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パンダの奥さん日記

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2008年05月18日
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午前の部が終わり、1階ロビーに下りると、ヨンイさんが来てくれてた。

差し入れのコーヒーをいただいて、あれこれ話していると、

そこへ男の子がやってきて、


「栗まんじゅう、きれいに出来てましたね~。」


と話しかけてきた。


「あ、あら、ありがとうございます。。。でも、色がね。。。」


「ああ、色がもうちょっと焼き色ついてたらもっと良かったですね。」



オーブンは二人1組で使うので、自分の都合の良いようには、

なかなか火の調整ができない時があるのよ。

聞くと、その男の子、製パン技能士の資格は高校生の時に取ったって言うじゃない。

今は、この会場の畜産大学で製菓製パンを勉強してるそうだ。

元々は畜産大学なんだけど、そこへもってきて、

LGという大きな会社がバックに入って、学校名も変わり、

今では、学校内で育てた野菜や卵、花や木の苗などを即売する売り場もある。

その2階には、美容師の卵たちが、メイクしたり、髪をカットしてくれたり。

大手企業傘下の(?)大学だから、就職にも困らないし、

製菓製パンなどは、日本や欧米に留学させてくれたりもするそうだ。

自己負担は10万円くらいというから、ありがたい話よね。

ああ、話が長くなってしまったわ。

戻します。

その、会場の大学に通う学生と聞き、ヨンイさんが黙っていなかったよ。


「あの~、もしかして、午後からの製パン、何が出題されるか知らない?」


「聞いてないです。」


「けど、準備されてる材料とか見たら、だいたい予想できるんじゃない?」


「当日じゃないと、材料も調達してこないみたいですよ。」


「ふぅ~ん・・・」



ちっ。


「でも、僕が思うに、今日はクリームパンが出ますよ。」


「ええ?なんで?」


「もう過去2年間出題されてないから。」



過去2年。実技試験は年に4,5回あったと思う。

そんでもって、会場は全国にいくつもあって、

会場ごとに出題されるパンも違うから、

クリームパンだけが2年もの間なかったってことは、

今回出題される確率がかなり高いということだ。

しかも、この男の子は、ここに通う学生・・・

あからさまに、


「だって、○○先生がそう言ってたも~ん♪」


などと口走ったら大変なことになるので、ここは遠まわしに、

ここしばらく出題されてないから、とか言ってるだけに違いない。

そんでもって、なんとか、このぼーっとした大和なでしこを合格させてあげたいと、

そう思ってくれてるに違いない。。。


と、真昼の奥さんの妄想はとどまることを知らなかった。


そして、わたしは、昼休み中、ただひたすら、クリームパンのページだけを、

なめるように暗記していた。

もうね、念仏に近いね、念仏に。


「捏ね上がり27℃・・・分割45g・・・クリーム30g・・・」


「210℃で13分から17分焼く・・・」


「分割45g・・・クリーム30g・・・」




そして、午後からもまた同じ教室、同じ監督官。

受験生だけが入れ替わった。

製菓製パン同じ日に受けたのは、ジンさんとわたしの二人だけだった。

おじいちゃん監督官が配合表を配る。

材料のパーセントが書いてあるので、割り返してg数を書き込む。

強力粉、、、薄力粉、、、イースト、、、砂糖、塩、水・・・・

一体何のパンなんだろう?

菓子パン系?

え?

え?

ひょっとして、クリームパン、ビンゴなのか?!!!

と、ちょっと期待しながら、穴埋めてくと、

一番最後に、


「ロルインボタ 40%」


え?

ロルインボタって何?

ちらりと斜め後ろのジンさんを見ると、目が合った。

ジンさんは、両手で顔を覆って、全身で


終わった~~~~~っ!!!


と訴えていた。

ひょっとして、このロルインボタってのは・・・


ロールインバター。


つまり、デニッシュ系だよ、お題は。


あかん。

終わった。

わたしも終わった。


出題されたのは、クロワッサンとポケット型のデニッシュ。


が、幸い、またしても19人のうち、8人・8人・3人に分かれて、

15分間隔で入室。

わたしは30分遅れの第3組。

今日くじ運だけはいいぞ。

ジンさんも第3組。

同じ組の残る一人は、若い男子学生。

どうやら彼もこの学校で製菓製パンを学んでいるらしい。

ついているではないか!!!

この男子学生のやることをそのまま真似っこすりゃいいのだ。



ところが。



計量、ミキシング(こね)までは3人ほぼ同じペースで終了した。

問題はその次だよ。

わたしゃ、いつものようにボウルに生地入れて、ビニールかぶせて、

発酵器へGO!マラソン雫

1組2組ですでに発酵中のパンたちがいっぱい。

温度も湿度も、前の受験生たちが合わせてくれたろうから、

奥さんスムースに投入。



ジンさんと男子学生を見ると、わたしとは違う発酵器に入れていた。

さすが、大きな大学だ。設備がいいわ~。

などと感心しながら、バターを広げて伸ばして、冷蔵。



30分ほど経ったので、生地を発酵器から取り出した。

同じく別の発酵器から取り出したジンさんとすれ違った。

目が合った。

と同時に、ジンさんが


うわっちゃ~~~~~~っ!!!


と、声にならない声で叫んでいた。

ジンさんの生地を見ると、膨らんでおらず、

わたしが別の発酵器だと思っていたのは、それは冷蔵庫だったのよ。

ジンさんは、わたしが発酵器で発酵させたのを見て、

てっきり自分が失敗したのだと思い込み、とっても落ち込んだ様子だった。

その後、遠くからわたしもチラチラと、ジンさんを見ていたが、

バターを生地で包んで、麺棒で広げる作業も、

全く力が入っていない・・・



すまん!ジンさん!!!

ジンさんのが正しいの!

冷蔵庫でよかったんだよ~~~!!!



なんとか伝えたいんだけど、おばさん監督官とアガシ監督官の目が光っている。



そうだ!

男子学生も冷蔵庫に入れたじゃないの!

ジンさん!目の前の男子学生のやる通りやればいいんだよ!!!



が、この日は全くついてなかった。。。

男子学生、冷蔵庫から取り出したはいいけど、

餅みたいにくっつく生地と格闘している。

なんとか、バターを包んで伸ばし、また冷蔵庫に入れたはいいけど、

10分もしないうちに取り出してきて、また伸ばしてる。

やはり生地はねちょねちょで、非常にやりづらそうだ。

ダメ。

ジンさん。この男やることなすこと、おかしいから、真似しないで!!

男子学生が、そのねちょねちょの生地をまたなんとか押し込め、

冷蔵庫でひょいっと冷やし、また伸ばし・・・を繰り返し、

え?

もう二次発酵させるの?!!

え?

もう焼くの??

え?

もう出来上がったの?!!!!



教室全体があっけにとられている中、男子学生は


「出来ました!」


と、提出用の網の上にパンを並べ、


「お疲れ様でした!」


と、監督官に頭を下げ、教室を出て行った。

ジンさんの細い肩が、ますます力無く落ちていった。

ジンさんがんばって~~~~。



だが、ジンさん。

途中で、監督官のとこに歩み寄り、ぼそぼそと話しかけたかと思ったら、

途中棄権してしまった・・・・


どうしよう~~~~。


どうもこうも、わたしだって、もうダメだとは思うけど、

でも、一応焼いてみないとわからない。

いや、わかってるんだけど、焼くまでいかないと・・・


目の前で作業してるアジュンマの背番号は9番。

ってことは奥さんの30分前をいってるってことね。


奥さん気を取り直して、アジュンマのやることを

そっくりそのまま30分後に真似てみた。


え~っと、三つ折を3回なんだよね。


冷蔵庫で休ませる時間が長いので、ヒマといえばヒマなんだけど、

その間も、せっせと作業台とか流しを整理したり、拭いたり。

それも点数のうちらしい。


外では、どんがらどんがら雷が鳴って、ひどい天気。


目の前のアジュンマが成形に入った。

クロワッサンって、二等辺三角形に切ったのを、くるくる巻けばいいんだけど、

それって、縦横何cm???

午前中は、若い学生さんだったから、わたしがひょいっと生地借りても、

びっくりしてただけで、文句は言われなかったけど、

アジュンマのパン生地借りちゃ、大騒ぎになるよね~・・・

そこで、奥さん、こめかみと眉間をマッサージ。

視力回復のツボを押し、目を細めてみた。



アジュンマ、ポケット型は縦横10cmずつにカットしてる。

クロワッサンは、どうやら、縦15cm、横10cmくらいだ。


30分後にそのまま今度はわたしがカット。

う~ん・・・

なんとか形にはしたけど、どうなるのかしら???


そんでもって、最終発酵って醗酵器?冷蔵庫?室温??


ああ~、もうわからない~~~~

こういう時は多数決~~~


うろうろと発酵器のあたりを見ると、

発酵器の中には、ずらっとパンたちが並んでいる。

いいのかな・・・いいのかな・・・

え~い!!!もう知らん!!!


奥さんも発酵器に投入。

後は、他の受験生たちのやる事見ながら、

う~ん、どうしよう・・・

もうそろそろ取り出すかな・・・

と迷っていたら、別のアジュンマが、

わたしのと同じくらいに膨らんだ生地を見て、


「うわ!過発酵じゃない?!」


と早く取り出して焼くように、小声で促した。

え~、それが過発酵なら、わたしのパンももう焼かないと!!!!!


慌てて取り出し、奥さんも焼きにかかった。


オーブンの中であきれるくらいパンは膨らんでいった。

あかん・・・

あかん・・・


15分後、焼き上がったパンは、

デニッシュ独特のパリパリの層が

全く無く

クロワッサンではなく、クロワッパンだった。


クロワッパンになってしまった受験生はわたしの他にも何人も続出していた。

それでも、中には、あら、上手ね~ってパンもあった。

相対評価じゃなくて、絶対評価だから、

19人全員が合格ってこともあるし、その逆もありうるのだよ。

どうかな~。

5人くらいかな~。


でも、まあ、いいや。

次回、デニッシュが出題されたら、そんときは、上手く焼けると思うわ。

家ではほとんど練習してなかったんだよね。

バター高いし、カロリー高いし(笑)


帰りは、一旦帰宅したジンさんがまた迎えに来てくれて、

土砂降りの中二人とも言葉少なく帰路についた。


クリームパンが出るんじゃなかったの~~~?!


って話が出た時だけ、ちょびっと盛り上がった。

次回、またがんばろっと。








※翌日、わかったことだけど、別の会場ではクリームパンが出題されてたそうですお化け



















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最終更新日  2008年05月20日 11時49分55秒
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