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カテゴリ:腹立ち
秋夕と書いて、チュソク。
中秋の名月の日ですね。 ススキとお団子で、のんびりお月見・・・ ってなわけにはいかないのが、韓国。 満月の前日から、法事料理を大量に仕込み、 翌日起きたら、即、法事。 さっさと済ませて、息つく暇も無く、山のてっぺんの墓参り。 先祖代々じゃなくて、一人一人お墓が違うから、 転々と移動もするし、お参りの度に、法事料理もお墓の前でお供えして、 バッタのように、お参りした末に、ご相伴に預かったりもする。 それから、女性は実家に挨拶回り。 パンダ母の実家に行って、これまた同じような法事料理をいただく。 パンダ母がパンダ母の実家に行くということは、 パンダのお姉さんたちが、我が家に来られるということでもある。 夕方にはまた家に戻り、今度は義姉夫婦たちの食事の準備だ。 たいていの家では、これらは全てお嫁さんの仕事で、 男は一切なんもしない。 我が家ではないけれど、食事や酒の後は、 延々と花札大会というお宅も多いことと思う。 月見どころではないのだ。 ご先祖様はそりゃ敬わなければならない。 お墓だって大切だ。 けれど、わたしがご先祖様なら、 死んだ者のために、生きてる者がつらい思いをしたり、 うわべだけの法事をして、思い出話の一つも語られないくらいなら、 こんな法事一切やるなと言いたい。 ヨンイさんが言っていた。 「うわ~、奥は自分とこで法事やらないといけないのね~? 大変だね~。 もうさ、連休だからどっか遊びにいって、 ペンションとかで法事する家族だっているんだよ??」 かと思えば、同じように苦労してきたはずなのに、 産後3ヶ月の弟嫁が法事にこなかったことを 「いいよね~、今の若いお嫁さんたちは。 あたしたちとは違うのよ~。」 と、姑のような意地悪い口調で話す若い奥さんもいる。 自分がしんどい思いをしたなら、後の人たちが変えていってくれたら、 それはそれでいいじゃないか。 普段の暮らしには慣れては来たわたしも、 正月と秋夕の大きな行事となると、いつまで経っても慣れることも なじむこともないし、疲れだけが倍増する。 誰も食べない餅や、1週間も十日もずっと残り続ける料理。 虚しいわ~。 餅だって、ほんとは餅屋でちょこっと買って済ませるはずだったのだ。 それが、ソウルの兄嫁が 「去年の豆の餅は本当に不味かったわ~!! 今年は美味しく作ろうよ!」 確かに、パンダ母の作る餅は不味い。 本人は美味しいと信じているから、兄嫁みたいにはっきりと 不味いと言ってあげる人がいなくてはならないのだ。 パンダ母の餅は不味い。 この点にだけは、わたしも激しく同意する。 だが、兄嫁の全く場を考えない発言の数々に、パンダ母のイライラもピークに達する。 それはわたしの望むところではない。 しかたなく、餅を作る。 餅屋で見かけるような、色んな色の餅を作ろうと言い出した兄嫁。 たまたま菓子作りで使う粉があったので、差し出すと 「わ~、さすが奥!」 作る餅の形も、わたしは小さく可愛くまとめていたが、 兄嫁のはどう見ても特大餃子で、不細工なものだった。 「わ~!奥の餅きれいだね~。 あたしゃ性格が雑だから、ダメなのよね、こういうのは~!」 ・・・なら、作ろうなんて言い出さないでくださいよ。 そこへイライラマックスのパンダ母が 「奥は、料理でもお菓子でもなんでも上手だけど、 その後、きれいに片付けができないからねっ」 すると、兄嫁、鬼の首を取ったように 「いやだ、奥!そりゃダメよ~。 女の人は、料理ができなくても、 きれいに後片付けだけはできないと!!」 ・・・・・兄嫁の家やキッチンが、一度でも きれいに片付いてたことがありましたっけ? 行く度に、パンダやわたしが掃除したくなったり、洗濯したくなったりするんですけど。 ご飯だって、炊飯器開けたら、カビてましたよね??? と、来年は絶対に言おう。 今年は、やっとのことで 「兄嫁さんは、片付け上手なんですか?」 と聞いた。すると、 「あら、あたしは料理もパンも作らないから、 後片付けもしなくていいのよ。」 はいはい、わかりました。 そして、その後、またあれこれ大量の揚げ物や焼き物にかかった。 パンダ母が出かける時間になり、 「これ、野菜の和え物もやっといてね。」 と、山菜やら野菜やらを指差した。 とたんに兄嫁、わたしが持っていた肉を奪い 「奥!これはわたしが焼くわ! 奥が和え物やって!!」 パンダ母が出かけると、すすす~っとやってきて、 「和え物って、どうやるのかわからなくって~。」 あなた、結婚して以来何十回法事料理作ってきたんですか?? いつも何食べてるんですか?? これも来年は絶対聞いてみよう・・・ そして、わたしが料理や法事の準備以上に苦手なのが、 パンダ母の実家参り。 カンベンしてくれと思う。 ちなみに、兄嫁は墓参りも親戚回りもパスなんだよね。 いいよな~。。。 が、今年は、お月様に願いが通じたのか、わたしも墓参り・親戚参りはパス。 というのも、パンダ父を女一人ではお世話するのが大変だから。 パンダ母は留守番する気は全くない。 なぜなら、山のお墓近くに栗の木がいっぱいあるから、 栗拾い命なのだ。 わたしは山栗はどうでもいい。 親戚回りパスできるなら、いくらでもパンダ父のお世話させてもらうわ。 と、残った嫁二人とパンダ父。 「奥、サウナ行こうよ。あ~、もう疲れちゃった~」 「え?ダメよ。お義父さんまだご飯済んでないのに・・・」 「このまま2、3時間かかるでしょ?その間行って来ればいいわよ。」 歯が無いパンダ父は食べるのに時間がかかる。 まあ兄嫁の読みは正しい。 でも、もうこれ以上兄嫁とはかかわりたくない。 「あ・・わたし、家にいます。 お風呂行けないし。」 「え~、なんで~、一緒に行こうよ~~~」 「行けないんです。」 「え~、お義父さんなら大丈夫だよ~。」 「あ、そうじゃなくて、あの、行けないんです。」 「なんでよ~~~」 あんたほんとに女?! と、来年こそ言いたい台詞がまた増えたわ。 兄嫁がいない間、わたしは前日に準備したお菓子や石けんを、 可愛くラッピング・・・ みんなに、チュソクのお土産としてお持ち帰りしてもらうもの。 あれ? あれ? 兄嫁・義姉×2・・・2袋ずつ準備したんだけどな・・・ なんで5個しかないんだろう?? 弱ったな。。。どうしようかな。。。 今から何か作ろうかな。。。 オーブンかミシンか迷ったが、ミシンを踏んだ。 あはは、まさかこんな日にまでミシンに向かうとは思わなかったよ。 夕方お義姉さん夫婦がいらして、ご飯の準備して、それからまたミシン。 コーヒー出して、果物出して、 みんなが子パンダの夏休みのビデオ見てる間も、またミシン。 ひゃはは~っ♪楽しいぞ~。 そして出来上がったミトンは、いつもお世話になってる大きいお義姉さんちに。 石けんもお義姉さんの旦那さんが、ちょっとアトピー気味ということで 喜んでもらえたみたいで、ほっとした。 そして、ふと、子パンダに聞いてみた。 「ねえ、子パンダ~。昨日、袋に詰めたパイあったでしょ? あれ、子パンダ食べた?」 「ううん、食べてないよ。知らないよ。」 すると、子パンダの従姉妹、つまり兄嫁のとこの末娘が答えた。 「あ・・・朝、お母さんとお姉ちゃんと食べた。」 「・・・ふ・・・ふぅ~ん。。。」 なんなんだよ~~!!! 勝手に食べる前に 「これ食べてもいい?」 とか、勝手に食べた後に 「これ美味しかったよ♪」 とか、なんか言うことあるだろう~~~??? なんなの、この人~~~~ 人間としてなんか間違ってるんだよっ あ~~~~~ もう来年こそは奥さんだって、言いたい放題、やりたい放題やってやる!!! 在韓日本人の奥様方。 チュソクお疲れ様でした。 義家族の家でつらい思いや、寂しい思いをされた奥様もいらっしゃると思います。 もやもやと、晴れない鬱憤がたまったことでしょう。 そんなとき、うちの兄嫁を思い出してください。 (あ~、あたしも大変だけど、奥さんちよかましか・・・) と溜飲を下げていただけるならと思いつつ、 今日の日記を更新いたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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