カテゴリ:自転車&アイテム
いえ、別にOyajiが嫌世的になって傍若無人な振る舞いをしまくっているって話じゃないんですよ。
自転車に乗っているといつの間にかフロントがアウターで、リアがローというタブーな組み合わせ(たすきがけ)になっちゃっている(つまりアウトロー)という自戒の言葉なんであります。 アウトロー自体、チェーンやギア板を痛めるという悪影響がありますが、その先にはもっと深刻な問題が待ち構えています。 ギア選択が禁断のアウトローになるのは、ほぼ間違いなく上り坂です。それも初めて上る坂でよくなります。 自分の貧脚と上り坂が終わるまでの事をあまり考えずに、暢気にもフロントアウターのまま上り坂に突入するところから悲劇は始まります。 坂を上っているとだんだんキツくなってくるわけで、当然のようにリアをローへシフトしていきます。で、思ったより坂が長かったりすると、ついうっかり、リアが一番軽いギアまでたどり着いてしまいます。 更に「いよいよアカン」となった時にフロントをインナーにいきなり落とそうとするわけです。 そうするとフロントのギアチェンジ直前はフロントアウターとリアローの「たすきがけ」の組み合わせになっているわけですから、チェーンのフロント側は内側に移動する力が働いていて、リア側は逆に外側に行こうとする力が働いています。 チェーンは小さな金属板をつなぎあわせたものですから、基本的に真っ直ぐに使う構造なんですよね。だからたすきがけで無理やり曲がった状態になっていると真っ直ぐに戻ろうとする力が働いているわけです。 で、そこへ来ていきなりのフロントチェンジによってFDがチェーンを内側に押すわけですから、チェーンリングの歯による呪縛から解き放たれたチェーンは勢いよく内側へ飛んで、インナーを飛び越してフレームの間に飛び込む・・・と、まあそういう具合にチェーンが内側に外れるわけです。 しかもこのシチュエーションは上り坂であるため、チェーンには相応のトルクがかかっているので飛び出すときにかかっていたトルクも手伝って、チェーンが飛び出す勢いが更に増しているというわけなのです。 インナーの内側にチェーンが落ちると、落ちたチェーンによってフレームを削ってしまうばかりか、場合によってはチェーンリングとBBの隙間に噛み込んで取れなくなってしまうこともあります。こうなるともう走行不能。フレームにも傷がついて精神的なダメージも大きくなります。 アウター×ローでトルクをかけながら坂を上りつつ、フロントをインナーに落とすとかなりの確率でチェーンが落ちるというのは経験則的にも自転車乗りの方は知っているので普通はやらないと思いますが、Oyajiの場合は知っていてもやっちゃうわけで始末が悪いのです。 つまりは「気がつけばアウトロー」です(涙) シフトタイミングについては、もう随分前にブログで書いていました。 2009年6月3日 シフトチェンジのタイミング 要するにフロントギアのチェンジはギア比が近くなるタイミングで早めに切り換え、フロントのシフト操作は単独ではなくリアの操作を同時に行うべきという話でした。 つまりフロントをアウターからインナーに切り替えるタイミングは上の表のコンパクト(左側)でいうと、50T×19Tから34T×16Tへの切り替えがギリギリの許容範囲で、フロントをアウターからインナーに切り替えながらリアを3枚上げる・・・それでもレシオは2.63から2.13へ大きく変わるしトルクも抜かないといけないというシビアな話です。 ところが当時の記事を読んでいると「新型のメリット」にも触れていました。 実は今回この話を再び書いているのは、先日のNXRのシェイクダウンで最も印象深かったのが7900DURA-ACEのシフト性能だったからなんです。そりゃもうビックリでした。 上の表で「不適」と書いてグレーアウトしている組み合わせでもスムーズにチェンジが可能でした。あの「チャリチャリ音」もまるで無いのです。 「ああ、なんでもっと早くから新型にしなかったんだろう」ってマジで後悔したくらいです。つまりそれほど今までと違うのでした。 早い話、トルクをかけながらでも50T-23Tから34T-18Tへシフトダウンできちゃうんです。自分が上達したかのような錯覚をしてしまいそうです。 機構的な部分はよく判りませんが、たすきがけでもスムーズなシフトが可能な上、シフト動作自体が非常に早いんです。 あまりオススメは出来ないんですけど25Tからでもいけると思います・・・。つまるところ、ドン詰まりだったアウトローからでも復帰可能なんです。 やっぱり、「初心者こそ新型の上位グレードを選ぶべき」なんですよ! 「初心者だからTIAGRAでいいや」ではなく、「初心者だからこそULTEGRA又はDURA」です。 で、上達したら(最初からDURAじゃ上達しないという話もありますが・・・)TIAGRAで十分ですよね。さあ、ベテランさんのDURAと自分の105やTIAGRAを交換してもらっちゃいましょう! とまあ冗談はさておき、たとえDURAだってチェーンの内側脱落の危険性はゼロじゃありません。フレームをガリガリやって泣く前に対策はとっておきましょう。 今回NXRにはShopの方の手配でチェーンドロップキャッチャーを装着しておいて頂きました。 これまでSix13ではFDがバンド式だったのでチェーンウォッチャーを使っていましたが、NXRはFD台座が直付けなのでチェーンドロップキャッチャーの方がスッキリします。 こんな小さなツールではありますが、「転ばぬ先の杖」として用意しておいて損はないと思います。 そうそう、電動DURAなら更にシフトはラクなようです。初心者こそ電動DURAなんですかね(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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