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カテゴリ:メリーさんのこと
まだメリーさんと 一応顔見知り くらいだった頃のことです。 ある日曜日、メリーさんたちの たまり場 にたまたま行くと・・・ 彼女がオーストリアの民族楽器である シュタイリッシェ ツィアハモニカ (ボタン式のアコーデオン) を弾き始めました。 :::::::::::::::::::: ハイテンションな演奏は力強く、軽妙でウィットに富んでいて・・・ やはりこれは、他民族がまねできるようなものではないなと。 そして、時々交える少し調子を外した歌もまた可笑しくて・・・ 全体の雰囲気とメリーさんという人に、すっかり魅せられてしまいました。 :::::::::::::::::::: メリーさんの好きなこと。 それはこの楽器を演奏すること。 熱中する姿は本当に輝いていて・・・ その輝きを私はもう手放しで称賛しまくり・・・ この日を境に私は、メリーさんと本当のご縁を頂けたのだとそう思っています。 :::::::::::::::::::: また是非演奏を聴かせて下さいと懇願する私を受け入れてくれたメリーさんは、 それからというもの、どこにでも私を連れて行ってくれるようになりました。 山小屋でのクリスマスパーティー、仲間の誕生会、新年も一緒に過ごし また、小旅行にもみんなで行き・・・ :::::::::::::::::::: そして行く先々で彼女はアコーデオンを演奏するのですが、 演奏が始まると・・・ その場はいつも、誰でもみんな仲間であって、友達であって、魂の家族なんだと! 強烈な一体感が生まれるのでした。 :::::::::::::::::::: 好きなことに熱中する姿は美しい・・・ 全ての障害や垣根が取り去られてしまいます。 そこにあるのは、笑いとユーモア、安心と平和、思いやりと感謝・・・等々。 彼女の音楽は、人と人を繋ぐという原点そのものでした。 :::::::::::::::::::: どうしてこんな演奏ができるのだろう? その質問に対して彼女は、次のようなことを言っていました。 私はアマチュアの演奏家なのよ。 楽器を始めたのだって確か40過ぎだし、 弾けるようになるのに、まず3年はかかったわ。 :::::::::::::::::::: 音の名前だってよくわからないし、指づかいもね・・・ 独学だから本当は違うところがあるの。 ただ、私はこの楽器がとても好きで、とにかく好きで、理由なんかどうでもよく好きで それしかないわ。 :::::::::::::::::::: 好きなことをやっていると、人はかくも輝き、 そして周囲をも幸せにしてしまう・・・ 彼女の演奏に聴き入っていると、 私は全てのことを すっかり 忘れてしまうのでした。 :::::::::::::::::::: 好きなことを大切にね。 そう繰り返し言ってくれたメリーさん。 この言葉とその背景には、説得力がありました。 そしてこれは 1度きり のことだったのですが、 なぜ大切にしなければならないのかを別の側面から語ってくれたこともあります。 :::::::::::::::::::: 私は自分が苦労した過去の話は一切したくないし 基本的にしないことにしているの。 こんな話は誰の為にもならないのよ。 辛かった、悲しかった? :::::::::::::::::::: 私はそんな泣き言は言わないわ! 大体、変な目に会ったなんてことを人に言ったら、運が悪いって思われるだけよ。 それでね、困難に打ち勝たなければならない時、 そういう時こそ、自分に好きなことがあるってことが大事なの。 :::::::::::::::::::: 自分が好きなことは、自分が信じていることでしょ。 信じているんだって思えば思うほど自信がつくの。 自信というのは無根拠なくらいに信じきっていることからしか生まれないの。 これは私があなたにあげられるものではないのよ。 :::::::::::::::::::: だから、あなたが好きなことを大切に! なのよ。 でも、大切な何かが揺らぐ時もあるわね。 そういう時は、気が済むまで自分に好きなんだって繰り返し言い聞かせるの。 人を頼っちゃダメ。 自分でやるの。 自分でしかできないの。 :::::::::::::::::::: それができてこそちゃんとした人間なんだけれど、 どうしても私が必要だったら・・・ その時はあたしが楽しく遊んであげるから何も心配しなくていいのよ。 ・・・アコーデオンっていいわよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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