思ったよりも小さかった。さらに会場出口付近には、現代の計測器ということで、X線で成分を分析する機械と、超精密なはかりがあった。続いて秋葉原へと向かう。彼は商売柄、秋葉原には情報収集のため足を運んでいるのか、行動に無駄がない。ただ、ボーナスが出た後の週末なので人が多く、彼のよく行く喫茶店は満席だった。喫茶店で一休みをすると、もう暗くなってきた。寒さと人通りの多さで疲れたのと、腹が減ってきたので夕食にする。帰りは品川から京急で帰ることにして、新幹線の駅ができて話題のスポット、品川駅へ。品川プリンスホテルとは線路を隔てた反対側にあるビルで食べ物屋を探す。前に彼と品川で会ったときは居酒屋だったが、最近そういう建物ができたのだろうか?今年は東京へ来る時は100%飛行機だったので、東海道新幹線品川駅を見るのはは初めてだ。ここのそば屋で夕食を摂り、まだ時間があったので駅と同じレベルにある喫茶店で一息。彼も私も、前の会社を辞めてしまったのだが、話題は前の会社での苦難の歴史が多かった。それに混じえて話す、今の会社の愚痴。愚痴といっても、前の会社ほど悪い状況ではないので、結局「今もいろいろ不満もあるけど、あの時はひどかったなあ」と言う結論になってしまう(笑)。時間になったので帰路につく。彼は夜型なので、一日はまだこれから、有楽町のビックカメラに立ち寄る、とのことだ。パスネットのカードは九州で落とした荷物の中に入っていたので、400円出してきっぷを買う。羽田と言えば、かつてはモノレールだったのだが、京急の方が早くて安い場合も多い。モノレールもJR東日本と手を組んで、というかJR東日本の子会社になって反撃に必死だろう。羽田も人は多くなかったが、手荷物検査場は混んでいた。会社の同僚にお土産を買うのを忘れたが、東京に来たことは黙っておけばいいだろう(笑)。(あと少し続く)