雑然と日々は過ぎる
夜中にありえないくらいへこむ。気分が落ち着くまで彼氏さんに電話とメッセをしてもらい、どうにか眠れる。昼近くになってようやく起きる。寝覚めは、最悪。熱もまた出た。(その前日も起きたときは熱があった。)それでもケーキを焼こうと思って台所に立つ。タルトのフィリングを絞っているとき搾り出し口に刻んだチョコレートのかけらが詰まる。押しても出てこないので搾り出し口をはさみで切って広げる。すんなりフィリングはタルトにおさまった。なんて、簡単なことなんだろう。夕方散歩も兼ねて図書館に出る。台風が近づいているとあって、道はいろいろなもので汚れている。新聞紙やら、ごみやら、枝やら。図書館の中も荒れている。まるで図書館の外壁はその意味をなさなくなったと言わんばかりに。本を何冊か借りた。その中の一冊に意味不明な記号を見つける。端から端までその本を読んでみてもその記号の意味はわからない。世の中ってそんなもんだと自嘲してみる。小川洋子の本を読んでみる。思い出を標本にすることができたら過去の遺物に苦しめられなくてもすむのかもしれない。たくさんのことをしたようで何もしていない日。そんな日だって時には必要。特に、台風が来るのを息を潜めて待つような日は。