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ぱくぱく・ふるんの部屋

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November 16, 2006
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仏像 2006年10月3日(火)~12月3日(日)
一木オールスター。奈良・平安から円空・木喰まで

       butuzou1.jpg

木喰仏との再会を、楽しみにしていた仏像展。
だが、今回の目玉はそこではなく、国宝 十一面観音菩薩立像の出展だ。←行ってから知った。
さらに、前後半で目玉の入れ替えがあって、前半の国宝 菩薩半跏像(伝如意輪観音)は見られなかった。←行ってからわかった。

相変わらずの間抜けぶりだが、
雨の土曜日、開館時間目指して家を出る。(が、先立つものは腹ごしらえ=当然の如く着いた時には、とっくに開館。)
ロビーにもひとがウロウロしている。混みこみか?

第一展示室では、小さなガラスケースに納められた小さな小さな仏像を二重三重にひとが取り囲んでいる。これがずっと続くのかと思っただけで、わくわくよりもげっそり感が、襲ってくる。(あの4時間鑑賞の疲れが思い出される)

それが、最初の仏像一目見ただけで、吸いつけられる様な感覚に陥った。ほんとに木?一木彫とはかくもスゴイ技であるのか?!
(これまでも一木彫はみてきたはずだが、工法に着目して見なかった為、驚きもなかった)

  一木彫=いちぼくちょう:一本の木材から仏像を彫り出す


東博HP 第1章 檀像の世界にある写真。
二つの重文 十一面観音菩薩立像
藤原定恵が唐から持ち帰ったとされる像は、「もうこれ以上精巧にできません」いっぱいお飾りも纏って、きれいなきれいな教科書的仏像。
対して、日本人が彫ったであろうとされる菩薩像は、装飾の細かさは上には及ばないが、なんとも優しい魅力に溢れている。腰のしなりも優美で、美しい。
国宝 十一面観音菩薩立像とこのお方を3度も行ったり来たりすることになった。

第二展示室からは像もぐ~~~んと大きくなり、混雑も緩和。

ブラザートム・芦屋雁之介・香取信吾・・・似。
いろいろいらっしゃる。

はぁ~~~~国宝 十一面観音菩薩立像 像高194cm
白洲正子からみうらじゅんまでが、絶賛、夢中になったという超有名菩薩像。
滋賀県向源寺。寺に在っては、見ることが叶わないアングル、光線(まぶしいところもあったが)のなかで360度拝見。
「やっぱり正面だね」とささやく声も耳にしたが、
像の左後ろから斜め前方へという角度に心を射抜かれた。
「今にも動き出しそう」というより、動いている。どういうバランスなのだ?
身体に密着した薄い衣とそよぐ天衣。左腕のライン。
あれ?微笑んでいる?
と、正面にまわると、その微笑みは消え、静かなもの思う菩薩様。

写真で見ても、前半展示の国宝 菩薩半跏像の気高さは、十分感じられる。
入れ替えがあるとは知らず、図録を見て「あれ?これ見た?みてないよね。」と気がつくほど群を抜く美しさ。(百四十余躯展示)
ああ、残念。全く持って残念だ。
(しかし、国立博物館も商売上手。2度足を運ぶように仕組むとは)

円空・木喰の空恐ろしいほどの、偉業をとくと、拝見。
偉業というのも、円空は木っ端仏を含めれば12万体。
60歳を過ぎて彫刻を始めた木喰は、80歳の頃千体造像を発願し、90歳で達成。
100年ほど差があるが、ともに江戸時代の人。
これが、恐れ多く神々しくて近寄れないというのではなく、
とっても親しみやすいの。
円空には、荒々しいのも中にはあるけれど、木喰は「まあるくまあるく」がキーワード。ニコニコ仏なの。なかには、衣で顔を隠してるのまである。


仏像というのは、
博物館で見ても、魂は入ってなくても(いつもの寺に置いて来ているのでしょう)
ありがたいものなのですね。
確かに足は疲れます。
でも、なんだか立ち去りがたいものがある。
なんども拝みたくなるのです。


興奮の仏像展だったが、図録はきっと見ないだろうし(お寺へ行ったり、違う仏像展を見たならば、開くかも)、第一写真がそんなによくなかったので、買わなかった。
そのかわり、ずいぶん大騒ぎな描写ではあるけど(のせられやすい性質なのでそういうの好き)写真も格段にきれい(というか撮影者の意図強調)だったので、芸術新潮11月号購入。


     butuzou2.jpg
           国宝=両端の方々


                    zennzai.jpg
                  敷地内のテントで一休み   
                    鶴屋吉信のおぜんざい 
 


のち、果敢にも本館常設展へ向かう。疲労。





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最終更新日  November 16, 2006 03:41:42 PM
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