今日の一台はWolseley 1100、オースチン・ミニに続いて、BMCが開発したADO16 ( Austin Drawing Office project number 16 )という形式のクルマです。(ちなみにMiniの形式はADO15)
当時のイギリスは民族系の自動車メーカーが次々に合併して、このWolseley 1100が発売された1965年当時、BMC (British Motor Corporation)という巨大な自動車メーカーが誕生しました。
BMCは傘下に、このWolseleyをはじめ、多くのブランドを持ち、ADO16はその各ブランドから顔つきや内装、名前を変えて、大衆向けのAustin 1100、Morris 1100、スポティーなMG1100、ミドルクラス向けのRiley Kestrel 1100とこのWolseley 1100、豪華でミニ・ロールスと呼ばれたVanden Plas Princess 1100が発売されました。
これはBadge engineeringと呼ばれ、同じプラットフォーム(シャシー)を使って兄弟車を作りラインナップを増やすという手法で、アメリカでもフォード・ムスタングとマーキュリー・クーガー、シボレー・カマロとポンティアック・ファイヤーバードと言った兄弟車がありました。
消費者の選択肢を増やし売上を上げると言うのが目的だったと思いますが、成果はどんなものだったのでしょうか…。
いずれにしても、他のADO16たちや、MINIの兄弟のRiley ElfやWolseley Hornetも手に入れたくなってしまいますね。