こうも寒い日が続くと自転車に乗る気は全くしなくなるのですが、逆にあれこれと弄ってみたくなるのが人情というもの（ではないか・・・）

　OyajiのRaleigh RS-Rはまだ購入してから日も浅いので走行距離も70Km程度とまだまだ新品同様。タイヤにもまだヒゲが残っているかってくらいの初々しさです。



　この自転車は普通のロードと同じキャリパーブレーキを使う仕様なので、購入時に67系Ultegraに換えました。（標準装備ではTiagraですが性能に若干不安があるので）



　ですので、タイヤもロードと同じ太さのものを使うことになります。

　ロードのタイヤの場合、太さの表記は大抵23とか25とかmm（ﾐﾘ）表示になっていて、これは統一規格であるところのＥＴＲＴＯ表示と同じです。（実際はETRTOでは23-622とか25-622と表示され、タイヤ幅 [mm]-リム径 [mm](ビード座直径)を表しています）

　一般にロードのリム径は「700c」とか「650c」などと統一した呼び方をされています。ですので「700cの23」とか「650cの20」等と表現していればサイズ違いは起きません。

　※650Bと650Cはサイズが違いますのでご注意

　これに対してMTBやミニベロでは18インチとか20インチといったインチ表示で流通しており、これが複数の規格の違いを判りにくくしています。

　このブログでも特に20インチの規格の判りにくさは何度も取り上げていますので今更深くは書きませんが、簡単に言うとWO規格とHE規格の2つが存在していて両者は共に20インチと呼ばれながらも全く大きさが違うので互換性ゼロということなのです。

　WO規格はETRTO表示だとｘｘ-451と表示され、HE規格はｘｘ-406と表示されます。リム系が4センチ以上も違うのに同じ20インチというのは納得できませんが、「両者は全くの別物」として認識する他ありません。

　流通量で言えば406、つまりHE規格が圧倒的に多く、WO規格（451）を採用する車種は限定されています。従ってWO規格用の451サイズのタイヤも必然的に種類や流通量が少なくなっています。

　Oyajiのミニベロ（Raleigh RS-R）は20インチホイールですが、流通量としては少ない方のWO規格、つまりETRTOの451となっております。

　一般的なHE（406）ではタイヤの幅もカラーも様々なものが流通していて、自転車に合わせた色や好みの太さを選択して楽しむことが出来ますが、451サイズに適合するタイヤは非常に少なく、またタイヤ幅の展開も限られています。

　しかも451サイズのタイヤの殆どが20-1 1/8（一般にWOでは分数表記、HEでは少数表記）で、ETRTOでは28-451です。

　タイヤ幅28ﾐﾘというと、一般にはクロスバイク等に採用される幅になり、ロードで使われるキャリパーブレーキには太すぎます。（そのためクロスバイクではVブレーキを使う事が多くなっています）

　で、Raleighではどうかと言えば、フォークの幅や高さを見る限りでは 20-1 1/8がギリギリ入りそうな気もしますが、余裕も無く、ブレーキの事も考えると採用できません。

　※1 1/8タイヤでキャリパーブレーキは問題なく使えます。但し、フレームによっては 28mmのタイヤだとフォークやブレーキアーチに干渉して使えない場合がありますので注意が必要です。

　そうなると20-1つまり23-451が現時点では唯一の選択肢となり、このサイズのタイヤを探すことになります。25mmのタイヤがあれば、それも選択肢としては入りますけど・・・・・・・無い。（判っていましたが）

　また、23mmのタイヤも、市場で見かけることは殆どありません。



　標準装備の"KENDA　KONTENDER"が今のところ唯一の選択肢のような感じなのですが、これがまたジャパンオフィシャルサイトにも載っていないという・・・・

　最早、絶滅危惧種なのか？という不安を感じた方もいらっしゃるはず。

　ちょっと調べてみましたが、実際に23-451の自転車用タイヤを作っているメーカーは殆ど無いようです。つまり唯一の選択肢ではなく、選択肢は無かったのであります。





　チューブも451では20-1 1/8が最も細く、20-1は何処にも売っていません。





　じゃあこの標準装備品のKONTENDERとは何者なんだ？




　その答えはKENDAのオフィシャルサイトにありました。


　つまり、23-451サイズのKONTENDERは競技用車椅子のタイヤだったのです。



　ということで23-451のタイヤをお探しの方はご参考まで。

　でも、ミニベロなのにあえて23mmなんていう細いタイヤを履く必要なんて無いかもしれませんね。