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カテゴリ:アメリカのお店
妹の誕生日が近づいてきたので、妹のリクエストに応じて財布を探しにアウトレットモールへ行く事にした。
これだけ店があればすぐに見つかるだろうとたかをくくっていた私達夫婦だが、何軒もの店を廻って何十個もの財布を見て廻っても夫と私の意見が一致せず、夫が『これいいんじゃない?』と言った物には私がいちゃもんをつけ、私が『これにしようよ。』と言った物には夫が首を振るという有様であった。 まだ廻っていない店も残り少なくなった丁度その時、目の前に現れたのはKENNETH COLE(ケネス・コール)の店、、、。 KENNETH COLEは靴、バッグ、財布、ベルトなどの革製品が充実していることで知られており、ショーケースに飾られている色んなデザインの財布の中から、やっと二人の意見が一致した財布を見つけることが出来たのである。 ~KENNETH COLEは映画制作会社?~ 20年も前は、ニューヨークで靴販売のビジネスを成功させる為にはマンハッタン都心でショールームを開くなどした方がいいという考えが主流だったそうだが、それではお金がかかり過ぎるということで、KENNETH COLE氏はちょっと違う角度からアプローチすることにした。 その方法と言うのが、Trucking business(トラッキング ビジネス:トラック運送業)をしている友人からトレーラーを借りてマンハッタンの中心街に駐車し、そこでシューズ販売を行おうということであった。 KENNETH COLE氏は、これならショールームに高いお金を払わなくても自分の商品を紹介出来るし、名前も多くの人に知ってもらえるだろうと思ったのだが、Mayor(メイヤー:市長)に尋ねた所、『中心街の使用に関して許可が降りるのはここで映画全編を撮影する映画製作会社か、電話会社などの公益事業くらいだろう。』という返事が返ってきたという。 そこでめげない所が個人的に大好きな話なのだが、KENNETH COLE氏はそれなら映画を撮るというフリをして、会社の名前もKenneth Cole, Inc.からKenneth Cole Productions, Inc. (ケネス・コール制作会社)と変えてしまったのである。 そして彼の映画のタイトルは、ずばり"The Birth of a Shoe Company(ザ バース オブ ア シューカンパニー:ある靴屋の誕生)"、、、。(本当に映画を撮影した訳ではないが、丁度イベントの名前になった。) 実際に12メートルもの大きさのトレーラー、そしてモデル達を使ってニューヨークデビューを飾り、二日半のイベントで4万足の靴を販売したそうである。 今や靴などの革製品だけではなく、洋服、そしてサングラス、時計、眼鏡などのアクセサリーまで取り揃えており、Kenneth Cole Reaction(ケネス・コール リアクション)シリーズにおいては子ども用まで揃え、どれもトレンドかつクールでシンプルなデザインが受けていると言えるだろう。 今でもKenneth Cole Productions, Inc. という名前を残しているのがまたユニークだ、、、。 後記: オンラインカタログもユニークで、ネット上でカタログのページがパラパラと捲られているような効果が使用されていて、本当に本をめくっている錯覚さえします。 後、実際に店に足を運んで吃驚したのは、店員さんに頼んで鍵がかかったショーケースを開けてもらったら、何と片ひざをついて扉を支えてくれました。 偶々ものすごく丁寧な店員さんにあっただけなのかもしれませんが、アメリカでああいう風に対応されるのは初めての経験でした。 参考HP: http://www.kennethcole.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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