韓国アジュンマとひなまつり
「奥、お好み焼き教えてちょうだい。材料費は払うから。」材料費払ってくれるんなら・・・と、牛肉、えび、イカ、コーン、チーズ、山芋・・・あら、奥さんたら自分が食べたいものだらけじゃないの。わたしは関西出身ではないから、お好み焼きやたこ焼き作るのが得意なわけではないけれど、韓国アジュンマから見たら、日本人=全員寿司握れるって認識だし、お好み焼きも焼けて当然のように思われているのだ。そして午後。パン仲間のヨンイさんとジンさんがやってきた。「開けて~~~開けて~~~~!!!」ぎゃはは、うちはインターホンないから1階の門を叩いてる。やだ予定より早いので部屋がまだ片付いてないのよ。。。門を開けずに、必死に部屋の要らんモノたちを、奥の開かずの間に押し込んでいたら、「部屋なんて気にしてないわよ!昨日今日のつきあいじゃあるまいし!!」・・・と言ってくれるけど、ヨンイさんもジンさんも自分ちはぴかぴかなんだよね。とりあえず、見えるとこだけ片付けて、準備しておいた生地やら、ソースやらかつお節やら用意して、ジュージュー焼いてたら、「そんなにいっぱい焼かなくていいよ。 あたしたち、今料理教室の帰りだから。」「え?食べてきたの?」「うん、スパゲティ3種類。オリーブオイルはもう要らん!って感じ。 あ~~~キムチ食いたい~~~。」キムチはあるけど・・・この大量の生地はどうしたら・・・?とりあえずわたしも子パンダのお昼ご飯にすればいいわと、2枚ほど焼いてみた。すると、お腹いっぱいのはずのヨンイさんもジンさんも結構バクバク食べている。「美味しいわ~。子供たちも喜びそう~。」と、珍しくジンさんがまともな反応を示した。するとどうしたことか、普段比較的まともなヨンイさんが、「もうちょっとキャベツいっぱい入れたらいいんじゃないかな~?」あんた、日本に旅行したときに食べた1回だけで、何言い出すのよ「ふぅ~ん。ピーマンとかにんじんは?」と、ジンさん。それはチヂミだよ。別モンになっちゃうよ。するとヨンイさん「家にある材料何でも使えばいいんだよ。」だから、あんたが日本人かっつーの「牛肉のも焼こうよ。」腹いっぱいじゃなかったのかよ?!!!牛玉を食べ終わってようやく落ち着いたのか、わたしも含めてみんなの箸がとまった。そしてヨンイさんがキムチを食べながら(これはずせないのね)「ピンデトックのほうが美味しいよね。奥もそう思うでしょ?」 (ピンデトックというのは、緑豆粉に具を混ぜて焼いたお好み焼きみたいなもの)宇宙の果てまで飛ばされたいのか?!あたしゃお好み焼きのほうが100万光年倍美味いんだよっ!!!その後お茶の時間になり、ひなまつり用に作ったいちごのムースをおすそわけ。これはジンさんもヨンイさんも一口食べて、美味しい~♪を連発していたので奥さんの気分もちょっと上昇気流に乗ったが、しかし、食うだけ食って、「あ、あたし市場でアンコウ買って帰るわ。」「あたしもあたしも~。」とヨンイさんもジンさんもとっとと帰っていった。今夜はアンコウ鍋ですかい?「奥も市場一緒に行こうよ~。」と誘われたけど、台所の洗い物が山盛りだし、いつパンダ母が帰って来られるかわからないので、玄関で見送った。しばらくしてヨンイさんからメールが来た「材料費も払わずに、すっごく美味しいの食べてしまったわ。 ありがとう。ごめんね~。次はあたしんちで美味しいの食べよう~。」そうだ、材料費・・・幸いひなまつりのご馳走にも使う予定だったから助かったよ。夜はちらし寿司、貝のお吸い物、えびチリ、から揚げなど、子パンダもわたしも大好きなメニューでお祝いした。ご飯の後でいちごムースも登場。去年あたりから冬場でもいちごがいっぱい出回るようになって、クリスマスやひな祭りのケーキも可愛くデコできてパンダも子パンダもいっぱい食べてくれた。パンダは気づかなかったけど、子パンダはゼリーのとこが「お酒の匂いがするよ~」と言いつつ、嫌がってもいなかった。ひょっとして将来は呑兵衛? また一年、健康でいようね。